症例紹介しわ・たるみポテンツァ

肌質・たるみを段階的に整えた複合治療症例

ハイフリニア、ポテンツァ、額・エラのボトックス、額・頬・顎のヒアルロン酸、ZOスキンを数か月かけて組み合わせた症例です。正面と左右斜位を使い、肌質、たるみ、輪郭を段階ごとに見直します。

Medical Information

この記事について

監修日
2026年8月9日
公開日
2022年12月28日
実質更新日
2026年8月9日

Contents

目次

  1. 正面では、肌表面と下顔面の輪郭を別々に比べます
  2. 肌質は、ZOスキンとポテンツァで継続ケアと施術を分けます
  3. たるみは、皮下脂肪と表情筋を分けて整えます
  4. 輪郭は、額・頬・顎の連続をヒアルロン酸で整えます
  5. 正面と左右斜位で、三つの段階を数か月後に再評価します
  6. 診療で確認するポイント
  7. 治療選択の比較
  8. 費用の目安
  9. リスク・副作用・注意点
  10. 関連記事
  11. 関連施術・関連症状のご案内
  12. 執筆・監修
  13. 参考にした一次情報・ガイドライン
  14. よくあるご質問

正面では、肌表面と下顔面の輪郭を別々に比べます

正面は左が数か月前、右が現在です。数か月の間に、ハイフリニア、ポテンツァ、額・エラのボトックス、額・頬・顎のヒアルロン酸、ZOスキンを組み合わせています。

右では色むらや赤みを含む肌表面が滑らかに見え、額から頬、顎先へ続く曲線と下顔面の外側の輪郭も変化しています。肌質の変化と顔型の変化を一つにまとめず、正面では色・質感、咬筋が作る横幅、頬と顎の支持を分けて追います。

肌質は、ZOスキンとポテンツァで継続ケアと施術を分けます

肌質の段階では、日々の洗浄・保湿・紫外線対策を含むZOスキンと、医療機関で行うポテンツァを役割で分けます。診察では色むら、赤み、毛穴、乾燥、活動性の炎症を確認し、毎日の外用で整える項目とRFマイクロニードリングで扱う質感を選びます。

ポテンツァ後は一時的な赤みや乾燥が落ち着いてから、同じ光と距離で肌表面を再評価します。外用は刺激が重ならないように組み直し、施術直後の腫れではなく、数週間から数か月の質感を次の判断に使います。

ポテンツァ後の質感を数か月で見直す理由として、RFマイクロニードリング後4か月にコラーゲンとエラスチンの増加が確認され、86.7%が結果に満足したとの報告がありました(参考文献2)。

たるみは、皮下脂肪と表情筋を分けて整えます

たるみの段階では、ハイフリニアで扱う頬下部・顎下の皮下脂肪と、ボトックスで動きを調整する額・エラの筋肉を分けます。顎下の厚み、噛みしめ時の咬筋の張り、眉を上げたときの額の動きを別々に診察し、減らしたい厚みと残したい表情を決めます。

ハイフリニア後は正面と斜位で顎下からフェイスラインを比べ、エラボトックス後は安静時と噛みしめ時の左右差を比べます。熱治療と筋肉治療を同じ日に一括評価せず、それぞれの反応が出る時期に再診して次の段階へ進みます。

顎下の厚みへHIFUを選ぶ理由として、治療8週後に62.5%が顎下脂肪評価で1段階以上改善し、67.5%が顔と顎の見た目に満足したとの報告がありました(参考文献1)。

エラボトックス後に咬筋の厚みと機能を再評価する理由として、追加治療後6か月には左咬筋厚と筋活動が低下し、咀嚼能力には有意な変化がなかったとの報告がありました(参考文献3)。

輪郭は、額・頬・顎の連続をヒアルロン酸で整えます

輪郭の段階では、額、頬、顎へヒアルロン酸を使用しています。正面では頬の内外側の高さと顎先の位置、斜位では額の丸み、頬の前方への出方、顎先までの連続を確認します。

ヒアルロン酸は、ハイフリニアやエラボトックスで減らす対象とは別に、形を支える部位へ使います。数か月後の正面と左右斜位で、額から頬、顎までの曲線、左右差、表情時の見え方を見直し、容量を足す部位と止める部位を決めます。

