ニキビ跡の赤み・毛穴でポテンツァとホームケアをどう組み合わせるか
繰り返すニキビ、赤いニキビ跡、頬・鼻の毛穴が重なった症例に、ポテンツァでマックームを1か月間隔・計3回導入し、スキンブライセラム0.25を併用しました。正面と左右頬の斜位で、赤み、毛穴、凹み、新しいニキビを分けて経過を追います。
Medical Information
この記事について
- 執筆医・監修医
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2026年8月9日
- 公開日
- 2025年2月21日
- 実質更新日
- 2026年8月9日


Contents
目次
ポテンツァ薬剤導入を1か月に1回、計3回行った症例です
治療前は、繰り返すニキビとその後の赤み、頬から鼻の毛穴、頬の浅い凹凸が重なっていました。ポテンツァの薬剤導入でマックームを1か月間隔・計3回使用し、ホームケアにはスキンブライセラム0.25を組み合わせました。
正面の治療後では、額・鼻・両頬の赤い皮疹と赤みが減り、頬から鼻の毛穴が目立ちにくくなっています。肌表面の凹凸がなだらかになり、肌の明るさとつやも増した経過です。
左右の頬を斜めから見て、赤み・毛穴・凹凸を追います
左右頬の斜位では、治療前に赤いニキビ跡、毛穴の輪郭、浅い凹みが連続して見えます。治療後は赤みが薄くなり、毛穴と凹みが作る細かな影が減って、頬表面が滑らかに見えています。
ポテンツァでは針を介して真皮へRFを届け、マックームを導入しました。凹凸と毛穴に加えて皮脂の多い部位にもアプローチし、新しいニキビができにくい状態を目指します。面で連続する浅い凹みと毛穴を同じ斜位で追い、各回後の赤み、針痕、痂皮が落ち着いてから次の施術へ進めます。
頬の凹凸へRFマイクロニードリングを選ぶ理由として、治療後に顔のニキビ跡が73.3%で改善したとの報告がありました(参考文献1)。
新しいニキビ、赤み、毛穴、凹みを同じ所見として扱いません
診察では、白い面皰と赤い丘疹・膿疱は活動性ニキビ、圧迫で薄くなる赤い跡は血管性の赤み、褐色の跡は炎症後色素沈着として記録します。毛穴は皮脂と角栓、凹みは斜めの光でできる影を見て、次に減らす所見を決めます。
赤い丘疹・膿疱が増えている時期は、ニキビの標準外用治療を先に整えます。新しい皮疹が落ち着き、毛穴と浅い凹凸が残る部位へポテンツァとマックームを配分し、3回後に同じ正面・斜位で撮り直します。
スキンブライセラム0.25は、低頻度から肌反応に合わせて増やします
この症例では、レチノール0.25%を含む化粧品のスキンブライセラム0.25をホームケアに使用しました。清潔で乾いた肌へ夜週2〜3回から始め、赤み、乾燥、ヒリつき、皮むけがなければ1日おきへ増やします。翌朝は日焼け止めを使用します。
ポテンツァ前後に外用頻度を増やしません。施術後の赤み、点状出血、針痕、痂皮、ヒリつきが落ち着いた後、施術前と同じ頻度または一段少ない頻度から再開します。赤みや皮むけが出た場合はスキンブライセラムを休み、洗浄・保湿・日焼け止めへ戻します。
スキンブライセラム0.25は、皮脂感、毛穴詰まり、ざらつき、ニキビ後の色むらを整える補助として使います。赤い丘疹・膿疱が増える場合は化粧品の頻度を上げず、ベンゾイル過酸化物や外用レチノイドなどの医療用ニキビ治療薬を別に組みます。
3回後に残る赤みは、血管性か褐色色素かを見直します
ポテンツァ3回後も赤い跡が残る場合は、圧迫で薄くなる血管性の赤み、褐色の炎症後色素沈着、新しい炎症性皮疹を分けます。血管性の赤みが主なら589nm+1319nmレーザー、褐色色素が主なら遮光と外用、新しいニキビが主なら標準治療を候補にします。
血管性の赤みが主なら、皮脂・毛穴・凹みを追うポテンツァと同じ評価を繰り返さず、赤みの面積と濃さを次の指標にします。褐色色素や新しいニキビが主体なら、レーザーではなく外用の標的を切り替えます。
血管性の赤みに治療標的を替える判断材料として、589nm+1319nmレーザーでは8週後の改善判定が照射側72%、対照側69%で群間差はなく、照射側の反応が早く、平均疼痛は1.52/10だったとの報告がありました(参考文献2)。
3回を一つの区切りにし、次の標的を一つ選びます
各回は、正面で新しいニキビと鼻・両頬の毛穴を、左右斜位で赤みと凹凸の影を記録します。スキンブライセラム0.25は使用日と刺激反応を記録し、施術と同じ時期に外用頻度を増やさないことで、どちらの反応かを判別しやすくします。
3回後は、活動性ニキビ、赤み、褐色色素、毛穴、凹みのうち最も残る所見を一つ選びます。凹みが残れば瘢痕治療、血管性の赤みならADVATx、面皰や炎症性皮疹なら標準外用治療へ進み、同じ施術を自動的に繰り返しません。
Clinical View
診療で確認するポイント
- 初診では、正面と左右斜位で面皰、丘疹・膿疱、赤い跡、褐色の跡、毛穴、凹みを別々に記録します。
