施術紹介毛穴ポテンツァ

マイクロニードル施術に薬剤を組み合わせる理由|CLRローション・マッサージピールの違い

ポテンツァやダーマペンで皮膚に微細な通り道を作る施術では、組み合わせる製剤によって狙う変化が異なります。皮脂や毛穴詰まりにはCLRローション、くすみやハリにはPRX-T33を用いるマッサージピールを候補にし、針・RFと製剤それぞれの役割を分けて選びます。

Medical Information

この記事について

監修日
2026年8月9日
公開日
2023年2月22日
実質更新日
2026年8月9日

Contents

目次

  1. CLRローションとマッサージピールは目的が異なる
  2. 微細な通り道を作り、目的に合う製剤を重ねる
  3. CLRローションは皮脂と毛穴詰まりを狙う
  4. マッサージピールはくすみとハリを狙う
  5. ポテンツァとダーマペンでは皮膚へ加わる作用が違う
  6. 毛穴・ニキビ・色調・ハリの優先順位で組み合わせる
  7. 診療で確認するポイント
  8. 治療選択の比較
  9. 費用の目安
  10. リスク・副作用・注意点
  11. 関連記事
  12. 関連施術・関連症状のご案内
  13. 執筆・監修
  14. 参考にした一次情報・ガイドライン
  15. よくあるご質問

CLRローションとマッサージピールは目的が異なる

1枚目は、ダーマペン施術用のCLRローションと、PRX-T33を用いるマッサージピールを並べた導入画像です。どちらもマイクロニードル施術と組み合わせる選択肢ですが、CLRローションは皮脂・毛穴詰まり、マッサージピールはくすみ・ハリ・弾力を主な対象として紹介しています。

製剤を選ぶ前に、毛穴の黒ずみが皮脂と角栓によるものか、ニキビ跡の凹凸や乾燥による影なのかを見分けます。くすみも、表面の角層、炎症後の色素、赤みのどれが目立つかで治療の組み方が変わります。

微細な通り道を作り、目的に合う製剤を重ねる

2枚目は、ポテンツァまたはダーマペンと、CLRローションまたはマッサージピールを組み合わせる考え方を示しています。針で作る微細な通り道と創傷治癒反応が施術側の役割で、角質・皮脂・色調・ハリへ働きかけるのが併用製剤側の役割です。

ダーマペンは針による穿刺、ポテンツァは穿刺に加えてRFの熱を設定した深さへ届ける施術です。同じ製剤を使っても皮膚へ加わる作用は同じではないため、ニキビの炎症、毛穴の詰まり、瘢痕の深さ、赤みを確認して機器と製剤を別々に決めます。

穿刺と製剤を組み合わせる理由として、固体マイクロニードルで角層に一時的な微細経路を作ると、その後に塗布する成分の皮膚通過を高められるとの報告がありました(参考文献2)。

CLRローションは皮脂と毛穴詰まりを狙う

3枚目では、CLRローションを、毛穴の黒ずみ・詰まり、ニキビの改善と予防、脂性肌に向く製品として紹介しています。掲載成分はサリチル酸、グリコール酸、乳酸、ナイアシンアミド、アゼライン酸などです。製造元の全成分表示でもこれらを確認できますが、各酸の濃度は公開ページに示されていません。

CLRローションは、マイクロニードルそのものではなく、脂性・混合性・ニキビができやすい肌に使う整肌ローションです。炎症性ニキビが強い部位へ深く穿刺するのではなく、まず面皰と炎症を分け、皮脂と角栓が主な部分に組み合わせます。

マッサージピールはくすみとハリを狙う

4枚目は、マッサージピールで用いるPRX-T33について、高濃度TCA、低濃度過酸化水素、コウジ酸を含み、線維芽細胞への刺激によるコラーゲン産生と、メラニン生成を抑える方向の働きを紹介しています。投稿では、くすみ、たるみ、小じわ、毛穴、シミを候補に挙げています。

当院では、角層のざらつきや色調だけでなく、ニキビ跡の浅い凹凸と皮膚の弾力低下が重なるときに、穿刺とPRX-T33の併用を検討します。PRX-T33単独、ダーマペン単独、両者の併用は別の治療設計であり、同じ効果として扱いません。

萎縮性ニキビ跡に穿刺とPRX-T33を組み合わせる根拠として、4回治療後は併用群だけがGoodman-Baron評価で2.87から2.03へ有意に改善したとの報告がありました(参考文献3)。

ポテンツァとダーマペンでは皮膚へ加わる作用が違う

5枚目は、ポテンツァの詳しい内容を別投稿へ案内する画像です。ポテンツァでは針先からRFを照射できるため、ニキビ跡の深さや皮脂腺を狙う設定と、製剤を届けるドラッグデリバリー設定を区別します。CLRローションやPRX-T33を加えるかどうかは、機器を選んだ後に自動的に決まるものではありません。

