症例紹介毛穴ポテンツァ

頬のニキビ跡・赤み・毛穴へポテンツァとマックームを使った症例

左右斜位のbefore/afterでは、頬のニキビ跡へポテンツァのドラッグデリバリーでマックームを導入した後、面状の赤みが淡くなり、毛穴の影と浅い凹凸が目立ちにくくなっています。3つの所見を分け、次の治療へ進む判断を解説します。

Medical Information

この記事について

監修日
2026年8月9日
公開日
2026年5月16日
実質更新日
2026年8月9日
頬のニキビ跡・赤み・毛穴へポテンツァのドラッグデリバリーでマックームを導入した左右斜位の治療前後比較

Contents

目次

  1. 左右の頬を、治療前と治療後で比べます
  2. 赤み・毛穴・浅い凹凸を三つに分けます
  3. ポテンツァは、頬全体の毛穴と浅い凹凸を面で扱います
  4. マックームは、ポテンツァの薬剤導入で頬全体へ届けます
  5. 治療後も、赤み・毛穴・凹凸を別々に再評価します
  6. 残る所見に合わせて、次の治療を選びます
  7. 診療で確認するポイント
  8. 治療選択の比較
  9. 費用の目安
  10. リスク・副作用・注意点
  11. 関連記事
  12. 関連施術・関連症状のご案内
  13. 執筆・監修
  14. 参考にした一次情報・ガイドライン
  15. よくあるご質問

左右の頬を、治療前と治療後で比べます

上段が治療前、下段が治療後で、左頬と右頬をそれぞれ斜めから比較しています。治療前は両頬に平坦な赤みが散在し、鼻横から頬中央にかけて毛穴の影と細かな凹凸が続いています。

治療後は頬全体の赤みが淡くなり、毛穴の影と浅い凹凸が目立ちにくくなっています。過去にも別のニキビ治療を受けた患者さんですが、この経過ではポテンツァの変化を最も感じたと話されています。

赤み・毛穴・浅い凹凸を三つに分けます

平坦に残る赤みはニキビ後紅斑、新しい赤い丘疹は活動性ニキビとして数えます。毛穴は鼻横から頬中央の開きと影を見て、浅い凹凸は斜めから光が入ったときの輪郭を追います。

治療前後を同じ左右斜位で並べ、赤い範囲、毛穴の密度、凹みの影を別々に記録します。三つを一つの「肌質」にまとめないことで、次も面状治療を続けるか、赤みや局所の凹みへ治療を切り替えるかが明確になります。

毛穴の影と浅い凹凸を別々に追う理由として、RFマイクロニードリング後にニキビ跡と毛穴の評価が70%を超える患者で改善し、表面粗さと真皮密度にも変化がみられた一方、皮脂量は変わらなかったとの報告がありました(参考文献1)。

ポテンツァは、頬全体の毛穴と浅い凹凸を面で扱います

ポテンツァは微細な針を皮膚へ入れ、針先からRFを届ける治療です。頬全体へ広がる毛穴と浅いニキビ跡では、治療範囲の深さと皮膚の厚みに合わせて針とRFを配置します。

この症例では、左右の頬を同じ範囲で追うことで、局所の一つの凹みだけでなく、毛穴の影、表面の粗さ、頬全体の凹凸感がどう変わったかを比較しています。

マックームは、ポテンツァの薬剤導入で頬全体へ届けます

マックームは、ポリ乳酸とヒアルロン酸ナトリウムを含む製剤です。ポテンツァでは、穿刺とRF照射を行った後、針が戻る動きを利用して、頬の治療範囲へ薬剤を導入します。

RFの熱刺激とマックームの導入は役割が異なるため、治療後は赤み、毛穴、浅い凹凸を同じ写真で確認します。広い面へ薬剤を届ける目的と、深い一つの凹みを剥離・局所注入する目的を分けて治療を組みます。

RF治療にポリ乳酸製剤を加える理由として、ポリ乳酸側はRF単独側より瘢痕の滑らかさ、面積、全体改善が良好で、明るさには差がなかったとの報告がありました(参考文献2)。

