クマとほうれい線をヒアルロン酸4ccでメンテナンスするときの考え方
クマとほうれい線は、時間の経過とともに影として再び目立ってくることがあります。1年半前に注入したあと、目元と口元の影をヒアルロン酸4ccでメンテナンスした症例をもとに、当院の考え方を整理します。
Medical Information
この記事について
- 医師監修
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2022年12月3日
- 公開日
- 2022年12月3日
- 更新日
- 2026年7月10日
診療時の考え方や一般的な注意点を整理した記事です。 実際の適応や治療内容は、診察時に肌状態や経過を確認したうえでご案内します。



Contents
目次
Our Information
当院・医師の見解
当院では、ヒアルロン酸のメンテナンスを『減った分を同じように足す処置』としてではなく、その時点で気になる影を見直す治療として考えています。
今回のように1年半後の再診では、前回の支えがどこまで残っているかと、新たにクマやほうれい線として見えている場所を分けて確認します。
診察では、疲れて見える原因が目元主体なのか、中顔面全体の支持低下なのかを整理し、必要量を再設計しています。
General Medical Information
一般的な医学情報
クマとほうれい線の影には、皮下組織の減少、脂肪の位置変化、中顔面の支持低下などが重なっています。
ヒアルロン酸フィラーは、初回治療だけでなく、時間経過後に残った支えを活かしながら再調整する目的でも使われます。
一方で、前回注入の残存や新しい影の位置は個人差があるため、メンテナンスではその時点の顔立ちにあわせて再評価することが重要です。
メンテナンスでは、初回と同じ量を前提にしません
元記事でも、1年半前の注入後に『最近はクマが気になってきた』という時間経過が示されています。
メンテナンスでは、前回の注入がどこまで支えとして残っているかを見たうえで、新たに目立つ影へ必要量を配分する考え方が大切です。
クマとほうれい線は、疲れた印象として一緒に戻りやすい部位です
目の下の凹みと鼻横の段差は、中顔面の影として連続して見えることがあります。
そのため、どちらか一方だけを見るより、疲れて見える輪郭全体のつながりとして評価した方が、再治療の優先順位を決めやすくなります。
1年半後の再注入では、残っている支えを活かして調整します
ヒアルロン酸はすべてが同じ速さで消えるわけではなく、部位や製剤によって残り方に差があります。
当院では、前回の土台を踏まえながら、今回はどこを足すと元気な印象に戻りやすいかを見直して調整しています。
費用の目安
- ヒアルロン酸注入 1本 1cc ¥77,000
- カテラン針使用料 ¥11,000
メンテナンスでは、前回注入の残り方と新たに目立つ影の場所で必要本数が変わります。初回と同じ量や同じ部位になるとは限りません。
リスク・副作用・注意点
- 内出血、一時的な腫れや痛み、左右差、触れたときの違和感が出ることがあります。
- 目の下や鼻横では血流障害や遅発性反応など重い合併症に注意が必要です。
- 経過に応じた再設計をせず同じ場所へ足すだけだと、凹凸や過剰補正につながることがあります。
当院では、メンテナンスでも前回の続きとして機械的に足すのではなく、今の影の主役がどこかを見直してから配分しています。
References
根拠文献・専門情報
-
Infraorbital Dark Circles: A Review of the Pathogenesis, Evaluation and Treatment.
目の下のクマの原因分類、評価、治療法を整理したレビューです。
-
Infraorbital Hollow Rejuvenation: Considerations, Complications, and Treatment Options.
涙袋下の凹みやクマに対する評価、合併症、治療選択をまとめたレビューです。
-
Hyaluronic Acid Fillers for Midface Augmentation.
中顔面の支持やボリューム補正でヒアルロン酸をどう使うかをまとめたレビューです。
-
Long-term MRI Follow-up of Hyaluronic Acid Dermal Filler.
MRIでヒアルロン酸の残存を長期評価した報告で、部位ごとの残り方の違いを示した論文です。
よくあるご質問
Q. ヒアルロン酸のメンテナンスは、毎回同じ部位へ入れるのですか?
一律ではありません。その時点で残っている支えと新しく気になる影の場所を見直して、必要な部位を再設計することがあります。
Q. クマとほうれい線は一緒に治療した方がよいですか?
疲れた印象として連続して見えることが多いため、一緒に見た方が自然なことがあります。ただし、どちらが主因かは診察で確認が必要です。
Q. メンテナンスのヒアルロン酸で注意することはありますか?
内出血や腫れ、違和感のほか、目の下や鼻横ではまれに血流障害など重い合併症に注意が必要です。前回注入の残り方も含めて慎重に評価することが大切です。
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