正面と左右斜位で、三つの段階を数か月後に再評価します

正面に加えて左右の斜位を比べると、肌表面だけでなく、額の丸み、頬の投影、フェイスライン、顎先のつながりを両側から確認できます。この症例は、数か月前と現在を三方向で記録しています。

再評価では、色・質感、顎下や下顔面の幅、額・頬・顎の支持を同じ順に見ます。複数の治療を重ねるときも、次の診察で変わった項目と残る項目を分けることで、同じ組み合わせをそのまま繰り返さずに治療計画を更新できます。

Clinical View

診療で確認するポイント

  • 最初に、正面と左右斜位で色むら・赤み・毛穴・乾燥を確認し、ZOスキンによる毎日のケアとポテンツァで扱う肌質を分けます。
  • 次に、顎下・頬下部の厚み、噛みしめ時の咬筋、額の表情を診て、ハイフリニアとボトックスが担う部位を分けます。
  • 輪郭は、額・頬・顎の曲面と支持を三方向から比べ、ヒアルロン酸で補う部位を決めます。
  • 各段階の反応が落ち着いた時点で同じ方向から再撮影し、肌質、たるみ、輪郭の順に残る所見を確認して次の治療を選びます。

Comparison

治療選択の比較

治療・対応 向く状態 向かない/慎重な状態 回数の目安 ダウンタイム 費用(税込) 承認状況
ZOスキン 洗浄・保湿・紫外線対策を含む毎日のケアを組み立てたい状態 使用成分で強い赤み、乾燥、皮むけ、接触皮膚炎が出ている状態 毎日使用し、刺激と肌状態に合わせて製品・頻度を調整 製品により乾燥、赤み、刺激、皮むけ、接触皮膚炎 各種クレンザー6,820円、バランサートナー7,700円など製品ごとに設定 化粧品。製品ごとに成分と使用方法を確認
ポテンツァ 毛穴、赤み、ニキビ、肌表面の質感を施術で整えたい状態 活動性感染、強い皮膚炎、創傷治癒への懸念がある状態 目的と反応に合わせて1回ごと、または3回コースで再評価 痛み、赤み、腫れ、点状出血、痂皮、乾燥、色素沈着。まれに感染、瘢痕、熱傷 赤ら顔・ニキビ・毛穴 全顔1回55,000円/3回156,750円。瘢痕・薬剤導入 全顔1回66,000円/3回188,100円 国内未承認医療機器。Jeisys Medical Inc.から医師が個人輸入
ハイフリニア 頬下部や顎下の皮下脂肪が輪郭のもたつきに関わる状態 頬こけや容量不足が主、神経走行近傍、治療部位に感染・強い皮膚炎がある状態 現在は4週間隔で3回を目安に案内 熱感、赤み、腫れ、圧痛、しびれ。まれに熱傷、水疱、神経症状、脂肪萎縮 顎下33,000円、頬33,000円 現在の当院使用機器ウルトラセルZiは国内未承認。Jeisys Medical Inc.から医師が個人輸入
額・エラのボトックス 眉を上げたときの額のしわ、噛みしめ時の咬筋の張りが形へ関わる状態 開瞼を額の筋肉で代償している、咀嚼機能を弱める不利益が大きい、神経筋疾患がある状態 通常1回後、約2週間で額の動き・咬筋の左右差を再評価 痛み、内出血、左右差、眉・まぶたの位置変化、咬む疲れ、笑顔の変化。まれに嚥下・呼吸への影響 額1部位33,000円、エラ55,000円 ボトックスビスタを用いる場合も額・咬筋は国内承認範囲外。コアトックスを用いる場合は国内未承認
額・頬・顎のヒアルロン酸 額の平坦さ、頬の支持不足、顎先の投影不足が輪郭へ関わる状態 活動性感染、追加容量で重く見える状態、血管合併症のリスクを許容できない状態 通常1回後、腫れが落ち着いてから正面・左右斜位を再評価 痛み、腫れ、内出血、左右差、凹凸、しこり。まれに血管閉塞、皮膚壊死、視力障害・失明、脳卒中 1本1cc 77,000円。額は前額施術料22,000円を加算 当院は国内承認のジュビダームビスタシリーズを使用。承認範囲は製剤・部位ごとに異なり、額は適応外

