ハイフ後にヒアルロン酸で不足を補って輪郭を整える考え方
HIFU(ハイフ)で皮膚や脂肪のもたつきを整えた後、輪郭に残るくぼみや支持不足だけへヒアルロン酸を補うと、注入量を抑えながら全顔を整えられます。ドクターHIFUを先に行い、必要な部位へ注入して小顔感まで得た症例です。
Medical Information
この記事について
- 執筆医・監修医
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2026年8月9日
- 公開日
- 2026年1月13日
- 実質更新日
- 2026年8月9日



Contents
目次
ドクターHIFU後にヒアルロン酸を追加した症例です
顔の形を整える治療には、皮膚や脂肪のもたつきを引き締める治療と、くぼみや支持不足を補う治療があります。この症例では、ドクターHIFUを先に行い、その後に足りない部位へヒアルロン酸を注入しました。
正面のBefore・Afterでは、治療後に下頬外側の張り出しが小さく見え、頬から下顎へ続く輪郭が内側へまとまっています。引き締めと注入を全顔の中で分担することで、リフトアップに加えて小顔に見える変化を目指しました。
先にHIFUで減らす範囲を整えます
斜めからは、頬の厚み、口横から下顎へ続くふくらみ、顎下の境界を見て、触診で皮下脂肪と皮膚のゆるみを確かめます。HIFUは、厚みやゆるみが輪郭をぼかしている範囲へ深さを合わせて照射します。
引き締めを先に行うと、輪郭を細くするために必要な変化と、ヒアルロン酸で補うべき不足を分けやすくなります。HIFU後の変化を再評価してから、注入する位置と量を決めます。
HIFU後に輪郭がどこまで整うかを確認してから注入量を決める目安として、医師評価では89%、患者評価では84%に何らかの改善がみられ、84%が結果に満足したとの報告がありました(参考文献1)。
HIFU後に残る不足をヒアルロン酸で補います
引き締め後は、頬から顎先までの輪郭を反対側の斜め顔でも確認し、光が落ちて影になる部分と、支えが足りず線が途切れる部分へヒアルロン酸の役割を絞ります。少量ずつ補い、正面を細く保ちながら側面のつながりを整えます。
反対側のBefore・Afterでも、治療後は頬から下顎、顎先へ続く線が明瞭になり、下顔面がすっきり見えます。注入後は、補った位置ごとに腫れ、硬さ、輪郭のなじみ方を追います。
注入部位ごとに腫れや硬さを追う理由として、鼻唇溝と比べて中顔面・口周囲・口唇では腫れ、しこり・凹凸、硬さの報告割合が高かったとの報告がありました(参考文献2)。
正面と両側の斜め顔で全顔を再評価します
HIFUの腫れや圧痛が落ち着いた時点で、正面の顔幅、左右の頬の高さ、口横の影、下顎縁、顎先までを同じ表情と角度で見直します。その時点で残る不足に限って注入すると、HIFUで得た引き締まりを保ちながら輪郭をつなげられます。
注入後は、腫れが落ち着いてから頬が重く見えないか、左右の高さと輪郭線が合っているかを確認します。追加が必要な場合も、HIFUとヒアルロン酸の反応を判別できる時点で少量ずつ調整します。
治療ごとの反応を分けて経過を見ます
HIFU後は赤み、腫れ、圧痛、しびれ、意図しないこけがないかを確認します。ヒアルロン酸後は内出血、腫れ、硬さ、しこり、凹凸、左右差を確認し、輪郭が落ち着くまで次の追加量を急ぎません。
注入後に強い痛み、皮膚が白色または紫色になる変化、視界の異常がある場合は、血管障害の可能性があるため直ちに連絡が必要です。ヒアルロン酸は1CC 77,000円で、使用量により総額が変わります。
Clinical View
診療で確認するポイント
- 当院では、正面と左右の斜め顔で、頬の厚み、口横の影、下顎縁、顎下、顎先を確認し、触診で皮下脂肪・皮膚のゆるみと支持不足を分けます。
- 厚みとゆるみが主な範囲にはHIFUを先に行い、反応が落ち着いた後も残るくぼみや輪郭の途切れへヒアルロン酸を補います。
- この症例ではドクターHIFUからヒアルロン酸の順で治療し、正面の顔幅と両側斜めからの頬・下顎線を再評価して、引き締めと支持のバランスを整えました。
Comparison
治療選択の比較
| 治療・対応 | 向く状態 | 向かない/慎重な状態 | 回数の目安 | ダウンタイム | 費用(税込) | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| HIFU(ウルトラセルZi) | 頬・口横・顎下に皮膚のゆるみや皮下脂肪の厚みがあり、輪郭を引き締めたい状態 | 頬の容量不足や骨格支持の不足が主で、熱治療によりこけが目立ちやすい状態 | 通常1回後に経過を評価 | 痛み、赤み、熱感、腫れ、圧痛、しびれ。まれに熱傷、神経症状、意図しない脂肪減少 | オーダーメイドHIFU 全顔+首128,000円 | 要確認 |
| ヒアルロン酸注入 | HIFU後も残るくぼみ、支持不足、頬から下顎へ続く輪郭の途切れ | 腫れや圧痛が残って輪郭を判定できない時期、容量追加で頬・下顔面が重く見える状態 | 通常1回。腫れ・硬さが落ち着いた後に左右差と追加の必要性を再評価 | 腫れ、内出血、痛み、硬さ、しこり、凹凸、左右差。まれに血管閉塞、皮膚壊死、視覚障害 | 1本1cc 77,000円。使用本数により総額が変わる | 要確認 |
費用の目安
- オーダーメイドHIFU 全顔+首:128,000円
- ヒアルロン酸注入:1本1cc 77,000円
- カテラン針使用料:11,000円(使用する場合)
- 前額施術料:22,000円(前額へ施術する場合)
自由診療・税込です。HIFUの範囲、ヒアルロン酸の使用本数、針・カニューレ、注入部位により総額が変わります。
リスク・副作用・注意点
- HIFUでは、痛み、赤み、熱感、腫れ、圧痛、しびれが生じ、まれに熱傷、水疱、神経症状、色素変化、意図しない脂肪減少が起こることがあります。
- ヒアルロン酸では、痛み、腫れ、内出血、硬さ、しこり、凹凸、左右差、感染、アレルギー、遅発性反応・遅発性結節が生じることがあります。
