医師解説しわ・たるみオールタイト

オールタイトの特徴とDLTD技術

オールタイトは、DLTDと呼ばれる誘電加熱を用い、頬から口元、フェイスラインへ連続して熱を届ける機器です。電磁界による熱の作り方、2種類のハンドピース、300ショットの配分を、皮膚の厚みと脂肪量に合わせて決めます。

Medical Information

この記事について

監修日
2026年8月9日
公開日
2026年1月23日
実質更新日
2026年8月9日
オールタイトのDLTD技術とたるみ治療での位置づけを示した画像

Contents

目次

  1. たるみとフェイスラインを対象に、2026年1月から導入しました
  2. DLTDは、電磁界で組織内に熱を作る誘電加熱です
  3. 2種類のハンドピースを、部位と深さで使い分けます
  4. 当院の300ショットは、頬・口元・輪郭へ目的別に配分します
  5. 赤みと熱感の経過を見て、熱がこもる行動を控えます
  6. 診療で確認するポイント
  7. 治療選択の比較
  8. 費用の目安
  9. リスク・副作用・注意点
  10. 関連記事
  11. 関連施術・関連症状のご案内
  12. 執筆・監修
  13. 参考にした一次情報・ガイドライン
  14. よくあるご質問

たるみとフェイスラインを対象に、2026年1月から導入しました

画像は、2026年1月に当院が神戸エリアで導入したAlltite(オールタイト)の本体と、頬からあご下へ向かう引き締めのイメージを示しています。対象は、頬のハリ低下、ほうれい線から口横のゆるみ、輪郭がぼやけて見えるフェイスラインです。

画像に掲載した導入時キャンペーンは1回45,000円、3回121,000円(税込)の期間・人数限定価格でした。現在の料金は300ショット1回55,000円、3回コース139,000円(税込)です。いずれも自由診療で、施術範囲とショット配分は治療前に決めます。

同じ『たるみ』でも、皮膚の薄さ、頬の脂肪量、口横のもたつき、あご下の厚み、骨格性の凹みでは必要な治療が異なります。オールタイトでは、熱で引き締めたい面を先に地図化し、頬が痩せている部分は出力と通過回数を抑えます。

DLTDは、電磁界で組織内に熱を作る誘電加熱です

オールタイトのDLTDは、皮膚表面で作った熱を深部へ伝導させる説明ではなく、電磁界の中で極性分子が動くことで組織内に熱を発生させる誘電加熱です。熱の入り方は、組織の誘電率と水分量、ハンドピースと皮膚の接触、通過速度、設定強度で変わります。

原著では、低〜中等度の強度で約42〜45°Cの熱刺激を作り、水分の多い中層真皮、fibro-septal network(皮膚と深部を結ぶ線維性支持組織)、浅層SMASを主な加熱対象としています。脂肪層を完全に避けるという意味ではなく、痩せた頬や過去に脂肪減少を生じた部位では照射範囲を狭めます。

オールタイトの熱分布について、製造元Innoxusは、DLTDにより真皮・SMASへ皮下脂肪の17倍のエネルギーを集中させる設計と説明しています(参考文献3)。診療では皮膚の厚み、脂肪量、ゆるみの分布を見て照射範囲を決めます。

2種類のハンドピースを、部位と深さで使い分けます

Fractional applicatorは、目周りの小じわ、頬骨上、頬、マリオネットラインなど、表層から中層真皮を細かく扱うハンドピースです。Rubbing applicatorは、頬、口横、フェイスライン、二重あごなど、広い面へ連続して深めに熱を届けるために使います。

オールタイトは、両方のハンドピースを組み合わせて約400ショットを1回照射し、頬骨の支持部は外側から内側、ほうれい線は斜めまたは縦、マリオネットラインは上から下へ一定の圧と速度で動かす手順が報告されています。表面は内蔵冷却で温度を保ちます。

