症例紹介クマ治療

目の下の膨らみへ下眼瞼脱脂を行った1か月後の症例

目の下の膨らみに下眼瞼脱脂を行い、術前と術後1ヶ月を正面・両斜位で比べた症例です。膨らみは減り、すっきりした一方、脂肪注入を併用していないため凹みは残っています。脱脂で変わる部分と残る部分、1週間の回復目安を解説します。

Medical Information

この記事について

監修日
2026年8月9日
公開日
2022年6月2日
実質更新日
2026年8月9日

Contents

目次

  1. 正面では、膨らみの減少と残る凹みを分けます
  2. 斜位では、前方への膨らみが減った位置を確認します
  3. 反対の斜位でも、自然な下眼瞼から頬へのつながりを見ます
  4. 経過確認と緊急症状は時間軸を分けます
  5. 診療で確認するポイント
  6. 治療選択の比較
  7. 費用の目安
  8. リスク・副作用・注意点
  9. 関連記事
  10. 関連施術・関連症状のご案内
  11. 執筆・監修
  12. 参考にした一次情報・ガイドライン
  13. よくあるご質問

正面では、膨らみの減少と残る凹みを分けます

正面写真は上段が術前、下段が下眼瞼脱脂の術後1ヶ月です。下段では両側の目の下の膨らみが減り、すっきりした印象になっています。

本症例は脂肪注入を併用していないため、眼窩脂肪の膨らみが減った後も、下眼瞼から頬へ移る境界の凹みは残っています。膨らみと凹みを同じ変化として扱わず、正面で左右の輪郭を見比べます。

膨らみと涙溝を別々に追う理由として、脂肪の切除不足は外科医評価で4.9%、涙溝変形は9.7%、下眼瞼後退は1.2%で、患者満足度は100点換算で平均92.8点だったとの報告がありました(参考文献1)。

斜位では、前方への膨らみが減った位置を確認します

一方向の斜位も上段が術前、下段が術後1ヶ月です。斜めから見ると、術前に下眼瞼から前方へ張り出していた膨らみが減った位置と、その下に続く凹みを追いやすくなります。

1ヶ月後は、膨らみが残っていないか、取り過ぎによる新しい段差がないか、下眼瞼の位置と左右差が安定しているかを、術前と同じ角度で見直します。残る凹みの治療を希望する場合は、この時点の下眼瞼から頬へのつながりを基準に、補う範囲を検討します。

反対の斜位でも、自然な下眼瞼から頬へのつながりを見ます

反対方向の斜位でも、上段の術前と下段の術後1ヶ月を比べます。正面だけでなく両側の斜位をそろえ、膨らみの減り方と残る凹みの位置が左右でどう見えるかを確認します。

下眼瞼脱脂は、術後の腫れが比較的少なく、皮膚表面から傷あとが目立ちにくく、1週間を日常生活への回復目安にしやすい点を特徴として案内しています。費用も複合手術より抑えやすく、自然な仕上がりと低侵襲性を両立することが当院の目標です。

1週間前後の予定を立てる根拠として、腫れ・内出血・結膜浮腫は多くが1〜2週間で改善し、異物感は48〜72時間で治まったとの報告がありました(参考文献2)。

経過確認と緊急症状は時間軸を分けます

通常の経過では、痛み、腫れ、内出血、結膜浮腫、左右差、乾燥感、目を動かしたときの違和感が軽くなっているかを再診で確認します。1ヶ月後も残る凹みや色調は、膨らみの再発と分けて記録します。

急に強くなる眼窩の痛み、片側だけ急速に増える腫れ、眼球突出、視力・視野の変化、複視、止まりにくい出血がある場合は、予定の再診を待たず直ちにご連絡ください。

これらを緊急対応へ分ける根拠として、眼窩内出血は約0.055%、永久的な視力喪失を伴うものは訂正後約0.0045%で、多くは術後3時間以内でしたが数日後にも起こり得るとの報告がありました(参考文献3)。

