医師解説瘢痕トライフィルプロ

トライフィルプロ瘢痕モードとは|鼻根瘢痕で見る局所サブシジョン

トライフィルプロ瘢痕モードは、凹みを一つずつ狙い、炭酸ガスによる組織剥離と薬剤導入を組み合わせる局所治療です。前日の同一症例投稿を重複掲載せず、鼻根瘢痕を例に仕組みと適応を解説します。

Medical Information

この記事について

医師監修
形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
監修日
2025年5月4日
公開日
2025年5月4日
更新日
2026年7月10日

診療時の考え方や一般的な注意点を整理した記事です。 実際の適応や治療内容は、診察時に肌状態や経過を確認したうえでご案内します。

Contents

目次

  1. 当院・医師の見解
  2. 一般的な医学情報
  3. 針先を瘢痕内へ置き、炭酸ガスで局所を剥離します
  4. 剥離した層へ薬剤を届ける考え方があります
  5. 広い凹凸と限局瘢痕では、治療方法を分けます
  6. 費用の目安
  7. リスク・副作用・注意点
  8. 関連記事
  9. 関連施術・関連症状のご案内
  10. 根拠文献・専門情報
  11. よくあるご質問

Our Information

当院・医師の見解

当院では、トライフィルプロ瘢痕モードを顔全体の万能治療ではなく、凹みを一つずつ狙う局所治療として位置づけています。

この投稿は前日の記事と同一症例ですが、症例結果の重複ではなく、炭酸ガスによる剥離と薬剤導入の仕組みを説明する記事へ役割を分けました。

診察では凹みの型、癒着、皮膚の厚みを確認し、広い面治療や通常のサブシジョンとの使い分けを判断します。

General Medical Information

一般的な医学情報

萎縮性ニキビ跡では、癒着を切り離すサブシジョン、表面を再構築するエネルギーデバイス、コラーゲン産生を促す注入治療などを組み合わせる考え方が一般的です。

トライフィルプロのようなマイクロサブシジョンと薬剤導入を組み合わせる発想は、局所の凹みや硬い瘢痕を見たい場面で応用されていますが、装置名そのものよりも、どの層へどう届けるかが重要です。

そのため、額や頬のニキビ跡では、瘢痕の型、深さ、活動性ニキビの有無を確認しながら、局所治療か全顔治療かを選択します。

針先を瘢痕内へ置き、炭酸ガスで局所を剥離します

炭酸ガスの圧力で瘢痕下の組織へ働きかけ、凹みの引き込みを緩めることを目指します。

広い範囲を一律に処置するのではなく、対象を一つずつ選びます。

剥離した層へ薬剤を届ける考え方があります

元記事ではジュベルックを併用しています。

薬剤の使用は必須ではなく、瘢痕の型と範囲、アレルギー歴などから判断します。

広い凹凸と限局瘢痕では、治療方法を分けます

局所の硬い凹みでは瘢痕モードが候補になります。

広範囲の浅い凹凸、赤み、毛穴が主体なら、RFマイクロニードリングなど別の治療を組み合わせます。

費用の目安

  • トライフィルプロ・薬剤導入 全顔(〜300Shotsジュベルック込) 1回 ¥99,000
  • トライフィルプロ・シワ瘢痕治療 1箇所(ジュベルック込み) ¥18,000
  • サブシジョン 2×2cm ¥33,000 / 5×5cm ¥66,000
  • 薬剤(ジュベルック) 1cc ¥33,000 / 3cc ¥55,000

局所の瘢痕だけを狙うか、全顔の薬剤導入まで含めるかで費用は変わります。実際の範囲と回数は診察でご案内します。

リスク・副作用・注意点

  • 施術を受けられない場合として、妊娠中、強い炎症や感染症がある場合、使用薬剤への過敏症がある場合などがあります。
  • 副作用として、赤み、腫れ、内出血、色素沈着、かさぶた、熱感、針の跡、点状出血、皮下気腫などがみられることがあります。
  • 施術当日の飲酒、激しい運動、サウナ、入浴は避け、施術後は乾燥と日焼けに注意が必要です。

ダウンタイムは局所治療か全顔治療か、併用薬剤の有無で変わります。実際の注意点は診察時の説明をご確認ください。

References

根拠文献・専門情報

  1. Am J Clin Dermatol. 2018

    Acne Scarring Management: Systematic Review and Evaluation of the Evidence.

    萎縮性ニキビ跡に対する複数治療の組み合わせを整理した系統的レビューです。

  2. Dermatol Ther. 2022

    Subcision in acne scarring: A review of clinical trials.

    サブシジョンの有効性と安全性を、臨床試験を中心にまとめたレビューです。

  3. Dermatol Ther (Heidelb). 2023

    Needle-Free Jet Injection of Poly-(Lactic Acid) for Atrophic Acne Scars.

    ポリ乳酸系製剤を用いた瘢痕治療と、真皮内分布を意識したデリバリーの考え方を報告した論文です。

  4. J Clin Aesthet Dermatol. 2022

    A Comprehensive Review of Non-Energy-Based Treatments for Acne Scarring.

    サブシジョン、注入治療、ケミカルリコンストラクションなど、非エネルギー系治療を整理したレビューです。

よくあるご質問

Q. 通常のサブシジョンとの違いは何ですか?

局所を一つずつ狙い、炭酸ガスによる剥離と薬剤導入を組み合わせる点が特徴です。適応範囲は異なります。

Q. すべてのニキビ跡に向きますか?

一律ではありません。局所の癒着や凹みで候補になり、広い浅い凹凸や赤みには別治療を考えます。

Q. 皮下気腫とは何ですか?

炭酸ガスが皮下へ一時的に広がることで、腫れや触った感覚の変化が出る状態です。通常は経過を確認します。

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症状の見え方や適応には個人差があります。実際の治療方針は診察で状態を確認したうえでご案内します。