レーザートーニング12回経過から見る継続治療の考え方
この症例では、ルビーレーザートーニング5回とゼオスキン併用でシミが薄くなり、その後は1〜2ヶ月ごとのメンテナンスを続け、約1年半で合計12回となりました。写真ではシミと肌トーンに加え、目周りと頬のハリ、唇上のほくろ切除後の傷あとも確認できます。
Medical Information
この記事について
- 執筆医・監修医
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2026年8月9日
- 公開日
- 2024年12月26日
- 実質更新日
- 2026年8月9日


Contents
目次
5回でシミが薄くなり、約1年半で12回へ進みました
この症例では、ルビーレーザートーニング5回とゼオスキンを併用した時点で、シミが薄くなる変化を確認しました。その後は1〜2ヶ月に1回の治療をメンテナンスとして続け、約1年半で合計12回を行っています。掲載写真は無加工です。
画像1では、目立つシミの減少に加え、目周りと頬のハリが出た経過を示しています。ゼオスキンは高濃度ビタミンAとハイドロキノンを併用しました。唇上のほくろは約1年半前に手術で切除しており、写真では切除部の傷あとが目立たなくなった経過も確認できます。
ルビートーニングで色の変化を少しずつ確認しながら回数を重ねる理由として、低出力694nmフラクショナルQスイッチルビーを2週ごとに6回行うと、平均MASIが15.1から10.6へ低下し、色調指標も改善したとの報告がありました(参考文献2)。
12回後は肌トーンと頬のハリ艶も変化しました
画像2では、12回後にシミがかなり減り、肌のトーンが上がった変化を示しています。頬のハリ艶と引き上がりも写っており、投稿では色素だけでなく、ふっくら感やリジュビネーションを含む経過として紹介しています。
ルビートーニングは全顔へ照射し、薄く広がるシミやくすみを少しずつ治療します。浅い色素と深い色素への反応を見ながら照射し、熱と衝撃によるターンオーバーの促進も利用して、色調と肌質の両方を整えることを目指します。
初期5回と、その後のメンテナンスで間隔を変えます
当院では、初期治療は2〜3週間に1回、5回を1クールとしています。2クール目以降は1ヶ月〜1ヶ月半ごとを基本とし、この症例では5回後の反応を確認してから1〜2ヶ月ごとのメンテナンスへ移りました。
各回では、前回から残ったシミ、肌全体の色の均一性、赤みや乾燥を同じ写真条件で比べます。シミの改善が続いていれば間隔を保ち、色抜けや刺激が重なる場合は次の照射を急がず、出力と間隔を見直します。
高濃度ビタミンAとハイドロキノンを併用するときは、外用の使用量と照射後の反応を一緒に確認します。肝斑が混在する場合は、摩擦や炎症で色が濃くならないよう、照射設定とホームケアを慎重に組みます。
初期5回後に間隔を広げ、色の均一性を確認しながら続ける理由として、低出力QスイッチNd:YAGの反復照射で肝斑の改善がみられる一方、累積エネルギーに関連する持続性のまだらな低色素斑や再発もみられたとの報告がありました(参考文献1)。
Clinical View
診療で確認するポイント
- 初回から5回までは、同じ照明・角度の写真でシミの数と濃さ、肝斑の分布、頬の赤みを比べ、ルビートーニングとゼオスキンへの反応を確認します。
- 5回でシミが薄くなった後は、1〜2ヶ月ごとの維持治療へ移り、残る色素だけでなく、色調の均一性、目周りと頬のハリ、外用による乾燥や刺激を分けて見ます。
- 唇上の傷あとはほくろ切除後の経過として別に記録し、レーザートーニング12回後の色素・肌質の変化と混同せずに評価します。
Comparison
治療選択の比較
| 治療・対応 | 向く状態 | 向かない/慎重な状態 | 回数の目安 | ダウンタイム | 費用(税込) | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 低出力トーニング | 診断後の肝斑・色むらの一部 | 低色素斑、炎症性肝斑、診断未確定 | 複数回、都度再評価 | 赤み、PIH、まだらな低色素斑 | 1回16,500円等 | 波長・機器・目的ごとに承認確認 |
| 外用・遮光 | 全ての肝斑治療の土台 | 刺激性皮膚炎が強い外用 | 毎日 | 刺激、乾燥、かぶれ | 製品で異なる | 薬剤ごとに確認 |
