肝斑・色むら・もたつきへADVATx、メソナJ、Alltiteを組み合わせた症例
肝斑の色調、赤み、肌のハリ、フェイスラインのもたつきは同じ治療で評価しません。この症例ではADVATx、メソナJ 5回、Alltite 2回とビタミンA外用を役割分担しました。
Medical Information
この記事について
- 執筆・監修
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 公開日
- 2026年7月13日
- 確認日
- 2026年08月13日
色調・導入・引き締めを別の軸で組み合わせる
ADVATxで赤みと真皮、メソナJで肝斑治療を補助する成分の導入、Alltiteでフェイスラインと口元のもたつきを扱った症例です。自宅では高濃度ビタミンA製品も使用しています。

肝斑は遮光・外用を土台にADVATxと導入を補助
肝斑は紫外線と摩擦対策、刺激を管理した外用を土台にします。メソナJで用いるトラネキサム酸等の配合は患者ごとに確認し、アレルギーや刺激がある成分を除きます。
肝斑の血管成分を色素と別に追う判断を補う資料として、肝斑病変部は周囲正常皮膚よりa*値(赤み)が有意に高かった。 病変部では真皮血管の数と大きさが有意に増加(参考文献1)。
Alltiteは輪郭と口元のもたつきを評価
Alltiteは非侵襲RFで深部加熱と表面冷却を組み合わせます。頬こけを避け、下顔面の厚みとゆるみを見て照射範囲を決めます。
RF後の輪郭と熱反応を記録する判断を補う資料として、全例完遂。6か月まで多くが軽度~中等度改善、1・3・6か月で有意改善(p<0.01)。平均疼痛3.13/10、重篤な有害事象なし(参考文献2)。
刺激を重ねない順番と間隔を決める
ADVATx後の赤み、ビタミンAによる皮むけ、Alltite後の熱感を確認し、同日にすべてを重ねません。色調が安定していても、炎症が強い週は導入・照射を延期します。
当院での診療の考え方
- ADVATxで赤み・炎症・真皮、メソナJで肝斑治療を補う成分の導入、Alltiteで頬・口元・フェイスラインの引き締めを担当させます。
- Alltiteは脂肪を減らしすぎずにボリュームを残したい方で、真皮深層から皮膚支帯・SMAS周辺を広く温める目的で選びます。
- ADVATxやビタミンAで赤み・皮むけが強い時期は熱治療を重ねず、肌が落ち着いてからAlltiteと導入治療の順番を組み直します。
治療の比較
| ADVATx | 赤み・血管・炎症・真皮の所見 | 強い日焼け・皮膚炎・光過敏 | 症例ごとに回数を設定 | 赤み、熱感、乾燥、水疱、熱傷 | ADVATx 全顔1回30,000円/5回139,000円(スポット込) |
| Alltite | 深部の引き締めと輪郭 | 頬こけ・熱治療直後 | 2回(当該症例) | 赤み、熱感、腫れ、熱傷 | Alltite 300ショット1回55,000円/3回139,000円 |
| メソナJ | 乾燥・色調に合わせた成分導入 | 配合成分のアレルギー・強い皮膚炎 | 5回(当該症例) | 赤み、刺激感、接触皮膚炎 | メソナJ併用オプション18,000円 |
費用・リスク・承認状況
費用
- ADVATx 全顔1回30,000円/5回139,000円(スポット込)
- メソナJ併用オプション18,000円
- Alltite 300ショット1回55,000円/3回139,000円
主なリスク
- ADVATx:赤み、熱感、乾燥、水疱、熱傷
- メソナJ:赤み、刺激感、接触皮膚炎
- Alltite:赤み、熱感、腫れ、熱傷
ADVATxとAlltiteは国内未承認医療機器です。未承認機器による健康被害は救済制度の対象外となる場合があります。
よくある質問
ADVATx・メソナJ・Alltiteは何を分担しますか?
ADVATxは赤み・血管、メソナJは選んだ成分の導入、Alltiteは輪郭の引き締めを担当します。
3施術はどの順番で行いますか?
肝斑の活動性と赤みを先に確認し、導入成分の刺激とRF後の熱反応が重ならない日程を組みます。
メソナJの成分は毎回同じですか?
肝斑、乾燥、アレルギー歴から配合を記録し、反応が出た場合に原因を追えるようにします。
Alltite後は何を確認しますか?
フェイスライン、口元の厚み、頬こけの変化に加え、赤み・熱感・腫れを確認します。
参考文献
参考文献1:The vascular characteristics of melasma
- 研究デザイン
- 同一患者内の病変部と病変周囲正常皮膚を比較する観察的病理・免疫組織化学研究。色差計a*、factor VIIIa-related antigen、VEGFを評価。
- 対象
- 肝斑のある韓国人女性50人から、顔面病変部と非病変部の皮膚検体を採取。
- 主な結果
- 肝斑病変部は周囲正常皮膚よりa*値(赤み)が有意に高かった。 病変部では真皮血管の数と大きさが有意に増加。
- 限界
- 横断的な病変内比較であり、血管増加が肝斑を生じさせる因果関係は証明しない。 韓国人女性のみで、男性・他民族・多様な皮膚型への一般化に限界。 病変部と周囲皮膚は日光曝露などを完全には独立して比較できない。
- COI・資金
- PubMedではResearch Support, Non-U.S. Gov'tとして索引されるが、公開レコードに機関名・助成番号なし。 PubMedレコードおよび公開抄録にCOI記載なし。
参考文献2:Efficacy and Safety of Monopolar Radiofrequency for Treatment of Lower Facial Laxity in Asians
- 研究デザイン
- 前向き単群コホート。monopolar RFを1回施行、2名の盲検皮膚科医が6か月まで評価。
- 対象
- Fitzpatrick III~V、軽度~中等度下顔面弛緩30例。
- 主な結果
- 全例完遂。6か月まで多くが軽度~中等度改善、1・3・6か月で有意改善(p<0.01)。平均疼痛3.13/10、重篤な有害事象なし。
- 限界
- 無対照、n=30、機器固有、主観評価を含み、他のRF機器へ直接一般化できない。
- COI・資金
- Siriraj Hospitalが研究支援、Quantum Healthcare Thailandが機器提供、Won Tech Koreaが迅速審査料・OA費を負担。著者は個人的COIなしと申告。
関連コラム
関連ページ・予約
ご予約・ご相談はこちら
気になる症状や治療方法について、初診予約・再診予約・お問い合わせからご相談いただけます。