- 活動性ニキビを先に安定させ、頬の浅い凹凸と毛穴へポテンツァ・マックームを1か月間隔で行い、毎回の皮膚反応を次回設定へ反映します。
- スキンブライセラム0.25は夜週2〜3回から始め、施術前後は増量せず、赤み・皮むけが落ち着いてから同じか一段低い頻度で再開します。
- 3回後は同じ正面・斜位で撮影し、残る赤み、毛穴、凹み、新しいニキビのうち次に治療する一項目を決めます。
Comparison
治療選択の比較
| 治療・対応 | 向く状態 | 向かない/慎重な状態 | 回数の目安 | ダウンタイム | 費用(税込) | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ポテンツァ+マックーム薬剤導入 | 頬の浅い萎縮性ニキビ跡、毛穴、肌表面の凹凸が重なる状態 | 治療部位の感染・ヘルペス・びらん・強い皮膚炎、ケロイド傾向、創傷治癒へ影響する状態 | 症例は1か月間隔で3回 | 痛み、赤み、腫れ、点状出血、針痕、痂皮、乾燥、色素沈着、感染、薬剤による腫れ・しこり | 全顔1回66,000円/3回188,100円、マックーム1回+22,000円。3回は254,100円、表面麻酔は1回+6,600円 | POTENZAおよびマックームは国内未承認の医療機器・製剤 |
| スキンブライセラム0.25 | 皮脂感、毛穴詰まり、ざらつき、ニキビ後の色むらをホームケアで整えたい状態 | 赤み・皮むけ・びらんがある肌、レチノールで強い刺激が出る状態、妊娠・授乳中 | 夜週2〜3回から始め、1日おきへ段階的に増やす | 赤み、乾燥、ヒリつき、ほてり、皮むけ、光への感受性増加 | 14,960円 | レチノール0.25%を含む化粧品。医療用ニキビ治療薬ではない |
| ニキビの標準外用治療 | 面皰、赤い丘疹、膿疱など活動性ニキビが増えている状態 | 凹み・毛穴・赤みだけが残り、新しいニキビがない状態 | 毎日継続し、数週から皮疹数で評価 | 乾燥、赤み、刺激、皮むけなど薬剤固有の副作用 | 保険・自費、薬剤と処方内容で異なる | 医療用医薬品。販売名ごとの承認された効能・効果と用法で処方 |
| ADVATx 589nm+1319nm | ポテンツァ3回後も圧迫で薄くなる赤いニキビ跡が残る状態 | 褐色色素だけが残る状態、活動性皮膚炎、日焼け直後、血管性か判別できない赤み | 3〜4週間隔。全顔1回または5回で評価 | 赤み、腫れ、熱感、ヒリつき、乾燥、紫斑、痂皮、色素変化 | 全顔・スポット照射込み1回30,000円/5回139,000円 | 国内未承認医療機器 |
費用の目安
- ポテンツァ 瘢痕治療・薬剤導入 全顔:1回66,000円/3回188,100円
- 薬剤 マックーム:1回+22,000円
- ポテンツァ+マックーム3回:254,100円(表面麻酔を3回追加する場合は+19,800円)
- ポテンツァ施術時 表面麻酔:1回6,600円
- スキンブライセラム0.25:14,960円
- ADVATx 589nm+1319nm 全顔・スポット照射込み:1回30,000円/5回139,000円
自由診療・税込。ポテンツァ・マックームとADVATxは2026年8月8日の院内料金正本、スキンブライセラム0.25は2026年4月1日適用の院内価格改定告知に基づきます。
リスク・副作用・注意点
- ポテンツァ・マックーム:痛み、赤み、腫れ、点状出血、針痕、痂皮、乾燥、色素沈着、感染、薬剤による腫れ・しこりなど
- スキンブライセラム0.25:赤み、カサつき、乾燥、ほてり、ヒリつき、皮むけ、光への感受性増加。妊娠・授乳中は使用しません。
- ADVATx:赤み、腫れ、熱感、ヒリつき、乾燥、紫斑、痂皮、色素沈着・色素脱失、熱傷など
- 国内承認・適応: 症例で用いたPOTENZAとマックーム、および残存する血管性の赤みの選択肢として掲載したADVATxは、日本国内で医薬品医療機器等法上の承認を受けていない医療機器・製剤です。当院では医師の責任で正規販売元または輸入手続きを通じて入手しています。未承認医療機器・製剤による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。スキンブライセラム0.25はレチノール0.25%を含む化粧品で、承認されたニキビ治療薬ではありません。
ポテンツァ後の赤み、点状出血、針痕、痂皮、ヒリつきが落ち着くまでレチノールを再開せず、外用を再開する日は同じ頻度か一段低い頻度に戻します。
Doctor Review
執筆・監修
執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
References
参考にした一次情報・ガイドライン
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Fractional Radiofrequency Microneedling as a Monotherapy in Acne Scar Management: A Systematic Review of Current Evidence