頬から口元へ両ハンドピースを配分して4〜8週後まで評価する理由として、約400ショットを1回照射した8週後にWSRSが3.1から2.0、Merz尺度が2.6から1.9となり、3D計測で中顔面が平均1.9mm上方へ移動したとの報告がありました(参考文献1)。

当院の300ショットは、頬・口元・輪郭へ目的別に配分します

当院の基本プランは300ショットです。頬骨上の支持、ほうれい線沿い、口横、フェイスライン、あご下を正面と左右斜位で確認し、FractionalとRubbingの比率、設定強度、通過回数を部位ごとに変えます。表面温度と熱感を確認しながら、同じ場所へショットを重ねすぎないようにします。

1回治療後は、直後の引き締まりだけで終点を決めず、写真と触診で4〜8週の変化を確認します。3回コースでは約1か月間隔を目安にし、前回の赤み、腫れ、しびれ、乾燥が戻ってから次回の範囲と強度を決めます。

皮膚のハリ低下と軽いゆるみには熱治療を配分し、脂肪量が少ない頬は避けるか弱くします。骨格や脂肪の減少による凹みはヒアルロン酸などの支持治療、つまめる皮膚余剰が多い場合は外科手術を先に検討し、設定を強くすることで代用しません。

HIFUは狙った深さへ点状の熱凝固域を作り、オールタイトは水分の多い組織へ面状に誘電加熱する設計です。どちらを選ぶかは、輪郭の変化を優先するか、皮膚のハリと広い面の引き締めを優先するか、頬の脂肪を残したいかで決めます。

痩せた頬へ同じ設定を重ねない理由として、RF後は皮膚のゆるみ、弾力、しわの改善とともに、顔面脂肪の容積減少も確認されたとの報告がありました(参考文献5)。

オールタイトを他の熱治療より一律に優先しない理由として、RFで各所見が改善する可能性はみられた一方、既存治療より優先して使用する根拠は確認できなかったとの報告がありました(参考文献2)。

赤みと熱感の経過を見て、熱がこもる行動を控えます

施術後は軽い赤み、腫れ、熱感が数時間から2日ほど続くことがあります。洗顔、メイク、シャワーは当日から可能ですが、長時間の入浴、サウナ、強い運動、飲酒、刺激の強い外用は、熱感と赤みが落ち着くまで控えます。熱曝露と刺激性外用を48時間避けたとの報告がありました。

妊娠中、ペースメーカーなどの植込み型電気機器を使用中、施術部位に金属プレートがある場合は施術できません。授乳中、活動性の皮膚炎や感染、知覚低下、自己免疫・結合組織疾患、直近のRF・HIFU・注入治療がある場合は、治療時期を調整します。

オールタイトは国内未承認医療機器です。国内承認機器に同一性能・同一目的の代替があるか、入手経路、国内の医薬品副作用被害救済制度の対象外となり得ることを、施術前に説明します。

国内未承認機器として情報を示す理由として、厚生労働省の医療広告ガイドラインQ&Aでは、未承認であること、入手経路、国内承認された同一性能機器の有無、諸外国の安全性情報、救済制度の対象外となることの明示が求められています(参考文献4)。

Clinical View

診療で確認するポイント

  • 正面と左右斜位で、頬骨上の支持、ほうれい線、口横、フェイスライン、あご下を見て、皮膚の厚み、脂肪量、凹み、つまめる皮膚余剰を地図化します。
  • 薄い部位と小じわはFractional、頬から口元・輪郭の広い面はRubbingを中心にし、300ショットの配分、設定強度、通過回数を変えます。頬こけがある部分へ同じ強度で重ねません。
  • 1回目の4〜8週後に同じ角度で撮影し、ハリと輪郭の変化、脂肪量、知覚を再評価します。熱治療で補えない凹みや皮膚余剰は、ヒアルロン酸や手術へ治療目標を分けます。