Clinical View

診療で確認するポイント

  • 術前は正面と両側の斜位で、眼窩脂肪の膨らみ、下眼瞼から頬へ続く凹み、皮膚色、下眼瞼位置、左右差を記録します。
  • 膨らみが見え方の中心なら下眼瞼脱脂を選び、術後1ヶ月に同じ角度から膨らみの減少と残る凹みを見直します。
  • 脂肪注入を併用しない本症例では、脱脂で減る膨らみと、手術後も残る凹みを別々の終了点として評価します。
  • 残る凹みの治療を希望する場合は、1ヶ月時点の下眼瞼位置と頬への連続を再評価し、膨らみへの再操作とは分けて治療の適否を判断します。

Comparison

治療選択の比較

治療・対応 向く状態 向かない/慎重な状態 回数の目安 ダウンタイム 費用(税込) 承認状況
下眼瞼脱脂 眼窩脂肪の突出が目の下の膨らみと影の中心になっている状態 涙溝・ゴルゴラインの凹み、色調、皮膚のゆるみだけが見え方の中心で、脂肪突出が乏しい状態 通常1回。本症例は術後1ヶ月に正面・両斜位で再評価 腫れ、内出血、結膜浮腫など。この記事では1週間を日常生活への回復目安として案内 経結膜脱脂術 189,000円(税込) 手術手技。本症例の切開経路と使用機器は元素材に記載なし
術後1ヶ月の形態評価 膨らみの減少、残る凹み、下眼瞼位置、左右差を術前と同じ角度で見直す時期 急な眼窩痛、急速な片側腫脹、眼球突出、視力・視野変化、複視がある状態 本症例は術後1ヶ月。異常症状は予定を待たず診察 診察自体のダウンタイムはなし 術後診察・処置は手術契約と実施内容による 経過観察自体は医薬品・医療機器の承認対象ではない
残る凹みへの別治療 膨らみが減った後も涙溝・下眼瞼から頬への凹みが影として残り、その改善を希望する状態 脱脂後の形で終了する場合、腫れや左右差が変化している時期、急な痛みや視機能変化がある状態 本症例は脂肪注入を併用せず、術後1ヶ月に残る凹みを評価 選ぶ材料・方法により異なる 本症例では追加治療なし 選択する治療・製剤ごとに承認範囲が異なる

費用の目安

  • 現行料金:経結膜脱脂術 189,000円(税込)
  • 本症例は脂肪注入を併用しておらず、追加治療の料金は含みません

目の下の膨らみを整える美容目的の下眼瞼脱脂は自由診療です。

リスク・副作用・注意点

  • 下眼瞼脱脂:痛み、腫れ、内出血、血腫、感染、結膜浮腫、結膜充血、異物感、流涙、ドライアイ、左右差、軽度の凹凸残存
  • 脂肪の残存、取り過ぎによる凹み、下眼瞼位置の変化、閉瞼不全、複視など
  • まれに眼窩内出血、眼球突出、視力・視野障害など、緊急処置を要する合併症
  • 国内承認・適応: 下眼瞼脱脂は手術手技です。本症例の原資料は切開経路、使用機器、承認番号、麻酔内容を記載していません。脂肪注入やその他の追加治療は行っておらず、追加材料・製剤の承認情報は本症例に該当しません。

急に強くなる眼窩の痛み、片側だけ急速に増える腫れ、眼球突出、視力・視野の変化、複視、止まりにくい出血がある場合は直ちにご連絡ください。

Doctor Review

執筆・監修

執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)

References

参考にした一次情報・ガイドライン

  1. Kashkouli MB, Pakdel F, Kiavash V, et al. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 2013;29(4):249-255. doi:10.1097/IOP.0b013e31828ecfb9. PMID:23645352.

    Transconjunctival Lower Blepharoplasty: A 2-Sided Assessment of Results and Subjects' Satisfaction

    研究デザイン: 単一眼形成外科医が行った経結膜的下眼瞼形成術の診療録と術前後写真を用い、外科医評価と患者評価を比較した後ろ向き横断研究。 / 対象: 6か月以上追跡できた164人(女性133人)。平均年齢50.7歳、平均追跡22.8か月。 / 結果: 外科医評価では脂肪の切除不足4.9%、涙溝変形9.7%、下眼瞼後退1.2%。患者評価では順に3.7%、0.6%、1.2%で、満足度は100点換算で平均92.8点だった。 / 限界: 単施設・単一術者の後ろ向き研究で、術式の詳細や併用手技は本症例と同一ではない。本症例の切開経路は元素材に記載されず、研究結果をそのまま当てはめられない。再手術例と追跡6か月未満を除外しており、術後1ヶ月の個人結果を示さない。原著全文は取得できず、2026年8月9日にPubMed抄録・XMLと書誌情報を再確認した。 / 利益相反: PubMed抄録・XMLに資金提供・利益相反の記載がなく、原著全文を取得できなかったため不明。

  2. Gupta R, Khosa A, Bansal P, Chaudhury G. Cureus. 2024;16(11):e72929. doi:10.7759/cureus.72929. PMID:39628738; PMCID:PMC11614186.

