にきび跡の種類と治療の組み立て方
にきび跡は赤み、色素沈着、凹凸が混在し、凹凸も型によって向く治療が異なります。当院で重視している見立てと、一般的な医学情報、参考文献を整理します。
Medical Information
この記事について
- 医師監修
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2024年5月16日
- 公開日
- 2024年5月16日
- 更新日
- 2026年7月8日
診療時の考え方や一般的な注意点を整理した記事です。 実際の適応や治療内容は、診察時に肌状態や経過を確認したうえでご案内します。


Contents
目次
Our Information
当院・医師の見解
当院では、にきび跡をひとまとめにせず、活動性のにきびが残っていないか、赤みが主体か、色素沈着が主体か、凹凸が主体かを分けて確認しています。
凹凸がある場合は、アイスピック型、ボックスカー型、ローリング型のどれが中心かを見て、ポテンツァ、トライフィルプロ、サブシジョン、局所注入、TCAクロスのどれを先に行うかを考えています。
赤みや炎症が続く時期は、施術だけを急がず、外用やスキンケアの調整、活動性のにきびのコントロールを先に整えることも少なくありません。
General Medical Information
一般的な医学情報
にきび跡は、炎症後紅斑や色素沈着のような色調変化と、萎縮性瘢痕のような凹凸に大きく分けて考えます。
萎縮性瘢痕は、アイスピック型、ボックスカー型、ローリング型に分類されることが多く、瘢痕の型と深さによって向く治療が変わります。
系統的レビューでは、単一治療よりも、RFマイクロニードリング、サブシジョン、局所注入、TCAクロスなどを瘢痕のタイプに応じて組み合わせる方が改善につながりやすいと整理されています。
にきび跡は赤み・色素沈着・凹凸を分けて見ます
にきび跡と一言でいっても、炎症後の赤み、色素沈着、凹凸はそれぞれ見方も治療も異なります。
赤みが続いているのか、色が残っているのか、皮膚の構造がへこんでいるのかを分けて考えないと、治療の手応えが出にくくなります。
凹凸は瘢痕の型と深さで治療を組み合わせます
凹凸が主体のにきび跡では、アイスピック型、ボックスカー型、ローリング型のどれが中心かで、向く処置が変わります。
ポテンツァのようなRFマイクロニードリングは肌全体の再構築を見たいときに候補になりますが、癒着が強いローリング型や大きめのボックスカー型では、トライフィルプロやサブシジョン、局所注入を組み合わせた方が考えやすいことがあります。
活動性のにきびとホームケアも同時に見直します
にきびがまだ出続けている時期は、瘢痕治療だけを進めても、新しい炎症と赤みが重なってしまうことがあります。
そのため診察では、施術の選択だけでなく、外用、内服、洗顔、保湿、摩擦の有無も確認し、肌を荒らしにくい土台づくりを同時に行います。
費用の目安
- ポテンツァ 瘢痕治療・薬剤導入 全顔 1回 ¥66,000 / 3回 ¥188,100
- トライフィルプロ・薬剤導入 全顔(〜300Shotsジュベルック込) 1回 ¥99,000
- トライフィルプロ・シワ瘢痕治療 1箇所(ジュベルック込み) ¥18,000
- TCAクロス 20箇所まで ¥22,000
瘢痕の深さや範囲によって、サブシジョンや局所注入を追加することがあります。実際の組み合わせは診察で決定します。
リスク・副作用・注意点
- RFマイクロニードリングや薬剤導入では、赤み、腫れ、点状出血、乾燥、かさぶたがみられることがあります。
- トライフィルプロやサブシジョンを含む局所治療では、赤み、腫れ、内出血、圧痛、色素沈着、感染などが起こることがあります。
- TCAクロスでは、一時的な赤み、かさぶた、色素沈着が出ることがあり、経過は瘢痕の型や深さで異なります。
実際のダウンタイムや注意点は、施術の組み合わせと肌状態を確認したうえで診察時にご案内します。
References
根拠文献・専門情報
-
Acne Scarring Management: Systematic Review and Evaluation of the Evidence.
萎縮性にきび瘢痕に対するレーザー、RF、サブシジョンなどの位置づけを整理した系統的レビューです。
-
Subcision: Indications, adverse reactions, and pearls.
サブシジョンの適応、注意点、有害事象を整理したレビューです。
-
Radiofrequency Microneedling: A Comprehensive and Critical Review.
RFマイクロニードリングの適応や併用の考え方をまとめたレビューです。
-
Intradermal Injection of Poly-d, l-Lactic Acid Using Microneedle Fractional Radiofrequency for Acne Scars: An Open-Label Prospective Trial.
PDLLAをRFマイクロニードリングと組み合わせて用いたにきび瘢痕治療の前向き試験です。
よくあるご質問
Q. ポテンツァだけで、にきび跡の凹みをすべて同じように治療しますか?
必ずしもそうではありません。浅い凹凸や肌全体の再構築を見たいときに候補になりますが、癒着が強いローリング型や深いボックスカー型では、別の処置を組み合わせた方が考えやすいことがあります。
Q. トライフィルプロやサブシジョンはどのような凹みに向いていますか?
皮膚の下の癒着が関わるローリング型や、深さのあるボックスカー型では候補になりやすい治療です。実際には凹みの広さや硬さを診察で確認して決めます。
Q. 赤みが残っている時期でも瘢痕治療はできますか?
可能なことはありますが、活動性のにきびや刺激の強いスキンケアが残っている場合は、まず炎症を落ち着かせることを優先するケースがあります。
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