Comparison

治療選択の比較

治療・対応 向く状態 向かない/慎重な状態 回数の目安 ダウンタイム 費用(税込) 承認状況
オールタイト(DLTD/RF) 皮膚のハリ・軽度のゆるみ。脂肪を減らしすぎたくない部位を慎重に設定 強い皮膚余剰、感染、植込み型電気機器。痩せた部位は慎重 1回または複数回。固有研究は1回・8週評価 熱感、赤み、腫れ、乾燥、内出血、熱傷、脂肪変化等 300ショット1回55,000円/3回139,000円 国内未承認医療機器。入手経路・代替・救済制度等を説明
医療HIFU(ウルトラセルZi) 深さを選び輪郭・支持層への点状加熱を検討 著しい脂肪萎縮、神経走行上、感染、強い皮膚余剰 通常1回後に経過評価 痛み、腫れ、しびれ、熱傷、神経障害、脂肪変化等 全顔+首・医師施術128,000円 機器・カートリッジ・目的ごとに国内承認確認
モノポーラRF(デンシティ) 広い面のハリ・軽度のゆるみ 強い皮膚余剰、植込み型電気機器、痩せた部位 通常1回後に経過評価 熱感、赤み、腫れ、熱傷、脂肪萎縮等 全顔250ショット99,000円 国内未承認医療機器として表示
ヒアルロン酸/外科手術 凹み・支持不足、または明らかな皮膚余剰 注入・手術の侵襲を許容できない場合 注入は段階的、手術は通常1回 注入は血管閉塞等、手術は腫れ・出血・瘢痕・神経障害等 HA1cc77,000円/手術は術式別 薬剤・適応外使用、術式を個別説明

費用の目安

  • オールタイト300ショット 1回55,000円/3回コース139,000円。
  • 比較:HIFU全顔+首128,000円/デンシティ全顔250ショット99,000円。

回数を研究の1回や院内3回コースへ固定せず、反応と目的で再評価します。

リスク・副作用・注意点

  • 熱感、赤み、腫れ、乾燥、内出血が生じることがあります。
  • 熱傷、色素変化、神経症状、脂肪の容積変化が起こる可能性があります。
  • 植込み型電気機器、感染、痩せた部位、過去の熱治療歴を確認します。

32人・8週で重篤事象なしという結果を、長期・大規模の安全性保証にはしません。

Doctor Review

執筆・監修

執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)

References

参考にした一次情報・ガイドライン

  1. Yi K, Kwon O, Park Y, et al. Non-ablative dermis layer targeted dielectric heating for facial rhytid improvement in Asian skin. JPRAS Open. 2026;49:284-295.

    アジア人皮膚に対するDLTD単回治療

    研究デザイン: 単施設前向き単群研究。公開された原著全文を確認 / 対象: ほうれい線とマリオネットラインがある35〜65歳のアジア人女性32人。Alltiteを低〜中等度強度、両ハンドピース合計約400ショットで1回治療し8週追跡 / 結果: 8週後にWSRS 3.1から2.0、Merz尺度2.6から1.9、3D中顔面挙上は平均1.9mm。医師GAIS 95%、患者GAIS 92%が改善、疼痛平均0.4/10で重篤な有害事象はなかった。 / 限界: 対照群なし、全員女性、1回治療、8週追跡で、他RF・HIFUとの比較や長期持続を示さない。数値化された出力設定とハンドピース別ショット数は非開示。本文では登録32人に対し安全性表の分母が30人で、症例図に選択基準外の33歳が含まれる内部不一致がある。著者は利益相反なしと申告している。

  2. Oliveira Paggiaro A, Pinheiro R, Soares K, Fernandes Carvalho V, Gemperli R. Evaluation of the evidence level for the use of radiofrequency in aesthetic treatments: A systematic review and meta-analysis. J Cosmet Dermatol. 2021;20(9):2691-2702.

