医療アートメイクのよくある質問|施術前後の注意点
医療アートメイクは、眉・アイライン・リップの色と形を洗顔後も保ち、朝のメイク時間や化粧崩れの負担を減らす施術です。持続、痛み、必要回数、当日の制限、部位別の準備、施術できない場合まで順に回答します。
Medical Information
この記事について
- 執筆医・監修医
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2026年8月9日
- 公開日
- 2026年5月5日
- 実質更新日
- 2026年8月9日






Contents
目次
皮膚の真皮へ色素を入れ、素顔になじむ形を作ります
眉と目元のbefore・afterでは、薄い部分と輪郭を補いながら、素顔になじむ自然な仕上がりを目指しています。洗顔後も形が残るため、朝の時短や化粧崩れを気にする時間の軽減につながります。
アートメイクは、針で皮膚を穿刺し、表皮を越えて真皮内へ色素を置く医療行為です。表面へ塗るメイクと異なり、皮膚の中に色素が残るため、直後の濃さ、定着後の色、数年かけた退色を分けて見ます。
Part1|持続、痛み、ダウンタイム、必要回数
Q. どのくらい持ちますか? A. 1〜3年程度が目安です。肌質、生活習慣、代謝によって薄くなる速さが変わり、時間がたっても全員が同じ色調・濃さになるわけではありません。
Q. 施術は痛いですか? A. 塗る麻酔を使用し、多くの方は我慢できる程度の刺激として受けています。痛みに弱い場合は、施術中の刺激を確認しながら進めます。
Q. ダウンタイムはありますか? A. 施術直後は色がやや濃く見え、赤みや腫れが出ることがあります。濃さは数日で落ち着きますが、予定を立てる際は直後の色の濃さと約1週間の経過を見込んでください。
Q. すぐ自然になりますか? A. 直後の濃さから、1週間前後で自然な色味へ落ち着く経過を見ます。眉は施術後約1週間、完成色より濃く見えることを予定に入れてください。
Q. 何回必要ですか? A. 基本は2回です。初回は色が抜けやすいため、定着した範囲と色むらを確認し、2回目で形と濃さを整えます。
Part2|当日の制限、残っている色素、抗がん剤治療前、所要時間
Q. 当日の注意点はありますか? A. 施術当日は、激しい運動、飲酒、長時間の入浴、サウナを控えます。発汗、血流増加、長時間の浸水を避け、施術部位を清潔に保つためです。
Q. 他院のアートメイクが残っていてもできますか? A. 残っている色、濃さ、形、範囲によって追加施術できる場合があります。新しいデザインを妨げる色素は、先にレーザーで薄くした方が希望の形へ近づけやすく、当院には除去とアートメイクを組み合わせるメニューもあります。
Q. 抗がん剤治療前に受けられますか? A. 主治医の許可があれば、脱毛前のアピアランスケアとして検討します。治療開始日、感染・出血リスク、創傷治癒に関わる薬剤を主治医と共有し、施術可能な時期を決めます。
Q. 所要時間は? A. 初回はデザインと確認を含めて2.5〜3時間、2回目は1.5〜2時間が目安です。
Part3|眉・リップ・アイラインは準備が異なります
Q. 眉はどう準備しますか? A. 当日まで眉毛を抜かず、剃らず、普段の眉メイクをして来院してください。自眉の生え方と日頃の描き方を確認してデザインし、施術後約1週間は濃く見える経過を見込みます。
Q. リップはどう準備しますか? A. 施術1週間前から4日前までは唇用スクラブでピーリングし、3日前から当日まではピーリングを止めます。その期間はワセリンまたは保湿力の高いリップクリームで保湿を続けます。
Q. アイラインはどう準備しますか? A. 当日は目元メイクをせず、コンタクトレンズを外し、まつげエクステは事前にオフして来院してください。施術後数日はアイメイクとコンタクトレンズを使用できません。当院では跳ね上げのアイラインは行っていません。
Part4|施術できない場合と、アレルギー・MRIの確認
Q. 施術できない場合はありますか? A. 妊娠中は施術しません。授乳中は使用する麻酔薬・色素と授乳への対応を事前に確認し、休止が必要な場合は期間を個別に案内します。過去のアートメイクが濃く残る方、金属アレルギー、アトピー・ケロイド体質、糖尿病、重度高血圧、自己免疫疾患、皮膚疾患、血液疾患、肝炎・HIVなどがある方は事前相談が必要です。
