ヒアルロン酸はどのくらい持つ?2年後の追加注入の考え方
ヒアルロン酸の持続は、製剤、部位、動き、もともとの凹み方で変わります。2年ぶりに追加注入した症例をもとに、当院がどう経過を見ているかを整理します。
Medical Information
この記事について
- 医師監修
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2021年11月29日
- 公開日
- 2021年11月29日
- 更新日
- 2026年7月10日
診療時の考え方や一般的な注意点を整理した記事です。 実際の適応や治療内容は、診察時に肌状態や経過を確認したうえでご案内します。



Contents
目次
Our Information
当院・医師の見解
当院では、ヒアルロン酸の持続を『何か月でゼロになるか』だけでは見ていません。どの部位がどのくらい戻ってきたか、元の凹みとの違いを確認しながら追加の必要性を判断しています。
同じ製剤でも、よく動く部位と支えを作る部位では残り方が異なるため、追加注入の本数や場所は毎回同じとは限りません。
今回のような経時症例では、見た目の戻り方だけでなく、顔全体の重心が保てているかも含めて再評価しています。
General Medical Information
一般的な医学情報
ヒアルロン酸フィラーの持続は、製剤の特性、注入部位、注入層、表情の動き、個人差などで変わります。
支えを作る目的で深い層に置いたフィラーは長く残ることがあり、可動性の高い部位では相対的に早く変化することがあります。
そのため、追加注入は『前回から何年たったか』だけでなく、どのラインがどの程度戻ったか、まだ残っている部分はどこかを見て考えることが重要です。
持続は『何年もつか』だけでは整理しきれません
元記事では、2年ぶりの追加注入でフェイスラインと頬を見直したことが示されています。
このような症例では、完全になくなったかどうかより、『どの部位の支えが戻ってきたか』『まだ保たれている場所はどこか』を見た方が、次の設計が考えやすくなります。
再治療では、前回と同じ場所へ同じ量を入れるとは限りません
同じ製剤でも、動きの多い部位と深い支持を作った部位では残り方が違うため、追加注入の必要部位は毎回変わることがあります。
そのため、当院では『前回3ccだったから今回も3cc』という考え方ではなく、今の凹み方と全体バランスを見ながら再調整しています。
追加注入でも、小顔に見える変化を目指すことがあります
元記事でも、支えが戻ることでフェイスラインが整い、量を足しても大きく見えない変化が触れられています。
ヒアルロン酸では、単純に膨らませるのではなく、凹凸をなだらかにして重心を整えることで、追加注入でも自然な若々しさにつながることがあります。
費用の目安
- ヒアルロン酸注入 1本 1cc ¥77,000
- カテラン針使用料 ¥11,000
今回の症例ではボリューマ3ccを使用しています。必要本数は部位の動きや凹みの戻り方で変わるため、追加注入の提案内容は診察時にご確認ください。
リスク・副作用・注意点
- 内出血、一時的な腫れや痛み、左右差がみられることがあります。
- アレルギー、遅発性反応、遅発性結節に注意が必要です。
- まれに血流障害による皮膚障害や視力視野障害など、重い合併症に注意が必要です。
追加注入では『まだ残っている部分』と『戻ってきた部分』を分けて考えることが大切です。自己判断で短期間に重ねず、経過を見ながら再調整します。
References
根拠文献・専門情報
-
Long-term MRI Follow-up of Hyaluronic Acid Dermal Filler.
MRIでヒアルロン酸の残存を長期評価した報告で、部位ごとの残り方の違いを示した論文です。
-
Voluma: A Systematic Review of Clinical Experience.
VYC-20L製剤の有効性、安全性、経過を整理したシステマティックレビューです。
-
Whole-Face Approach with Hyaluronic Acid Fillers.
一部位ではなく顔全体のバランスでヒアルロン酸を設計する考え方を整理したレビューです。
-
Adverse Events Associated with Hyaluronic Acid Filler Injection for Non-surgical Facial Aesthetics: A Systematic Review of High Level of Evidence Studies.
ヒアルロン酸注入に伴う有害事象を整理した系統的レビューです。
よくあるご質問
Q. ヒアルロン酸は何年もちますか?
一律ではありません。製剤、部位、表情の動き、注入層で差があるため、診察では『何年たったか』より『どこがどの程度戻ってきたか』を見て判断します。
Q. 追加注入は前回と同じ量になりますか?
同じとは限りません。まだ支えが残っている部位と、戻ってきた部位があるため、追加時は今のバランスを見直して必要量を決めます。
Q. 追加注入でも不自然にならないようにできますか?
できます。量を足すこと自体を目的にせず、重心や輪郭の戻り方を見ながら必要な部位だけ再調整することで、不自然さを抑えやすくなります。
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