- ヒアルロン酸の血管内注入や組織圧迫では、血管閉塞、皮膚壊死、視力・視野障害、失明、脳卒中など、まれでも重い合併症が起こり得ます。
- 国内承認・適応: 当院で使用するHIFU機器ウルトラセルZiは美容目的では国内未承認で、医師が輸入・使用しています。未承認機器による健康被害は医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。ヒアルロン酸注入では、注入部位と目的に合う国内承認製剤を使用します。製剤ごとに承認された注入部位・使用目的は異なります。
HIFUと注入の反応を時点ごとに確認します。注入後の強い痛み、皮膚色の変化、視界の異常がある場合は直ちに連絡してください。
Doctor Review
執筆・監修
執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
References
参考にした一次情報・ガイドライン
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Microfocused Ultrasound With Visualization (MFU-V) Effectiveness and Safety: A Systematic Review and Meta-Analysis
研究デザイン: 2023年8月までに公表されたMFU-V研究を検索し、42研究を採用した系統的レビュー・メタ解析。内訳は対照試験2件、観察研究9件、前後比較31件。 / 対象: 成人を対象とし、医師の全般的改善評価は411人、患者自己評価は312人、満足度は326人を統合した。顔・頸部以外の治療部位も含まれた。 / 結果: 何らかの改善があった割合は医師評価89%(95%CI 81%-94%)、患者評価84%(95%CI 73%-91%)、何らかの満足を示した割合は84%(95%CI 61%-94%)だったとの報告がありました。 / 限界: 多くの研究に対照群・無作為化・盲検化がなく、機器、照射条件、部位、評価法、参加者背景が不均一。中立回答を改善・満足へ含めた研究では効果を過大評価する可能性がある。この症例のHIFU機器、照射設定、HIFU後のヒアルロン酸量を検証した研究ではない。Merz North Americaが研究費を提供し、複数著者がMerz Aesthetics等との講演・コンサルティング関係を申告。原著全文を2026年8月8日に再確認した。
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Adverse Events Reported From Hyaluronic Acid Dermal Filler Injections to the Facial Region: A Systematic Review and Meta-Analysis
研究デザイン: 米国・カナダで行われたヒアルロン酸顔面注入の無作為化試験・臨床試験19件を対象とした系統的レビュー・メタ解析。 / 対象: 成人の鼻唇溝、中顔面、口周囲、口唇への注入を扱い、14種類の製剤を含んだ。研究ごとの対象人数、注入部位、注入量は異なる。 / 結果: 鼻唇溝と比べ、中顔面・口周囲・口唇では腫れ、しこり・凹凸、硬さの報告割合が高かった。疼痛、紅斑、内出血、圧痛、かゆみ、皮膚色変化には明確な部位差がなかったとの報告がありました。 / 限界: 製剤、注入部位、針・カニューレ、注入量、術者経験が不均一。臨床試験のみを対象としたため、血管閉塞、皮膚壊死、失明などまれで重い合併症の発生率を評価できない。この症例の製剤、注入部位、HIFUとの組み合わせを検証していない。著者1人がAllerganから個人報酬を受けたと申告。原著全文を2026年8月8日に再確認した。
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医療機器の承認審査に関する情報
販売名、承認番号、承認範囲を確認する公的情報です。
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医療広告ガイドライン
自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。
よくあるご質問
Q. なぜHIFUを先に行うのですか?
皮膚や脂肪の厚みを先に整えると、その後も残るくぼみや支持不足が分かりやすくなり、ヒアルロン酸を必要な部位と量へ絞りやすくなるためです。
Q. HIFU後はどこを見てヒアルロン酸の部位を決めますか?
正面の顔幅、左右の頬の高さ、口横の影、下顎縁、顎先までを確認します。HIFU後も光が落ちて影になる部分や、支持不足で輪郭が途切れる部分を候補にします。
Q. HIFUとヒアルロン酸は同日に受けられますか?
治療範囲によっては同日に行える場合もありますが、この症例のようにHIFUを先に行い、腫れや圧痛が落ち着いて輪郭を評価できる時点で注入量を決める方法があります。
Q. HIFUとヒアルロン酸の費用はいくらですか?
オーダーメイドHIFU全顔+首は128,000円です。ヒアルロン酸は1本1cc 77,000円、カテラン針を使用する場合は11,000円、前額へ施術する場合は前額施術料22,000円です。自由診療・税込で、使用本数と範囲により総額が変わります。
Q. 承認状況と主なリスクを教えてください。
当院のHIFU機器ウルトラセルZiは国内未承認で、未承認機器による健康被害は救済制度の対象外となる場合があります。ヒアルロン酸では国内承認製剤を部位と目的に合わせて使用します。HIFUでは痛み、赤み、腫れ、しびれ、まれに熱傷・神経症状・意図しない脂肪減少、注入では腫れ、内出血、硬さ、しこり、まれに血管閉塞・皮膚壊死・視覚障害などがあります。
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