毛穴の見え方とタイプ別の治療選択
毛穴は、皮脂による広がり、ハリ低下によるたるみ、ニキビ跡の凹み、毛穴まわりの黒ずみが重なって目立ちます。主な原因と重なりを見分け、皮脂・赤み、真皮のハリ、瘢痕、色素のうち優先する治療を選びます。
Medical Information
この記事について
- 執筆医・監修医
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2026年8月9日
- 公開日
- 2026年3月15日
- 実質更新日
- 2026年8月9日


Contents
目次
毛穴は「広がり・たるみ・凹み・色」の重なりで目立ちます
毛穴が目立つ主な原因は、1皮脂が多く開いて見える、2ハリが落ちて縦長に見える、3ニキビ・炎症後の凹みが混ざる、4毛穴まわりの黒ずみ・色素沈着が重なる、の4つです。
若い世代では皮脂や詰まりが中心になりやすく、30代以降はハリ低下も重なりやすくなります。ニキビが続いた部位では、毛穴の広がりに凹凸と色が加わるため、同じ「毛穴」でも治療する対象が増えます。
若い世代では皮脂・詰まり、30代以降ではハリ低下も重ねて治療する理由として、若年層では皮脂分泌を調整し、年齢が上がると皮脂管理に若返り治療を加えることで、毛穴の数と面積が改善したとの報告がありました(参考文献1)。
4つの毛穴タイプで治療候補を選びます
ベタつきやすくTゾーンを中心にニキビや赤みを伴う皮脂型毛穴には、アドバテックスで皮脂・炎症・赤みへ働きかける治療を候補にします。
頬に多く、縦長で年齢とともに目立つたるみ型毛穴には、ポテンツァで真皮へRFを届け、ハリと毛穴まわりの質感を整える治療を候補にします。
毛穴だけでなく凹みや引き込みを伴う瘢痕混在型には、面状の凹凸へポテンツァ、局所の引き込みへトライフィルプロを使い分けます。
毛穴まわりの褐色が目立ち、色によって毛穴が強調される場合には、ルビーフラクショナルレーザーで色素成分を治療する方法を候補にします。
複数の型が重なる場合は、最も目立つ原因、許容できるダウンタイム、治療期間、費用を並べ、最初に取り組む一項目と次に行う治療を決めます。
毛穴治療を効果だけで決めず、治療時の負担も同じ軸で比べる理由として、1064nmピコ秒レーザーと1565nm非蒸散型フラクショナルレーザーを3回照射すると、どちらも毛穴数が減少し、改善度に有意差はない一方、痛みは1064nm側で低かったとの報告がありました(参考文献2)。
Clinical View
診療で確認するポイント
- 最初に、Tゾーンのテカリと面皰、頬の縦長の毛穴、ニキビ跡の引き込み、毛穴周囲の褐色を順に見て、4要因のうち見え方へ最も影響しているものを決めます。
- 皮脂と炎症が続いているときはアドバテックスを先に、頬のハリ低下が中心ならポテンツァ、凹み・引き込みにはポテンツァまたはトライフィルプロ、毛穴周囲の色素にはルビーフラクショナルレーザーを候補にします。
- 新しいニキビ跡を増やす炎症がある場合は皮脂・炎症を先に整え、その後にハリ、瘢痕、色のうち主訴が強い要素へ進みます。経過は同じ照明と角度の写真で、毛穴の広がり、縦長化、凹み、色を別々に見直します。
Comparison
治療選択の比較
| 治療・対応 | 向く状態 | 向かない/慎重な状態 | 回数の目安 | ダウンタイム | 費用(税込) | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 外用・皮脂管理 | 皮脂・面皰主体 | 瘢痕性の凹みのみ | 継続 | 刺激、乾燥 | 製品・処方で異なる | 薬剤・化粧品区分を確認 |
| レーザー・光治療 | 皮脂・赤み・弾力低下の一部 | 深い瘢痕のみ | 複数回 | 赤み、熱感、PIH等 | ADVATx全顔1回30,000円等 | 機器・目的ごとに承認状況確認 |
| RFマイクロニードリング | 弾力低下・面状の凹凸 | 活動性炎症・感染等 | 3回前後から評価 | 点状出血、腫れ、PIH | ポテンツァ全顔1回55,000円/3回156,750円 | 機器・チップごとに確認 |
| 局所瘢痕治療 | 瘢痕性毛穴・癒着 | 皮脂性毛穴だけ | 複数回 | 内出血、かさぶた、PIH等 | トライフィル局所18,000円等 | 薬剤・手技ごとに確認 |
費用の目安
- アドバテックス 589nm + 1319nm 全顔 1回 ¥30,000 / 5回 ¥139,000
- ポテンツァ 赤ら顔・にきび・毛穴治療 全顔 1回 ¥55,000 / 3回 ¥156,750
- トライフィルプロ・薬剤導入 全顔(〜300Shotsジュベルック込) 1回 ¥99,000
