瘢痕・ケロイド

肥厚性瘢痕やケロイドは、保存療法で軽快する場合も多いですが、ひきつれの原因になったり、醜形が問題となれば、手術の適応となります。しかし、ケロイドは再発しやすいため、単に手術するだけではなく、縫い方の工夫をしたり、後療法を併用すること再発のリスクを減らしています。

肥厚を伴わない白色の成熟瘢痕は保険診療では治療に限界があります。さらに目立ちにくくしたい時は、POTENZAを用いて皮膚に細かい穴をあけて、皮膚の再生を促す治療がおすすめです。

保存療法

飲み薬

トラニラスト(リザベン®)は抗アレルギー剤であり、痒みなどの自覚症状を抑え、創部を沈静化させます。

貼り薬

ドレニゾンテープ®やエクラー®プラスターはステロイドのテープです。かぶれを生じなければ長く使用することで、軽度の肥厚性瘢痕やケロイドの盛り上がりが改善します。

注射

ケナコルト®はステロイドの注射薬です。赤みや痛み、痒みを速やかに軽減します。1~2ヶ月に1回のペースで回数を重ねると盛り上がりが軽減します。

手術

手術はZ形成術やW形成術、局所皮弁術などを用います。ひきつれは、関節部などの力がかかるが場所にできやすいため、向きを変えたり、ジグザグに縫ったりして力がかかりにくいよう形成しています。抜糸後はシリコーンやサージカルテープで固定、ステロイドのテープを用いて創部を固定し安静にします。

症例写真

口唇部瘢痕

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耳介ケロイド

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2022年2月10日 開院