抗凝固薬を休薬できない方、ステロイド内服中の方、施術部位に半年以内の傷がある方、施術部位へ影響する美容施術・手術の直後、強い日焼けの直後または日焼け予定がある方も時期を調整します。薬は自己判断で中止せず、処方医と施術担当医の指示を確認します。緑内障がある方は、アイラインを希望する場合に事前相談が必要です。
針で皮膚へ色素を入れるアートメイクは、厚生労働省が医行為と示しています。当院では医師の診察と指示のもとで施術し、皮膚疾患、感染、出血、アレルギー歴を施術前に確認し、施術後の強い腫れ・痛み・発疹・盛り上がりを診察できる体制で行います。
Q. MRIは受けられますか? A. アートメイクだけを理由にMRIが一律禁止になるわけではありません。検査予約時と検査直前に、アートメイクの部位と施術時期をMRI施設へ伝え、熱感やしびれを感じた場合は直ちに検査担当者へ知らせます。
施術後しばらくしてから出るアレルギーや炎症も診察する理由として、アートメイク合併症の91.9%が慢性反応で、赤色へのアレルギー反応が全合併症の50.2%、黒色への慢性炎症反応が18.2%だったとの報告がありました(参考文献1)。
MRI前に部位と施術時期を申告し、検査中の感覚を伝える根拠として、MRI後に軽いしびれ感または熱感があった割合は1.5%で、いずれも一過性だったとの報告がありました(参考文献2)。
2回セットの料金とモニター条件
アートメイクを専門に8年従事し、国内外のディプロマを保有する施術者が担当します。初めて受ける方、過去の色素へ再施術したい方、まず相談だけしたい方もカウンセリングできます。
2026年8月8日に当院料金表で確認した2回セットは、眉が通常154,000円・モニター120,000円で、毛並み・パウダー・ミックスから選びます。アイラインは通常115,000円・モニター90,000円で跳ね上げなし、ナチュラルリップは通常143,000円・モニター110,000円です。
モニターは2回セットが条件で、2回目は初回から3か月以内に来院します。プライバシーへ配慮したうえで、写真・動画を使用する場合があります。
Clinical View
診療で確認するポイント
- 最初に希望部位を決め、眉は自眉・表情・左右差、リップは乾燥・傷・ヘルペス歴、アイラインは眼疾患・コンタクト・まつげエクステを確認します。
- 続いて、残っているアートメイク、施術部位の皮膚炎・感染・傷、アレルギー歴、ケロイド体質、抗凝固薬・ステロイド、妊娠・授乳、抗がん剤治療とMRI予定を時系列で確認します。
- 1回目は定着する範囲を見越して形と色を置き、濃さが落ち着いた後に色むらと左右差を見て、初回から3か月以内の2回目で調整します。
- 施術後は部位別の洗浄・保湿・メイク制限を守り、増える赤み、強い痛み、膿、広がる発疹、長く続く盛り上がりがあれば、感染・アレルギー・肉芽腫を医師が診察します。
Comparison
治療選択の比較
| 治療・対応 | 向く状態 | 向かない/慎重な状態 | 回数の目安 | ダウンタイム | 費用(税込) | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 眉アートメイク | 眉毛の薄さ・左右差を補い、洗顔後も残る形を希望 | 活動性皮膚炎・感染、デザイン変更可能性を受け入れられない場合 | 原則2回セット、以後退色に応じ調整 | 腫れ、赤み、出血、感染、アレルギー、色調変化等 | 2回154,000円/モニター120,000円 | 医行為。色素・針・機器の国内承認状況を個別説明 |
| アイライン・リップ | 目元・口唇の輪郭を補いたい場合 | 眼疾患、口唇ヘルペス、活動性感染、強いアレルギー | 原則2回セット | 腫れ、疼痛、感染、角膜損傷、ヘルペス再活性化、色調変化等 | アイライン2回115,000円/リップ2回143,000円 | 医行為。使用材料・目的を個別確認 |
| レーザー除去・経過観察 | 色・形の変更、不要になった色素 | 色素組成不明、直後、瘢痕リスクを許容できない場合 | 複数回となることがある | 痛み、腫れ、水疱、PIH、色素脱失、変色、瘢痕等 | 片眉・アイライン1部位9,900円/モニター6,600円 | レーザー機器・波長・目的ごとに承認確認 |
費用の目安
- 眉2回154,000円(モニター120,000円)/アイライン2回115,000円(90,000円)。
- リップ2回143,000円(110,000円)/片眉・アイライン除去1回9,900円(6,600円)。
モニター条件、2回目の期限、追加施術、除去の回数で総額が変わります。
リスク・副作用・注意点