治療後も、赤み・毛穴・凹凸を別々に再評価します

治療後の左右斜位では、頬の面状の赤みが淡くなり、鼻横から頬中央の毛穴と浅い凹凸も目立ちにくくなっています。赤みの面積、毛穴の影、凹みの輪郭を別々に比べることで、どの所見が先に変化したかを確認します。

再診は腫れや針跡が落ち着いてから行い、同じ方向と照明で撮影します。治療直後のむくみではなく、頬の表面がどの程度なめらかになったか、残る局所の影があるかを次回の治療範囲へ反映します。

治療後の肌を短期間で判断せず凹凸を同じ条件で追う理由として、瘢痕評価は36.99%改善し、満足度評価は79.65%で、5か月後の組織でコラーゲンと弾性線維の増加がみられたとの報告がありました(参考文献3)。

残る所見に合わせて、次の治療を選びます

新しい赤いニキビが続く場合は、まず外用・内服や皮脂治療で炎症を抑えます。平坦な赤みが主に残る場合はADVATxなどの血管治療、頬全体の毛穴と浅い凹凸が主ならポテンツァの追加を候補にします。

横へ伸ばしても影が残る深い凹みは、面状の薬剤導入だけを重ねず、トライフィルプロ瘢痕モードやサブシジョンを局所で検討します。左右斜位で残った形を地図にし、次に変えたい所見を一つ決めます。

Clinical View

診療で確認するポイント

  • 初診では左右斜位を同じ照明で撮影し、新しい炎症性ニキビ、平坦なニキビ後紅斑、毛穴、浅い凹凸、深く癒着した凹みを別々に記録します。
  • 頬全体へ続く毛穴と浅い凹凸にはポテンツァのRFとマックーム導入を面で配置し、活動性の炎症が強い部位は先にニキビ治療へ配分します。
  • 赤みと針跡が落ち着いた再診で同じ左右斜位を比べ、赤い範囲、毛穴の影、凹みの輪郭を一項目ずつ確認します。
  • 平坦な赤みが残れば血管治療、動きにくい深い凹みが残れば局所の剥離治療へ切り替え、面状治療を同じ回数だけ繰り返さない計画にします。

Comparison

治療選択の比較

治療・対応 向く状態 向かない/慎重な状態 回数の目安 ダウンタイム 費用(税込) 承認状況
ポテンツァ薬剤導入+マックーム 頬全体へ広がる毛穴、浅い萎縮性ニキビ跡、面状の凹凸と肌表面を同じ範囲で追いたい状態 活動性感染、強い炎症・皮膚炎、ケロイド傾向、治療後の赤みや痂皮が残る状態 皮膚反応が落ち着いてから同じ左右斜位で再撮影し、毛穴と凹凸の残り方で追加を決定 痛み、赤み、腫れ、点状出血、針跡、乾燥、皮むけ、痂皮、炎症後色素沈着、感染。マックームでは硬結・結節、遅発性炎症 全顔1回66,000円+マックーム22,000円=88,000円。3回コース+各回マックームは254,100円 ポテンツァとマックームはいずれも国内未承認。自由診療
ADVATx 凹凸よりも平坦なニキビ後紅斑、顔全体の赤み、炎症性ニキビと皮脂が主に残る状態 深く癒着した凹み、アイスピック型・ボックスカー型の局所陥凹だけを治療する状態 赤い範囲、炎症性皮疹数、皮脂を回ごとに撮影。5回コースあり 痛み、赤み、ほてり、腫れ、乾燥、刺激感、色素変化。まれに水疱、熱傷、瘢痕 全顔・スポット照射込み1回30,000円/5回139,000円 国内未承認医療機器。自由診療
トライフィルプロ瘢痕モード/サブシジョン 皮膚を横へ伸ばしても影が残る、癒着を伴う局所のローリング型・一部ボックスカー型瘢痕 癒着のない毛穴と浅い面状凹凸だけの状態、活動性感染、出血リスクが高い状態 内出血と硬さが落ち着いた後、同じ斜光で残る癒着を一か所ずつ再評価 痛み、腫れ、内出血、皮下気腫、血腫、硬結、色素沈着、感染、血管・神経損傷、瘢痕 トライフィルプロ瘢痕治療1か所18,000円(ジュベルック込み)/サブシジョン2×2cm 33,000円 トライフィルプロは国内未承認医療機器。サブシジョンは自由診療の手技

