医師解説

AZAクリア(アゼライン酸20%)の使い方|ニキビ・赤みへの注意点

DRX AZAクリアは、純アゼライン酸20%を配合した15gの医療機関専売クリームです。ニキビ、赤み、毛穴が気になる肌に使う範囲と、保湿後に塗る順序、刺激を避ける始め方、併用外用の分け方を解説します。当院の現行価格は1,980円です。

Medical Information

この記事について

監修日
2026年8月9日
公開日
2026年3月9日
実質更新日
2026年8月9日

Contents

目次

  1. AZAクリアは医療機関専売のスキンケア化粧品です
  2. 面皰と炎症性ニキビでは、皮疹が出る範囲へ薄く使います
  3. 赤みは丘疹・膿疱と毛細血管を分け、全顔か部分使いかを決めます
  4. 保湿後に塗り、初めは夜のみ・1日おきで反応を確かめます
  5. 併用製品を一度に増やさず、刺激の原因を分けます
  6. 診療で確認するポイント
  7. 治療選択の比較
  8. 費用の目安
  9. リスク・副作用・注意点
  10. 関連記事
  11. 関連施術・関連症状のご案内
  12. 執筆・監修
  13. 参考にした一次情報・ガイドライン
  14. よくあるご質問

AZAクリアは医療機関専売のスキンケア化粧品です

DRX AZAクリアは、ロート製薬がニキビがちな肌に着目して作った15gのクリームです。純アゼライン酸20%配合として当院で取り扱っており、医薬品ではなく、アゼライン酸を整肌成分として含む病院・クリニック専売化粧品です。

製品画像の掲載時価格は2,200円でしたが、当院の現行価格は1,980円です。赤み、ニキビ、毛穴のすべてへ同じ塗り方をするのではなく、顔全体へ薄く使う範囲と、皮疹が出る部位へポイント使いする範囲を分けます。

面皰と炎症性ニキビでは、皮疹が出る範囲へ薄く使います

院内資料では、アゼライン酸をニキビ、赤み、色素沈着、皮脂の多さを考えた成分として紹介し、15%以上の濃度を皮脂への働きが期待できる目安としています。AZAクリアは液体ではなくクリーム基材で、純アゼライン酸20%を配合した製品です。

白・黒い面皰と、赤く腫れた丘疹・膿疱を別々に数えます。ニキビでは一つの皮疹だけを厚く覆うのではなく、新しい皮疹が出る範囲へ薄くのばし、4〜8週で面皰と炎症性皮疹の変化を見ます。炎症が増える、痛い結節ができる、瘢痕が進む場合は、過酸化ベンゾイルやアダパレンなどの処方治療を優先します。

面皰と炎症性皮疹を別々に数えて経過を見る理由として、20%アゼライン酸クリームでは、8週後に炎症性皮疹が33.76%、非炎症性皮疹が27.96%減少したとの報告がありました(参考文献1)。

赤みは丘疹・膿疱と毛細血管を分け、全顔か部分使いかを決めます

赤みが広いときは、面状の紅斑、丘疹・膿疱、線状の毛細血管、乾燥による皮むけを分けます。丘疹・膿疱を伴う赤みでは全顔へ薄く使い、線状血管だけが残る部位は外用を増量せず、血管治療を含む別の方法へ分けます。

ニキビ後の色素沈着がある部位では、新しい炎症を増やさない使い方と日中の紫外線対策を続けます。熱感、痛み、急な腫れ、眼の充血や異物感を伴う場合は使用を止め、酒さ、接触皮膚炎、脂漏性皮膚炎などを診察します。

丘疹・膿疱を伴う赤みで外用の反応を見る理由として、アゼライン酸では基剤より著明または優れた改善が多く、改善の相対比は1.40で、刺激は主に一過性の灼熱感だったとの報告がありました(参考文献2)。

保湿後に塗り、初めは夜のみ・1日おきで反応を確かめます

基本の順序は、洗顔、化粧水・乳液などの保湿、AZAクリアです。公式の使用方法は朝晩で、顔全体の1回量はパール粒大が目安です。部分使いは必要な範囲へ薄くのばします。

初めて使う方や刺激が出やすい肌では、まず狭い範囲へ夜のみまたは1日おきに使います。軽いピリピリ感が短時間で消え、翌朝に赤み、痛み、皮むけが残らなければ、1日1回から朝晩へ増やします。赤みや痛みが続く場合は洗い流して休止し、症状が消えてから一段少ない頻度で再開します。

併用製品を一度に増やさず、刺激の原因を分けます

レチノイド、過酸化ベンゾイル、AHA・BHA、スクラブと同じ日に一斉に始めると、刺激の原因を分けにくくなります。まずAZAクリア単独の反応を確認し、必要な外用は朝と夜または別日に分けます。処方薬を使っている場合は、その用法と塗布順を優先します。

当院では妊娠・授乳中にも使える化粧品として案内しています。妊娠・授乳中は、AZAクリアだけでなく同時に使う処方薬の可否も確認します。DRXは医療機関専売品のため、正規の取扱医療機関で購入し、傷、湿疹、かぶれがある部位には使用しません。