    Exploring the Versatility of Transconjunctival Blepharoplasty: A Retrospective Single-Center Study

    研究デザイン: 北インドの単一私立病院で行った経結膜的・後隔膜法下眼瞼形成術の後ろ向き観察研究。術後1、2、3、6、12週に追跡。 / 対象: 20〜76歳の88人(男性28人、女性60人)。31人に皮膚切除、19人に外眼角形成・固定、87人に脂肪移植を併用。 / 結果: 全例に腫れ、内出血、何らかの結膜浮腫があり、多くは1〜2週間で改善。14人(15.73%)の異物感は48〜72時間で消失した。 / 限界: 単施設・後ろ向きで比較群がなく、ほぼ全例に脂肪移植などの併用手技がある。本症例は脂肪注入を併用せず、切開経路も元素材に記載がないため、回復期間を直接示す研究ではない。PMC原著全文とPubMed XMLを2026年8月9日に確認した。 / 利益相反: 著者は関連する金銭的関係とその他の影響し得る関係なしと申告。第三者英文校正を受けたと記載。

  3. Hass AN, Penne RB, Stefanyszyn MA, Flanagan JC. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 2004;20(6):426-432. doi:10.1097/01.iop.0000143711.48389.c5. PMID:15599241. Erratum: Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 2005;21(2):169.

    Incidence of Postblepharoplasty Orbital Hemorrhage and Associated Visual Loss

    研究デザイン: 米国眼形成再建外科学会会員への質問票による回顧的調査。出血の発症時期、治療、視力喪失を集計。 / 対象: 237人の回答医師が経験した眼瞼美容手術269,433件。眼窩内出血149件、一時的視力喪失48件、永久的視力喪失12件。 / 結果: 眼窩内出血は約0.055%、永久的視力喪失を伴う出血は訂正後約0.0045%。多くは術後0〜3時間に起き、24時間後にリスクは低下したが数日後にも発症した。 / 限界: 医師の記憶に基づく質問票で想起バイアスがある。上・下眼瞼、術式、切開器具が混在し、本症例の下眼瞼脱脂だけの発生率ではない。原著全文は取得できず、2026年8月9日にPubMed抄録・XML、訂正文、書誌情報を再確認した。 / 利益相反: PubMed抄録・XMLに資金提供・利益相反の記載がなく、原著全文を取得できなかったため不明。

  4. 厚生労働省

    医療広告ガイドライン

    自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。

よくあるご質問

Q. この症例では、どの手術を行いましたか?

目の下の膨らみに下眼瞼脱脂を行い、術前と術後1ヶ月を正面・両斜位で比較しています。膨らみの減少と、下眼瞼から頬へ続く凹みをそれぞれ確認します。

Q. 術後1ヶ月で、どのような変化が見られますか?

両側の目の下の膨らみが減り、すっきりした印象になっています。脂肪注入は併用していないため、下眼瞼から頬へ移る境界の凹みは残っています。

Q. 下眼瞼脱脂をすると、凹みもなくなりますか?

下眼瞼脱脂は膨らみを減らす手術です。本症例では脂肪注入を行っておらず、脱脂だけでは変えない凹みが術後1ヶ月にも残っています。

Q. 回復期間はどのくらいですか?

この記事では1週間を日常生活への回復目安として案内しています。腫れ、内出血、結膜浮腫、左右差の経過は同じではないため、予定の再診で改善方向にあるかを確認します。

Q. 現在の料金と、すぐ連絡が必要な症状を教えてください。

現行総合料金表では経結膜脱脂術189,000円(税込・自由診療)です。急な眼窩痛、片側だけ急速に増える腫れ、眼球突出、視力・視野変化、複視、止まりにくい出血は直ちにご連絡ください。

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