    美容領域RFのエビデンス評価

    研究デザイン: 2009〜2019年の美容RF無作為化試験を対象にした系統的レビュー・メタ解析 / 対象: 身体輪郭、顔面若返り、ニキビ瘢痕、脱毛、酒さを扱った25件の無作為化試験 / 結果: 各対象でRFによる改善の可能性は示されたが、既存の他治療よりRFを支持するエビデンス水準は確認できなかった。 / 限界: 選択、施術、検出バイアスがあり、対象疾患と機器が混在する。DLTD、Alltite、HIFUとの直接比較を含まない。

  3. Innoxus Inc. Alltite official product information: What is DLTD®. Accessed August 8, 2026.

    Alltite and DLTD Technology

    研究デザイン: 製造元による製品・技術資料 / 対象: 患者対象の臨床研究ではない / 結果: DLTDを誘電加熱として説明し、真皮・SMASへ皮下脂肪の17倍のエネルギーを集中させる設計、即時のリフティング・タイトニングを製品特性として掲示している。 / 限界: 測定条件、試験体、設定値、統計解析が公開ページに示されず、独立した査読研究ではない。臨床効果、脂肪萎縮率、HIFU・他RFとの比較優位を証明しない。

  4. 厚生労働省. 医療法施行令の一部を改正する政令等の施行について. 医療広告ガイドラインに関するQ&A Q2-13. 令和4年4月1日.

    医療広告ガイドラインに関するQ&A Q2-13

    研究デザイン: 厚生労働省による医療広告ガイドラインQ&A / 対象: 国内未承認医薬品・医療機器を用いた自由診療の広告 / 結果: 限定解除要件として、未承認であること、入手経路、国内承認された同一性能機器の有無、諸外国の安全性情報、救済制度の対象外となることを示している。 / 限界: 機器の有効性・安全性を評価した臨床研究ではなく、個別製品の承認状況や入手経路は別途確認が必要。

  5. Austin GK, Struble SL, Quatela VC. Evaluating the effectiveness and safety of radiofrequency for face and neck rejuvenation: A systematic review. Lasers Surg Med. 2022;54(1):27-45.

    RF for face and neck rejuvenation

    研究デザイン: 顔・頸部RFの臨床・ex vivo研究を対象にした系統的レビュー / 対象: 非焼灼の顔・頸部RF研究121報。ニキビ、瘢痕、顔面老化が混在 / 結果: 多くの研究で皮膚のゆるみ、弾力、しわ、主観評価が改善し、組織学的なコラーゲン・エラスチン新生と顔面脂肪の容積減少が確認された。 / 限界: 機器、周波数、電極、温度、冷却、対象疾患が異なり、オールタイト固有の効果、300ショットの設定、頬こけの発生率を示さない。

よくあるご質問

Q. DLTDは通常のRFと何が違いますか?

DLTDは、電磁界で組織内の極性分子を動かして熱を作る誘電加熱です。組織の水分量や誘電率に応じて、中層真皮から線維性支持組織、浅層SMASへ面状に熱を届ける設計です。

Q. 2種類のハンドピースはどう使い分けますか?

Fractionalは目周りや頬骨上などを細かく扱い、Rubbingは頬、口横、フェイスライン、あご下など広い面を連続して照射します。皮膚の厚みと脂肪量で配分を変えます。

Q. 300ショットと約400ショットの照射は同じ治療ですか?

参考文献1の照射は、両ハンドピース合計約400ショット、低〜中等度強度の1回治療です。当院は300ショットを基本に、部位別の設定と通過回数を決めるため、総ショット数だけで同じ照射量とは判断しません。

Q. 何回、どのくらいの間隔で受けますか?

1回後の変化を4〜8週で確認します。3回コースは約1か月間隔を目安にし、前回の赤み、腫れ、知覚、乾燥が戻ってから次回設定を決めます。

Q. HIFUよりオールタイトが向くのはどのような場合ですか?

点状に深部を狙うより、中層真皮から支持組織を広く温めてハリと軽いゆるみを扱いたい場合に検討します。頬の脂肪量と希望する変化から、HIFUや他のRFとの使い分けを決めます。

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