費用の目安

  • ポテンツァ 瘢痕治療・薬剤導入 全顔:1回66,000円/3回188,100円(税込)
  • 薬剤マックーム:1回につき+22,000円(税込)
  • ポテンツァ全顔+マックーム:1回88,000円/3回コースに各回マックームを加える場合254,100円(税込)
  • ADVATx 全顔・スポット照射込み:1回30,000円/5回139,000円(税込)
  • トライフィルプロ瘢痕治療:1か所18,000円(ジュベルック込み)/サブシジョン2×2cm 33,000円(税込)

ポテンツァとマックームは施術ごとに薬剤費が加算されます。残る赤みや深い瘢痕へ別の治療を追加する場合は、その施術費が加わります。

リスク・副作用・注意点

  • ポテンツァ:痛み、赤み、腫れ、点状出血、針跡、乾燥、皮むけ、痂皮、炎症後色素沈着、感染、まれに熱傷・瘢痕
  • マックーム:赤み、腫れ、痛み、内出血、硬結・結節、遅発性炎症、感染
  • 強い痛み、増える腫れ、白色・暗紫色の皮膚変化、膿、発熱がある場合は早めの連絡が必要
  • 国内承認・適応: ポテンツァは国内未承認医療機器で、Jeisys Medical Inc.から医師が個人輸入しています。米国FDAではPOTENZAに510(k) K192545等のクリアランスがありますが、米国の510(k)は日本国内の承認を意味しません。マックームも国内未承認の薬剤・製品で、医師の責任のもと輸入して使用します。国内未承認医療機器・薬剤による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。

治療後は摩擦を避け、保湿と遮光を行います。強い痛み、増える腫れ、皮膚色の異常、膿、発熱がある場合は予定日を待たず連絡してください。

Doctor Review

執筆・監修

執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)

References

参考にした一次情報・ガイドライン

  1. Cho SI, Chung BY, Choi MG, et al. Dermatol Surg. 2012;38(7 Pt 1):1017-1024. doi:10.1111/j.1524-4725.2012.02402.x. PMID:22487513.

    Evaluation of the clinical efficacy of fractional radiofrequency microneedle treatment in acne scars and large facial pores

    研究デザイン: RFマイクロニードリング前後のニキビ跡、毛穴、表面粗さ、真皮密度、TEWL、皮脂を評価した臨床研究 / 対象: ニキビ跡と開大毛穴のある患者30人 / 結果: ニキビ跡と毛穴の評価は70%を超える患者で改善し、表面粗さと真皮密度も改善しました。TEWLと皮脂量には変化がありませんでした / 限界: 対照群のない小規模研究で、使用機器、設定、治療経過は本症例と同一ではありません。赤み、マックームの上乗せ、患者本人が過去治療より変化を感じたという比較を検証した研究ではありません。PubMed抄録・書誌を2026年8月9日に確認し、原著全文は購読制限のため確認できませんでした。 / 利益相反: PubMed書誌にはResearch Support, Non-U.S. Gov'tの記載があります。抄録・書誌に著者の競合利益は記載されていません。

  2. An MK, Hong EH, Suh SB, Park EJ, Kim KH. Dermatol Surg. 2020;46(6):796-802. doi:10.1097/DSS.0000000000002175. PMID:31592915.

