たるみのホームケアで見直したい保湿とペプチドの考え方
たるみ毛穴のホームケアは、乾燥ときめを整える保湿、ハリ感を補うペプチド、肌反応を見ながら使うビタミンA・Cを分けて選びます。DEJフェイスクリーム、ファーミングセラム、Gファクターセラムの成分・使い方と、院内治療との役割を解説します。
Medical Information
この記事について
- 執筆医・監修医
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2026年8月9日
- 公開日
- 2024年7月18日
- 実質更新日
- 2026年8月9日

Contents
目次
たるみ毛穴の製品をビタミンA・C・ペプチドで分ける
たるみ毛穴向けのホームケアを、ビタミンA高濃度、ビタミンA低濃度、ビタミンC、ペプチドの四つの成分群に分けた一覧です。毛穴周囲の乾燥、ざらつき、細かいしわ、ハリ不足のうち、どの変化を優先するかで成分群を選びます。
ビタミンA高濃度にはゼオスキンのWテクスチャーリペアとARナイトリペア、低濃度の欄にはゼオスキンのデイリーPD・RCクリーム、リビジョンのDEJナイトフェイスクリーム、コラージュリペアバクチセラムDRが挙げられています。バクチセラムDRのバクチオールはビタミンAそのものではないため、レチノールの濃度段階とは分けて使います。ビタミンCはゼオスキンのシーセラムと当院のビタミンCローションです。
ペプチド群は、リビジョンのDEJフェイスクリーム、ゼオスキンのGファクターセラム、ファーミングセラムです。最初に保湿基剤を決め、目的別の美容液は一つずつ加えると、うるおい・ハリ感と刺激の変化を製品ごとに確認できます。
DEJフェイスクリームは保湿とペプチドを一品で組む
DEJフェイスクリームは医療機関専売の化粧品です。アセチルテトラペプチド-2とパルミトイルヘキサペプチド-14、セラミド・コレステロール・脂肪酸の脂質ブレンド、ビタミンC誘導体、ヒアルロン酸を含み、乾燥による小じわとハリ不足を同時にケアします。アルコール、人工色素、香料、パラベンを使わない設計です。
洗顔と化粧水の後、スキンケアの最後に1〜2プッシュを顔へ均等に塗ります。朝晩の1日2回が基本で、朝はなじませた後に日焼け止めを重ねます。目周りは避け、赤みや刺激が出た日はビタミンA製品を追加せず保湿だけに戻します。
洗顔後のつっぱり、粉をふく乾燥、化粧品がしみる感覚があるときは、先にバリアを整えてからペプチドやビタミンAの反応を見ます。乾燥で毛穴の縁や細かいしわが強調されている場合、保湿後の同じ照明で見え方を比べます。
洗顔後のつっぱりや乾燥がある肌で保湿を先に整える理由として、加齢で皮膚バリアが低下すると水分保持が弱まり、バリアの破綻が炎症を引き起こす可能性があるとの報告がありました(参考文献2)。
ファーミングセラムとGファクターセラムを目的で分ける
ファーミングセラムは、DNA-Na、カプロオイルテトラペプチド-3とメリロートエキス、パルミチン酸レチノールなどを含む化粧品です。すべての肌タイプ向けの軽い美容液で、清潔な乾いた肌へ塗り、頬、口横、フェイスラインのなめらかさとハリ感を観察します。
Gファクターセラムは、ヒアルロン酸Na、ジ酢酸ジペプチドジアミノブチロイルベンジルアミド、加水分解セリシンなどを含む化粧品です。朝晩、洗顔後の清潔な乾いた肌に使い、日中は後から日焼け止めを重ねます。うるおい、なめらかさ、細かいラインを評価します。
2種類を一度に追加するのではなく、乾燥が主なら保湿クリームを土台にし、軽い使用感とハリ感を求めるときはファーミングセラム、うるおいとなめらかさを重ねたいときはGファクターセラムを一つ選びます。
ペプチド配合化粧品を乾燥小じわや質感の補助に置く理由として、ペプチド群ではしわの統合差が0.27と小さく改善した一方、弾力と皮膚密度の変化は一貫しなかったとの報告がありました(参考文献1)。
皮膚表面・ゆるみ・支持不足で治療の役割を分ける
保湿とペプチド配合化粧品は、角層のうるおい、乾燥小じわ、きめ、なめらかさを整えるホームケアです。毎日同じ条件で使い、洗顔後のつっぱり、毛穴の縁、頬の光沢、細かいラインを追います。
皮膚をつまんだときのゆるみやフェイスラインのもたつきにはRF、顎下の厚みや深部のゆるみにはHIFU、頬や下顎の支持不足による影にはヒアルロン酸を検討します。ホームケアの変化を確認した後も残る所見に、必要な層だけ院内治療を配分します。
ビタミンA製品で赤みや皮むけがある時期は熱治療を重ねず、保湿と日焼け止めへ戻します。RF・HIFU・注入後も、刺激の強い外用は休止期間を設け、赤みと腫れが落ち着いてから一製品ずつ再開します。
Clinical View
診療で確認するポイント
- 洗顔後のつっぱり、落屑、刺激感と、頬の毛穴の縁・乾燥小じわを同じ照明で確認し、最初に保湿基剤を決めます。