費用の目安

  • ZOスキン:各種クレンザー各6,820円、バランサートナー7,700円など製品ごとに設定(税込)
  • ポテンツァ 赤ら顔・ニキビ・毛穴 全顔:1回55,000円/3回156,750円(税込)
  • ポテンツァ 瘢痕・薬剤導入 全顔:1回66,000円/3回188,100円(税込)
  • ハイフリニア:顎下33,000円、頬33,000円(税込)
  • ボトックス:額1部位33,000円、エラ55,000円(税込)
  • ヒアルロン酸:1本1cc 77,000円、前額施術料22,000円(税込)

各施術と製品の単価を表示しています。組み合わせる施術回数、ヒアルロン酸の本数、ZOスキンの製品構成により総額が変わります。

リスク・副作用・注意点

  • ZOスキン:乾燥、赤み、刺激、皮むけ、接触皮膚炎
  • ポテンツァ:痛み、赤み、腫れ、点状出血、痂皮、乾燥、色素沈着、感染、瘢痕、熱傷
  • ハイフリニア:熱感、赤み、腫れ、圧痛、しびれ、熱傷、水疱、知覚変化、神経症状、脂肪萎縮
  • 額・エラのボトックス:痛み、内出血、左右差、眉・まぶたの位置変化、咬む疲れ、笑顔の変化、嚥下・呼吸への影響
  • 額・頬・顎のヒアルロン酸:痛み、腫れ、内出血、左右差、凹凸、しこり、感染、遅発性炎症、血管閉塞、皮膚壊死、視力障害・失明、脳卒中
  • 国内承認・適応: ポテンツァと現在の当院使用HIFU機器ウルトラセルZiは国内未承認医療機器で、Jeisys Medical Inc.から医師が個人輸入しています。ボトックスビスタの国内承認は65歳未満の眉間・目尻の表情皺で、額・咬筋は適応外です。コアトックスは国内未承認医薬品です。当院で用いるジュビダームビスタシリーズは国内承認品ですが、承認範囲は製剤・部位ごとに異なり、額は適応外です。ZOスキンは化粧品です。未承認・適応外の治療は医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。

ヒアルロン酸注入後の皮膚の白色化・網目状変色、強い痛み、見え方の異常、ボツリヌストキシン後の飲み込みにくさ・息苦しさ、HIFU後の強いしびれや水疱は、予定日を待たず連絡が必要です。

Doctor Review

執筆・監修

執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)

References

参考にした一次情報・ガイドライン

  1. Kwon HH, Yang SH, Choi M, Jung JY, Park GH. Dermatol Surg. 2021;47(12):1595-1600. doi:10.1097/DSS.0000000000003241. PMID:34608087.

    Tightening and Reduction of Unwanted Submental Fat Using Triple-Layer High-Intensity Focused Ultrasound: Clinical and 3-Dimensional Imaging Analysis

    研究デザイン: 前向き単群研究。3.0、4.5、6.0mmの3深度HIFUを1回行い、8週後に医師評価、本人評価、3D画像で評価 / 対象: 中等度から重度の顎下脂肪がある韓国人40人 / 結果: 8週後、医師の顎下脂肪評価で1段階以上改善した割合は62.5%、顔と顎の見た目に満足した割合は67.5%で、3D画像も臨床所見と一致しました / 限界: 対照群のない40人・8週の研究で、特定の3深度プロトコルを用いています。今回の症例の機器名、照射範囲、回数、設定は示されていないため、同一条件・同一結果を示すものではありません。PubMed抄録を2026年8月9日に確認しました。 / 利益相反: PubMed抄録に資金提供・競合利益の記載はありません。原著全文は購読制限のため、抄録と書誌情報の範囲で確認しました。

  2. Suh DH, Cho M, Kim HS, Lee SJ, Song KY, Kim HS. J Cosmet Dermatol. 2023;22(5):1507-1512. doi:10.1111/jocd.15614. PMID:36718800.