6枚目のダーマペンは、髪の毛より細い16本の針で表皮から真皮へ微細な穴を作り、修復過程でコラーゲンとエラスチンの産生を促す仕組みとして紹介されています。投稿が挙げる対象は、肌質、毛穴、小じわ、ハリです。施術後は数日間の赤みや内出血があり、当院案内では腫れは約3日、赤みは約7日、薄いかさつきは3〜7日が目安です。

凹凸へマイクロニードリングを選ぶ根拠として、単独またはピーリングなどとの併用後に瘢痕の外観が治療前より改善し、重篤な有害事象はなかったとの報告がありました(参考文献1)。

毛穴・ニキビ・色調・ハリの優先順位で組み合わせる

最後の画像は投稿の保存・共有を案内する締めです。治療を選ぶときは、皮脂と角栓が中心ならCLRローション、くすみとハリが中心ならマッサージピール、深いニキビ跡や皮脂腺への熱作用が必要ならポテンツァというように、最も変えたい所見から順に組みます。

一度に刺激を重ねるほど良いわけではありません。初回は穿刺やRFへの赤み・腫れ・乾燥を確認し、次回までの回復をもとに針の深さ、RF設定、併用製剤の範囲を調整します。

Clinical View

診療で確認するポイント

  • まず活動性ニキビ、皮脂と角栓、浅い凹凸、深い瘢痕、色調、ハリの順に診察し、最初の治療で狙う所見を一つ決めます。
  • 皮脂と毛穴詰まりが中心ならCLRローション、くすみと浅い凹凸・ハリ低下が重なるならダーマペンとPRX-T33、深い瘢痕や熱作用が必要ならポテンツァを軸に組みます。
  • 施術後の赤み、腫れ、かさつきが戻るまでの日数を次回に確認し、機器の設定と製剤の刺激を同時に上げないよう調整します。

Comparison

治療選択の比較

治療・対応 向く状態 向かない/慎重な状態 回数の目安 ダウンタイム 費用(税込) 承認状況
ポテンツァ 診察で主因と治療層が一致し、期待できる変化と限界を理解できる状態 活動性炎症・感染、強い日焼け、妊娠等で安全条件を満たさない場合 施術内容と反応により1回または複数回 施術により赤み・腫れ・内出血・痂皮など ポテンツァ ニキビ跡・ドラッグデリバリー 全顔 1回 ¥66,000 / 3回 ¥188,100 国内未承認。医師の個人輸入等による使用。入手経路・海外承認・救済制度の対象外となる可能性を表示
標準的な外用・内服/炎症治療 活動性ニキビが残る状態 陥凹瘢痕だけが残り炎症がない状態 数週〜数か月 刺激・乾燥など 保険診療は処方内容により異なる 国内承認薬でも適応・用法を確認
治療を急がず経過観察 診断が未確定、症状が軽い、生活要因の調整を先に評価できる状態 急速な悪化、出血・潰瘍、感染、視機能障害など早期評価が必要な状態 必要時に再診 なし 診察料・検査料は診療区分により異なる 医薬品・医療機器を使用しない場合は該当なし

費用の目安

  • ポテンツァ ニキビ跡・ドラッグデリバリー 全顔 1回 ¥66,000 / 3回 ¥188,100
  • 併用薬剤・ピーリングは種類と施術範囲により費用が異なります

薬剤やピーリングの追加が必要とは限りません。適応と現行料金は診察時および公式料金表でご確認ください。

リスク・副作用・注意点

  • 針やRFでは赤み、腫れ、点状出血、乾燥、かさぶた、色素沈着などが生じることがあります。
  • 併用成分やピーリングでは、刺激感、赤み、乾燥、かぶれ、アレルギー反応などに注意が必要です。
  • 炎症性ニキビや皮膚炎が強い場合は、施術より外用・内服治療を優先することがあります。
  • 国内承認・適応: 国内未承認。医師の個人輸入等による使用。入手経路・海外承認・救済制度の対象外となる可能性を表示

薬剤を追加すれば必ず効果が高まるとは限りません。針・RFと成分それぞれの目的と刺激を分けて判断します。

Doctor Review

執筆・監修

執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)