- 疼痛、出血、腫れ、感染、ヘルペス再活性化、アレルギー、肉芽腫、ケロイド等があります。
- 退色、変色、にじみ、左右差、希望との不一致が起こり得ます。
- MRI時に一過性の熱感等が起こる可能性があり、事前申告が必要です。
専門外来の308合併症は発生率ではありません。
Doctor Review
執筆・監修
執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
References
参考にした一次情報・ガイドライン
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タトゥー・アートメイク合併症308件の解析
研究デザイン: タトゥー専門外来を受診した合併症例を、感染、炎症、腫瘍、その他の反応へ分類した後ろ向きコホート研究 / 対象: 受診した326人のうち301人を解析し、308件の合併症を集計した。通常の装飾タトゥーとアートメイクを含む。 / 結果: 合併症の91.9%が慢性反応で、赤色へのアレルギー反応が全合併症の50.2%、黒色への慢性炎症反応が18.2%だったとの報告がありました。 / 限界: 合併症を理由に専門外来を受診した人だけの内訳であり、施術を受けた人全体における発生率ではない。通常タトゥーが多く、眉・アイライン・リップ別のリスクや個別色素の安全性を示さない。Wiley公開全文とPubMed書誌を2026年8月8日に再確認した。
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アートメイク後のMRIに関する質問票調査
研究デザイン: 眉、アイライン、リップ、頬などのアートメイク経験者へMRI時の問題を尋ねた質問票調査 / 対象: 回答1,032人のうち、アートメイク施術後にMRIを受けた135人。 / 結果: MRIに関連する問題は135人中2人(1.5%)で、1人は軽いしびれ感、1人は熱感を経験し、いずれも一過性だったとの報告がありました。 / 限界: 2002年の自己申告調査で、色素成分、MRI装置・磁場強度、撮像部位、現在の施術法と同一とは限らない。個々の検査可否を決める研究ではなく、MRI施設の判断が優先される。PubMed書誌・抄録を2026年8月8日に再確認し、原著全文は取得していない。
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美容所等におけるアートメイク施術
アートメイクを医行為とする通知。
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美容医療の注意喚起
美容医療のリスクと未承認材料の確認。
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Tattoos, temporary tattoos and permanent makeup
感染・アレルギー・MRI・除去等の公的情報。
よくあるご質問
Q. アートメイクは何回で、どのくらい持ちますか?
基本は2回で、持続は1〜3年程度が目安です。直後は濃く、約1週間で自然な色味へ落ち着き、肌質・生活習慣・代謝によって退色の速さが変わります。モニターの2回目は初回から3か月以内です。
Q. 施術前後に控えることはありますか?
当日は激しい運動、飲酒、長時間の入浴、サウナを控えます。眉・リップ・アイラインは準備が異なり、眉毛を抜く・剃る、リップの直前ピーリング、目元メイク・コンタクト・まつげエクステにも所定の制限があります。
Q. 抗がん剤治療前でも受けられますか?
主治医の許可があれば、脱毛前のアピアランスケアとして検討します。治療開始日、感染・出血リスク、創傷治癒に関わる薬剤を共有し、主治医と施術担当医が施術時期を決めます。
Q. 金属アレルギーやアトピーがあっても受けられますか?
一律に可否を決めず事前相談が必要です。金属アレルギー、アトピー、ケロイド体質、施術部位の皮膚炎を確認し、使用予定の色素・器材と皮膚状態を照合します。施術後に赤み、かゆみ、盛り上がりが続く場合は、遅発性の炎症も診察します。
Q. アートメイク後もMRIを受けられますか?
一律禁止ではありません。予約時と検査直前にアートメイクの部位・時期をMRI施設へ申告し、その施設の指示に従ってください。検査中に熱感やしびれを感じた場合は直ちに担当者へ伝えます。
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