- DEJフェイスクリーム、ファーミングセラム、Gファクターセラムは一度に増やさず、主目的を保湿、ハリ感、なめらかさの一つに決めて一製品ずつ追加します。
- 4〜8週間は同じ使用条件で毛穴の縁、きめ、細かいラインを追い、赤みや皮むけが出た場合はビタミンAを休止して保湿へ戻します。
- 保湿後も残る皮膚のゆるみ、顎下の厚み、頬・下顎の支持不足は別々に診察し、RF、HIFU、ヒアルロン酸の対象層を分けます。
Comparison
治療選択の比較
| 治療・対応 | 向く状態 | 向かない/慎重な状態 | 回数の目安 | ダウンタイム | 費用(税込) | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 保湿+ペプチド化粧品 | 洗顔後のつっぱり、乾燥、毛穴の縁、乾燥小じわ、きめ、なめらかさ、ハリ感を整えたい状態 | 腫れ、水疱、びらん、強いかゆみ、感染、接触皮膚炎が疑われる状態 | 朝晩など毎日継続し、4〜8週後に同じ照明で評価 | 赤み、刺激、乾燥、かゆみ、接触皮膚炎。合わない場合は中止 | DEJフェイスクリーム20,900円/Gファクター23,540円/ファーミング35,860円 | 化粧品。たるみ治療を目的とする医薬品・医療機器の承認対象ではない |
| ビタミンA・C化粧品 | ざらつき、毛穴の目立ち、くすみ、細かいしわを成分別にケアしたい状態 | ビタミンAで強い赤み・皮むけがある、妊娠中・妊娠予定、刺激性皮膚炎がある状態 | 低頻度または低濃度から一製品ずつ開始。ビタミンCは製品表示に従って継続 | ビタミンAでは乾燥、赤み、皮むけ、刺激。ビタミンCでは刺激、赤み、乾燥 | 8,910〜25,300円。製品別料金は費用欄に記載 | 掲載製品は化粧品。医薬品のレチノイドとは区別 |
| RF・HIFU | 保湿後も残る皮膚のゆるみ、フェイスラインのもたつき、顎下の厚み | 活動性炎症・感染、熱刺激を避ける状態、ボリューム不足が主で減らすとこける部位 | RFは機器により1回または複数回。HIFUは1回後または複数回で経過評価 | 赤み、熱感、痛み、腫れ、圧痛。まれに熱傷、神経症状、意図しない脂肪減少 | デンシティ全顔99,000円/オールタイト1回55,000円/HIFU全顔+首128,000円 | 当院のデンシティ、オールタイト、ウルトラセルZiは美容目的では国内未承認 |
| ヒアルロン酸注入 | 頬や下顎の支持不足、凹み、輪郭の影がたるみを強調している状態 | 乾燥小じわだけが主、感染・活動性炎症、容量を足すと重く見える状態 | 通常1回。腫れが落ち着いた後に再評価 | 痛み、腫れ、内出血、硬さ、凹凸。まれに血管閉塞、壊死、視覚障害、脳卒中 | 1本1cc 77,000円 | 製剤・部位・目的ごとに国内承認範囲を確認 |
費用の目安
- ビタミンA系:Wテクスチャーリペア24,640円/ARナイトリペア25,300円/デイリーPD24,200円/RCクリーム18,480円/DEJナイトフェイスクリーム21,780円/コラージュリペアバクチセラムDR 8,910円
- ビタミンC系:シーセラム16,280円/当院ビタミンCローション6,600円
- ペプチド群:DEJフェイスクリーム20,900円/Gファクターセラム23,540円/ファーミングセラム35,860円
- 院内治療の例:デンシティ全顔99,000円/オールタイト1回55,000円/HIFU全顔+首128,000円/ヒアルロン酸1cc 77,000円
化粧品・自由診療とも税込です。Wテクスチャーリペアは現行院内料金表のWテクスチャー表記と照合しました。
リスク・副作用・注意点
- 化粧品では、赤み、乾燥、刺激、かゆみ、腫れ、接触皮膚炎が起こることがあります。傷、湿疹、活動性炎症がある部位には使用しません。
- 高濃度ビタミンA製品では、乾燥、皮むけ、赤み、ひりつきが起こりやすくなります。妊娠中・妊娠予定は使用を避けます。
- RF・HIFUでは赤み、熱感、痛み、腫れ、圧痛、まれに熱傷・神経症状・意図しない脂肪減少が起こることがあります。
- ヒアルロン酸では痛み、腫れ、内出血、硬さ、凹凸、感染があり、まれに血管閉塞、皮膚壊死、視覚障害、脳卒中が起こることがあります。
- 国内承認・適応: DEJフェイスクリーム、ファーミングセラム、Gファクターセラムを含む掲載ホームケア製品は化粧品で、医薬品・医療機器としてたるみ治療の承認を受けた製品ではありません。当院で使用するデンシティ、オールタイト、HIFU機器ウルトラセルZiは美容目的では国内未承認で、医師の責任で輸入・使用しています。ヒアルロン酸は販売名・注入部位・目的ごとに国内承認範囲を確認します。未承認機器による健康被害は医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。