研究デザイン: PubMedとEBSCOを2024年7月まで検索し、前向き研究6件、無作為化比較試験6件、後ろ向き研究3件、比較研究1件の計16研究を採用したシステマティックレビュー / 対象: 15歳以上の顔面ニキビ跡を対象とした計481人。本文で数値を引用した前向き研究は、軽症から中等症の顔面ニキビ跡30人 / 結果: 収載された全研究でRFマイクロニードリング単独後の萎縮性ニキビ跡が改善した。30人の前向き研究では22人(73.3%)が改善し、1人は2段階、21人は1段階改善した。 / 限界: 評価尺度、機器、針深度、出力、回数が不均一でメタ解析は行われず、Fitzpatrick VI型は含まれず、追跡は最長6か月。POTENZA、マックーム導入、スキンブライセラム0.25との併用、1か月間隔3回を直接検証した研究ではない。研究資金はなく、著者は利益相反なしと申告。PMC全文を2026年8月8日に確認した。
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Efficacy and Safety of a Dual-Wavelength 589/1319 nm Laser for the Treatment of Acne Erythema: A Split-Face Randomized Controlled Trial
研究デザイン: 顔の片側へ589nm+1319nmレーザーを2週間隔で6回、反対側へアロエベラゲルを1日2回18週間用いた、単盲検・左右比較・無作為化比較試験 / 対象: 両側性のニキビ後紅斑30人が登録され29人が完遂。27人が女性、Fitzpatrick III型19人・IV型10人、年齢中央値29歳。最終照射後8週まで追跡 / 結果: 最終照射8週後に1段階以上改善した割合はレーザー側72%、対照側69%で群間差はなかった。レーザー側はベースラインからの改善が2週、対照側は4週から確認され、平均疼痛は1.52/10、重篤な有害事象はなかった。 / 限界: 小規模・短期で、タイの単施設、女性とFitzpatrick III〜IV型が中心。新しいニキビが紅斑評価へ影響し、最適な設定は未確立。POTENZA後の残存紅斑や日本人全体、長期成績を直接示す研究ではない。大学皮膚科部門が研究費を支援し、使用機器はタイの販売代理店から短期貸与されたが、販売代理店は研究設計・収集・解析・解釈・執筆に関与せず、著者はその他の利益相反なしと申告。PMC全文を2026年8月8日に確認した。
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医療機器の承認審査に関する情報
販売名、承認番号、承認範囲を確認する公的情報です。
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医療広告ガイドライン
自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。
よくあるご質問
Q. この症例では、ポテンツァとホームケアをどのように組み合わせましたか?
ポテンツァの薬剤導入でマックームを1か月間隔・計3回使用し、ホームケアにスキンブライセラム0.25を併用しました。正面と左右頬の斜位で、赤い皮疹、ニキビ跡の赤み、毛穴、凹凸を追いました。
Q. スキンブライセラム0.25は、いつから何回使いますか?
清潔で乾いた肌へ夜週2〜3回から始め、刺激がなければ1日おきへ増やします。ポテンツァ前後は頻度を増やさず、施術後の赤み、針痕、痂皮、ヒリつきが落ち着いてから、同じか一段低い頻度で再開します。
Q. ポテンツァを3回行えば、赤いニキビ跡も同じ方法で治療を続けますか?
3回後に残る赤みを、圧迫で薄くなる血管性の赤み、褐色の炎症後色素沈着、新しいニキビに分けます。血管性ならADVATx、褐色色素なら遮光と外用、活動性ニキビなら標準外用治療へ標的を替えます。
Q. スキンブライセラム0.25はニキビの治療薬ですか?
レチノール0.25%を含む化粧品で、医療用のニキビ治療薬ではありません。皮脂感、毛穴詰まり、ざらつき、ニキビ後の色むらを整える補助に用い、面皰や赤い丘疹・膿疱が増える場合は医療用外用薬を別に使用します。
Q. この症例と同じ3回の治療費はいくらですか?
現在の料金は、ポテンツァ瘢痕治療・薬剤導入の全顔3回188,100円に、マックーム22,000円を3回分追加して254,100円です。表面麻酔を3回追加する場合は19,800円が加わります。スキンブライセラム0.25は14,960円です。いずれも自由診療・税込です。
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