    Clinical and histological evaluation of microneedle fractional radiofrequency treatment on facial fine lines and skin laxity in Koreans

    研究デザイン: 診療録と組織標本を用いた後ろ向き研究。温度制御バイポーラRFマイクロニードリングを1回行い、写真と施術前・直後・4か月の組織変化を評価 / 対象: 顔の小じわ・皮膚弛緩を治療した韓国人15人、年齢中央値46歳 / 結果: 直後に部分的なコラーゲン変性と真皮収縮、4か月後にコラーゲン・エラスチン増加を認め、86.7%が満足と回答しました。独立評価では全例が改善判定でした / 限界: 小規模な単群・後ろ向き研究で、1回治療・4か月までの評価です。使用機器は温度制御バイポーラRFで、今回のポテンツァのモード、針深度、出力、薬剤を示す研究ではなく、ZOスキンとの併用効果も評価していません。PubMed抄録を2026年8月9日に確認しました。 / 利益相反: 韓国政府のNational Research Foundation助成が記載されています。PubMed抄録に著者の競合利益申告はありません。原著全文は購読制限のため、抄録と書誌情報の範囲で確認しました。

  3. de Souza Nobre BB, Rezende L, Barbosa Câmara-Souza M, et al. Sci Rep. 2024;14(1):14522. doi:10.1038/s41598-024-65395-5. PMID:38914688. PMCID:PMC11196657.

    Exploring botulinum toxin's impact on masseter hypertrophy: a randomized, triple-blinded clinical trial

    研究デザイン: 無作為化・三重盲検試験。初回治療3か月後に生理食塩水または2回目のabobotulinum toxin Aへ割り付け、1、3、6か月に超音波、筋電図、咀嚼能力を評価 / 対象: 咬筋肥大による下顔面拡大を訴えた女性26人が初回に両側各75単位を受け、3か月後に生理食塩水11人または2回目投与12人へ割り付けられました / 結果: 6か月時点で2回目投与群は対照群より左咬筋厚が小さく、筋活動も低下しました。咀嚼能力に有意な群間差はありませんでした / 限界: 女性のみの小規模・6か月研究で、咬筋厚の有意差は左側だけでした。abobotulinum toxin A両側各75単位を使用しており、今回の製剤・単位・回数へ換算できません。PMC原著全文を2026年8月9日に確認しました。 / 利益相反: 著者は競合利益なしと申告しています。

  4. 厚生労働省

    医療広告ガイドライン

    自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。

よくあるご質問

Q. この症例では、どの治療を組み合わせていますか?

数か月の間に、ハイフリニア、ポテンツァ、額・エラのボトックス、額・頬・顎のヒアルロン酸、ZOスキンを組み合わせています。肌質、皮下脂肪、筋肉、輪郭の支持を分けて評価する構成です。

Q. 複数の治療は一度にすべて行いますか?

肌質、たるみ、輪郭で治療の役割が異なるため、前の反応が落ち着いた時点で再評価し、次に残る所見へ進みます。毎日のZOスキン、ポテンツァ、ハイフリニアやボトックス、ヒアルロン酸を段階に分けます。

Q. 症例写真はどの方向から比べていますか?

数か月前と現在を、正面と左右の斜位で比べています。正面では肌表面と下顔面幅、斜位では額・頬・顎の丸みと前後方向のつながりを確認します。

Q. ポテンツァとZOスキンは同じ肌質治療ですか?

ZOスキンは洗浄、保湿、紫外線対策などを毎日続けるホームケア、ポテンツァは医療機関で行うRFマイクロニードリングです。刺激や乾燥が重ならないよう、施術前後は外用の頻度を調整します。

Q. 治療後にすぐ連絡した方がよい症状はありますか?

ヒアルロン酸後の皮膚の白色化・網目状変色、強い痛み、見え方の異常、ボツリヌストキシン後の飲み込みにくさ・息苦しさ、HIFU後の強いしびれや水疱は、予定日を待たずご連絡ください。

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