新しい化粧品は一製品ずつ始め、腫れ、水疱、びらん、強いかゆみが出た場合は中止して受診してください。
Doctor Review
執筆・監修
執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
References
参考にした一次情報・ガイドライン
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Oral and topical peptides for skin aging: systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials
研究デザイン: 皮膚老化に対するペプチド製剤を評価した無作為化比較試験19件の系統的レビュー・メタ解析。 / 対象: 19試験・1,341人。経口製剤17試験、外用製剤2試験で、治療期間は4〜12週。 / 結果: しわの統合差は0.27(p=0.04)で、保湿と明るさにも改善がみられた一方、弾力と皮膚密度の変化は有意でなかった。効果の多くは経口製剤が占めた。 / 限界: 外用製剤は2試験だけで、I2は約100%と異質性が高く、成分、濃度、基剤、評価方法が一定でない。DEJフェイスクリーム、ファーミングセラム、Gファクターセラムの有効性やRF・HIFUとの比較を検証していない。資金提供なし、著者は商業的・金銭的利益相反なしと申告。原著全文を2026年8月8日に再確認した。
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The Skin and Inflamm-Aging
研究デザイン: 皮膚バリア、加齢、慢性の低度炎症の関係を基礎・臨床研究から検討したナラティブレビュー。 / 対象: 基礎研究と臨床研究を横断した総説で、単一の患者集団や対象人数はない。 / 結果: 加齢に伴う角層の水分保持とバリア機能の低下は、皮膚の炎症性シグナルを高め、全身の低度炎症へ関与する可能性が示された。 / 限界: 機序と既報を統合した総説で、保湿剤や特定ペプチド化粧品の比較効果、毛穴・たるみの改善量を検証していない。特定の外用順序を証明する研究でもない。外部からの特定研究資金なし、著者は利益相反なしと申告。W.B. Bollagは米国退役軍人省のResearch Career Scientist Awardによる支援を受けた。原著全文を2026年8月8日に再確認した。
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医療機器の承認審査に関する情報
販売名、承認番号、承認範囲を確認する公的情報です。
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医療広告ガイドライン
自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。
よくあるご質問
Q. たるみ毛穴向けとして、どの製品が紹介されていますか?
ビタミンA高濃度はWテクスチャーリペアとARナイトリペア、低濃度の欄はデイリーPD、RCクリーム、DEJナイトフェイスクリーム、コラージュリペアバクチセラムDRです。バクチセラムDRはバクチオール配合化粧品で、レチノールの濃度製品ではありません。ビタミンCはシーセラムとビタミンCローション、ペプチド群はDEJフェイスクリーム、Gファクターセラム、ファーミングセラムです。
Q. DEJフェイスクリームと美容液は、どの順番で使いますか?
洗顔後の清潔な肌へ、目的に合わせてファーミングセラムまたはGファクターセラムを使い、その後にDEJフェイスクリームを1〜2プッシュ塗ります。朝は最後に日焼け止めを重ねます。複数の美容液を同時に始めず、一製品ずつ反応を確認します。
Q. ペプチド配合化粧品は、どの変化を目標にしますか?
角層のうるおい、乾燥小じわ、きめ、なめらかさ、ハリ感を目標にします。フェイスラインのゆるみ、顎下の厚み、頬や下顎の支持不足は別の層の所見なので、RF、HIFU、ヒアルロン酸の適応を分けて考えます。
Q. 赤みや皮むけが出たら、どの製品を休みますか?
まずWテクスチャーリペア、ARナイトリペアなどの高濃度ビタミンA製品と、同時に追加した美容液を休止し、刺激の少ない洗顔、保湿、日焼け止めへ戻します。腫れ、水疱、びらん、強いかゆみがある場合は使用を中止して受診してください。
Q. 掲載製品は医薬品ですか?料金はいくらですか?
掲載したゼオスキン、リビジョン、コラージュリペア、当院ビタミンCローションはいずれも化粧品です。主なペプチド群はDEJフェイスクリーム20,900円、Gファクターセラム23,540円、ファーミングセラム35,860円です。
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