    Combination Therapy of Microneedle Fractional Radiofrequency and Topical Poly-Lactic Acid for Acne Scars: A Randomized Controlled Split-Face Study

    研究デザイン: 片側頬へポリ乳酸+RFマイクロニードリング、反対側へ生理食塩水+同治療を3回行った無作為化split-face比較研究 / 対象: 両頬にニキビ跡がある患者。PubMed抄録には対象人数の記載がありません / 結果: ポリ乳酸併用側は瘢痕評価と満足度がRF単独側より良好で、滑らかさ、瘢痕面積、全体改善に有意差がありました。明るさには有意差がありませんでした / 限界: 抄録からは対象人数と詳細設定を確認できず、研究のポリ乳酸製剤が本症例のマックームと同一であることも確認できません。本症例の赤み、毛穴、施術回数、過去治療との比較を直接示しません。PubMed抄録・書誌を2026年8月9日に確認し、原著全文は購読制限のため確認できませんでした。 / 利益相反: PubMed抄録・書誌に資金提供と競合利益の記載はありません。

  3. Hyeong JH, Jung JW, Seo SB, Kim HS, Kim KH. Dermatol Surg. 2022;48(12):1306-1311. doi:10.1097/DSS.0000000000003627. PMID:36449872.

    Intradermal Injection of Poly-D,L-Lactic Acid Using Microneedle Fractional Radiofrequency for Acne Scars: An Open-Label Prospective Trial

    研究デザイン: POTENZAのCP16 pumping tipでポリD,L乳酸製剤を4週間隔・計4回導入した前向き非盲検単群試験。組織評価は上腕へ1回治療した2人で実施 / 対象: 萎縮性ニキビ跡のある韓国人42人。男性23人、女性19人、Fitzpatrick III型20人、IV型22人 / 結果: 治療後のECCA瘢痕スコアは36.99%改善し、満足度VASは79.65%でした。組織評価を行った2人では5か月後にコラーゲンと弾性線維の増加がみられました / 限界: 対照群のない単施設研究で、組織評価は上腕の2人のみです。研究製剤はJuvelook volumeで本症例のマックームとは異なり、4回治療の結果です。本症例の施術回数、赤み、毛穴、過去治療との比較を直接示しません。公開原著PDF全文を2026年8月9日に確認しました。 / 利益相反: 原著には、著者らは商業的支援者との重要な利害関係を有しないと記載されています。

  4. 厚生労働省

    医療広告ガイドライン

    自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。

よくあるご質問

Q. この症例では、どのような変化が見られますか?

左右斜位の治療前後では、頬の面状の赤みが淡くなり、鼻横から頬中央の毛穴の影と浅い凹凸が目立ちにくくなっています。患者さんは、過去に受けた別のニキビ治療と比べ、この経過でポテンツァの変化を最も感じたと話されています。

Q. ポテンツァとマックームは、それぞれ何をする治療ですか?

ポテンツァは微細な針とRFで頬全体の毛穴・浅い凹凸を面として治療します。マックームはポリ乳酸とヒアルロン酸ナトリウムを含む製剤で、ポテンツァのドラッグデリバリーにより同じ治療範囲へ導入します。

Q. 治療後に赤みや深い凹みが残った場合はどうしますか?

平坦なニキビ後紅斑が主ならADVATxなどの血管治療、皮膚を横へ伸ばしても影が残る深い凹みならトライフィルプロ瘢痕モードやサブシジョンを候補にします。頬全体の毛穴と浅い凹凸が主ならポテンツァの追加を検討します。

Q. ポテンツァとマックームの費用はいくらですか?

ポテンツァの瘢痕治療・薬剤導入は全顔1回66,000円、3回188,100円で、マックームは1回につき22,000円です。全顔+マックームは1回88,000円、3回コースに各回マックームを加える場合は254,100円です。

Q. 主な副作用と国内承認状況を教えてください。

ポテンツァでは痛み、赤み、腫れ、点状出血、針跡、乾燥、痂皮、色素沈着、感染、まれに熱傷・瘢痕、マックームでは硬結・結節や遅発性炎症などが生じることがあります。いずれも国内未承認で、医師の責任のもと輸入して使用する自由診療です。

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