| 休止・維持観察 | 改善頭打ち、累積照射多い | 進行病変を放置する目的 | 数か月ごと | 施術由来のダウンタイムなし | 診察内容で異なる | 該当なし |
費用の目安
- 全顔(看護師施術)1回 ¥16,500 / 1クール目5回 ¥66,000 / 2クール目以降5回 ¥55,000 / 医師施術 1回 ¥27,500
初期クールとメンテナンス継続では回数設計が変わることがあります。外用併用や肌状態で提案内容は変わるため、診察時にご確認ください。
リスク・副作用・注意点
- 照射後に数時間から当日中の赤み、乾燥がみられることがあります。
- 1週間以内に薄いかさぶたができることがあります。
- 炎症後色素沈着が生じることがあり、元の肌状態に戻るまで3カ月以上かかることがあります。
紫外線対策、保湿、摩擦予防、外用刺激の調整が大切です。肝斑が混在する場合は診察で慎重に適応を確認します。
Doctor Review
執筆・監修
執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
References
参考にした一次情報・ガイドライン
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低出力QスイッチNd:YAGの系統的レビュー
研究デザイン: 低出力QスイッチNd:YAGによる肝斑治療42論文の系統的レビュー / 対象: 2009年から2022年5月までに公表された臨床研究42論文 / 結果: 反復照射による肝斑の改善が報告される一方、累積エネルギーに関連する持続性のまだらな低色素斑と、治療後の再発もみられたとの報告がありました。 / 限界: 対象・設定・併用治療・追跡期間が研究間で異なる。1064nm Nd:YAGを扱ったレビューであり、694nmルビートーニング12回の有効性や安全性を直接示さない。PubMedとPMC原著全文を2026年8月8日に再確認した。
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低出力694nmフラクショナルQスイッチルビーの肝斑研究
研究デザイン: 前向き単群研究 / 対象: 韓国人女性15人。低出力694nmフラクショナルQスイッチルビーを2週ごとに6回行い、最終治療16週後まで評価 / 結果: 平均MASIが15.1から10.6へ低下し、色調指標のL値も56.6から59.9へ改善したとの報告がありました。 / 限界: 15人・対照群なし・女性のみ・肝斑を対象とした研究で、一般的なシミ、12回治療、長期維持、高濃度ビタミンAやハイドロキノン併用の上乗せ効果は判断できない。PubMed抄録を2026年8月8日に再確認し、原著全文は取得していない。
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医療機器の承認審査
レーザー・RF機器の承認確認先。
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Melasma Treatment: An Evidence-Based Review
113研究6,897人。
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Laser therapy in melasma
22研究694人。
よくあるご質問
Q. この症例は何回でシミが薄くなりましたか?
ルビーレーザートーニング5回とゼオスキン併用で、シミが薄くなる変化を確認しました。その後も1〜2ヶ月ごとに続け、約1年半で合計12回となった症例です。
Q. 5回後もレーザートーニングを続けたのはなぜですか?
5回後は、残るシミだけでなく、肌トーン、目周りと頬のハリ艶を維持する目的でメンテナンスへ移りました。毎回の写真と肌反応を比べて継続時期を決めます。
Q. 治療の間隔はどのくらいですか?
初期は2〜3週間に1回、5回を1クールとしています。2クール目以降は1ヶ月〜1ヶ月半ごとが基本で、この症例では1〜2ヶ月ごとに続けました。
Q. 唇上のほくろと傷あとは、レーザートーニングで治療したものですか?
ほくろは約1年半前に手術で切除しました。写真では切除部の傷あとが目立たなくなった経過も確認できますが、これはルビートーニングとは別の治療経過です。
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