References

参考にした一次情報・ガイドライン

  1. Juhasz MLW, Cohen JL. Clin Cosmet Investig Dermatol. 2020;13:997-1003. doi:10.2147/CCID.S267192.

    Microneedling for the Treatment of Scars: An Update for Clinicians

    研究デザイン: MEDLINEを検索したPRISMA準拠のシステマティックレビュー。2011年から2020年8月までの58研究を収載 / 対象: ニキビ瘢痕、肥厚性・ケロイド瘢痕、手術・外傷・水痘・天然痘後瘢痕の治療と追跡を完了した1,845人 / 結果: マイクロニードリングまたはRFマイクロニードリングの単独療法と、外用、ピーリング、サブシジョン、PRP、レーザー等との併用で、瘢痕外観がベースラインから改善し、重篤な有害事象は報告されなかった。 / 限界: 疾患、針の種類・深さ、回数、治療間隔、併用法、評価方法が異なる研究を統合したレビューで、CLRローション、PRX-T33、毛穴や小じわへの個別効果量は示していない。

  2. Chen J, et al. Front Bioeng Biotechnol. 2022;10:1032041. doi:10.3389/fbioe.2022.1032041.

    Microneedle-mediated drug delivery for cutaneous diseases

    研究デザイン: マイクロニードルの種類、製造技術、皮膚疾患への薬物送達を扱ったナラティブレビュー / 対象: 基礎研究と皮膚疾患別研究を横断したレビューで、単一の患者集団・総対象人数は設定されていない / 結果: 薬剤を塗布していない固体マイクロニードルは角層に一時的な微細経路を作り、その後に皮膚へ投与する成分の通過効率を高める方法として記載された。 / 限界: 溶解型・中空型・コーティング型を含む多様なマイクロニードルと薬物を扱う機序中心のレビューで、ダーマペン、ポテンツァ、CLRローション、PRX-T33の臨床効果を直接比較していない。

  3. Pakla-Misiur A, et al. Postepy Dermatol Alergol. 2021;38(4):629-635. doi:10.5114/ada.2021.108913.

    Double-blind, randomized controlled trial comparing the use of microneedling alone versus chemical peeling alone versus a combination of microneedling and chemical peeling in the treatment of atrophic post-acne scars. An assessment of clinical effectiveness and patients' quality-of-life

    研究デザイン: 二重盲検無作為化比較試験。マイクロニードリング単独、PRX-T33単独、併用の3群で、20日間隔・計4回を比較 / 対象: 萎縮性ニキビ跡のある18〜45歳120人(女性94人、男性26人、平均30.14歳) / 結果: Goodman-Baron評価は併用群で治療前2.87±0.83から治療後2.03±1.16へ改善し、p=0.0005だった。3群すべてで皮膚科QOL指標が改善した。 / 限界: 特定の施術手順(PRX-T33を3層塗布後、20分後に深さ2mmで穿刺し、さらにPRX-T33を1層塗布)を用いた萎縮性ニキビ跡の研究で、CLRローション、毛穴・皮脂、当院のベルベットスキン手順、ポテンツァとの比較には一般化できない。

  4. 厚生労働省

    医療広告ガイドライン

    自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。

よくあるご質問

Q. CLRローションとマッサージピールは何が違いますか?

CLRローションはサリチル酸、グリコール酸、乳酸、ナイアシンアミド、アゼライン酸などを含む整肌ローションで、皮脂と毛穴詰まりを主に狙います。マッサージピールはPRX-T33を用い、くすみ、浅い凹凸、ハリ・弾力を狙う施術です。

Q. ポテンツァとダーマペンのどちらにも同じ製剤を組み合わせますか?

同じではありません。2023年の投稿では両機器とCLRローション・マッサージピールの組み合わせを紹介しましたが、現在の公式料金表では、ダーマペンのCLRローション追加と、ダーマペンにマッサージピールを組み合わせるベルベットスキンを掲載しています。ポテンツァはRFを加えるため、目的と現行メニューを別に確認します。

Q. 何回くらい受けますか?ダウンタイムはどのくらいですか?

現在の料金表にはダーマペン系施術の1回・3回メニューがあります。回数は所見と反応で決めます。ダーマペン後は腫れが約3日、赤みが約7日、薄いかさつきが3〜7日ほど続くことがあり、当日のシャワー、翌日からの入浴・メイクが目安です。

Q. 現在の料金はいくらですか?

税込で、ダーマペンのベルベットスキンは全顔1回33,000円・3回90,000円、CLRローション追加は4,400円です。マッサージピール単独は全顔・首・手の甲のいずれか1部位で1回17,600円・3回50,160円・5回79,200円です。ポテンツァのニキビ跡・ドラッグデリバリー全顔は1回66,000円・3回188,100円です。最新料金は公式料金表を優先します。

Q. 薬剤と機器の承認状況や主な副作用は?

ダーマペン、ポテンツァ、PRX-T33などは国内未承認の輸入機器・製剤として用いる自由診療です。赤み、腫れ、点状出血、乾燥、かさぶた、色素沈着、ピーリング製剤による刺激やかぶれなどが起こることがあります。CLRローションは注射薬ではなく整肌ローションで、製造元は各酸の配合濃度を公開していません。

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