- ルビーフラクショナル 全顔(看護師施術)1回 ¥16,500 / 1クール目5回 ¥66,000
毛穴は複数の要因が重なることが多く、どの治療を先に行うか、局所治療を加えるかで費用は変わります。
リスク・副作用・注意点
- アドバテックスでは、一時的な赤み、ほてり、乾燥などが出ることがあります。
- ポテンツァでは、痛み、点状出血、赤み、腫れ、ざらつき、角質の脱落がみられることがあります。
- トライフィルプロでは、赤み、腫れ、内出血、色素沈着、かさぶた、熱感、皮下気腫などがみられることがあります。
- ルビーフラクショナルでは、かさぶたや炎症後色素沈着が起こることがあり、紫外線対策と保湿が重要です。
- 国内承認・適応: 国内未承認。医師の個人輸入等による使用。入手経路・海外承認・救済制度の対象外となる可能性を表示
実際のダウンタイムは、どの型の毛穴をどの順番で治療するかによって変わるため、診察時の説明をご確認ください。
Doctor Review
執筆・監修
執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
References
参考にした一次情報・ガイドライン
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毛穴治療19試験のレビュー
研究デザイン: 毛穴治療の臨床試験19件を対象にしたレビュー / 対象: 19試験591人、18〜80歳、女性83.7% / 結果: 複数回および併用治療で毛穴の面積・数が改善し、若年層では皮脂管理、年齢が上がると皮脂管理に若返り治療を加える方針が示されたとの報告がありました。 / 限界: 治療方法と評価尺度が研究間で異なり、著者の臨床経験に基づく評価も含む。PubMed抄録と既存のsource_checked情報を2026年8月8日に再確認し、原著全文は取得していない。
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2種レーザーの毛穴split-face RCT
研究デザイン: 無作為化split-face比較試験 / 対象: 顔の毛穴が目立つ25人(女性22人、男性3人)。左右に各レーザーを2週間隔で3回照射し、最終治療2か月後まで評価 / 結果: 両側で毛穴数が有意に減少し、毛穴数・改善度・患者評価に機器間の有意差はなかった。痛みは1064nmピコ秒レーザー側で低かったとの報告がありました。 / 限界: 25人・単施設・2か月追跡の試験で、アドバテックス、ポテンツァ、トライフィルプロ、ルビーフラクショナルレーザーを直接比較した研究ではない。PubMed抄録を2026年8月8日に再確認し、原著全文は取得していない。
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医療機器の承認審査
各機器の承認確認先。
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Facial Pores: Definition, Causes, and Treatment Options
皮脂、弾力、毛包容積の3要因。
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Enlarged facial pores: an update on treatments
原因別治療のレビュー。
よくあるご質問
Q. 自分の毛穴がどのタイプか、どこを見れば分かりますか?
Tゾーンのベタつきと詰まり、頬で縦長に見えるか、ニキビ跡の凹みや引き込みがあるか、毛穴周囲が褐色かを見ます。実際には二つ以上が重なることもあります。
Q. 皮脂型毛穴とたるみ型毛穴では、治療はどう変わりますか?
ニキビや赤みを伴う皮脂型ではアドバテックス、頬のハリ低下で縦長に見えるたるみ型ではポテンツァを候補にします。主な原因が異なるため、同じ毛穴でも最初に選ぶ治療が変わります。
Q. 瘢痕混在型では、ポテンツァとトライフィルプロをどう使い分けますか?
細かく面状に広がる凹凸にはポテンツァ、皮下へ引き込まれた局所的な凹みにはトライフィルプロを候補にします。両方が混在するときは治療を組み合わせます。
Q. ルビーフラクショナルレーザーを検討する黒ずみはどのようなものですか?
毛穴まわりの褐色色素によって毛穴が強調されて見える場合です。角栓、産毛、凹みの影による黒さもあるため、色素が主因かを見分けて治療を選びます。
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