Clinical View

診療で確認するポイント

  • 当院では、面皰、丘疹・膿疱、持続性紅斑、線状血管、乾燥・鱗屑を順に見て、AZAクリアを全顔へ使うか部分使いにするかを決めます。
  • 洗顔後に保湿してから薄く塗り、刺激が出やすい肌は夜のみ・1日おきから始め、翌朝の赤み、痛み、皮むけを見ながら頻度を上げます。
  • レチノイドや過酸化ベンゾイルを併用するときは、一つずつ開始し、朝夜または使用日を分けて継続できる組み合わせを作ります。
  • 炎症性皮疹が増える、瘢痕化が始まる、毛細血管だけが残る場合は、化粧品の回数を増やさず、処方外用や機器治療へ切り替えます。

Comparison

治療選択の比較

治療・対応 向く状態 向かない/慎重な状態 回数の目安 ダウンタイム 費用(税込) 承認状況
DRX AZAクリア(20%クリーム) ニキビがちな肌、面皰、丘疹・膿疱を伴う赤み、毛穴が気になる範囲のホームケア 傷、湿疹、かぶれがある部位、強い痛み・腫れ・皮むけが続く肌 夜のみ・1日おきから始め、慣れたら1日1回から朝晩へ ピリピリ感、赤み、痛み、かゆみ、腫れ、乾燥、皮むけ 15g 1,980円 要確認
ニキビの処方外用薬 面皰・炎症性皮疹が増える、痛い結節や瘢痕リスクがある尋常性ざ瘡 薬剤ごとの禁忌・注意に該当する場合 処方どおり継続し、4〜8週で皮疹数を再評価 乾燥、刺激、赤み、皮むけなど薬剤固有の副作用 保険診療の診察・処方内容により自己負担額が決まる 要確認
酒さの処方治療・血管治療 持続性紅斑、丘疹・膿疱、熱感、線状血管が続く状態 診断が未確定の急性皮膚炎や感染 表現型に合わせて処方外用を継続し、線状血管には必要時に機器治療を追加 外用の刺激・乾燥。機器治療では赤み、腫れ、紫斑など 診療区分、処方薬、機器治療の有無で異なる 要確認

費用の目安

  • DRX AZAクリア 15g:1,980円(掲載時価格2,200円から改定)

当院で販売する病院・クリニック専売化粧品の税込価格です。

リスク・副作用・注意点

  • 使用直後に軽いピリピリ感が出ることがあります。赤み、痛み、かゆみ、腫れ、乾燥、皮むけが続く場合は洗い流して中止します。
  • 傷、はれもの、湿疹、かぶれなど異常のある部位には使用しません。目に入った場合は水またはぬるま湯で洗い流します。
  • レチノイド、過酸化ベンゾイル、AHA・BHA、スクラブとの同時開始で刺激が重なることがあります。
  • 国内承認・適応: DRX AZAクリアはアゼライン酸を整肌成分として含む病院・クリニック専売の化粧品です。尋常性ざ瘡や酒さを治療する国内承認医薬品ではありません。処方外用薬は販売名ごとの承認適応と用法に沿って選びます。

Doctor Review

執筆・監修

執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)

References

参考にした一次情報・ガイドライン

  1. Tomić I, et al. Pharmaceutics. 2021;13(4):567. doi:10.3390/pharmaceutics13040567. PMID:33919901; PMCID:PMC8073278.

    Efficacy and Safety of Azelaic Acid Nanocrystal-Loaded In Situ Hydrogel in the Treatment of Acne Vulgaris

    研究デザイン: 10%アゼライン酸ナノ結晶ゲルと20%アゼライン酸クリームを比較した二重盲検無作為化比較試験。 / 対象: 軽症〜中等症の顔面ニキビ68人を登録し、60人が完遂。1日2回、8週間使用。 / 結果: 8週後、炎症性皮疹は10%ゲルで39.15%、20%クリームで33.76%、非炎症性皮疹は34.58%、27.96%減少したとの報告がありました。 / 限界: 各群約30人で、比較した20%クリームは医薬品Skinoren。基剤・剤形が異なり、AZAクリア化粧品の最終処方、低頻度導入、赤み・色素沈着・皮脂への効果を直接評価していない。著者は利益相反なしと申告し、研究資金はセルビア教育・科学・技術開発省の助成。原著全文を2026年8月8日に再確認した。

  2. van Zuuren EJ, Fedorowicz Z, Tan J, et al. Br J Dermatol. 2019;181(1):65-79. doi:10.1111/bjd.17590. PMCID:PMC6850438.

    Interventions for rosacea based on the phenotype approach: an updated systematic review including GRADE assessments

    研究デザイン: 酒さ治療を表現型別に評価しGRADEで確実性を判定した更新システマティックレビュー。 / 対象: アゼライン酸と基剤の患者評価は6研究でアゼライン酸1,132人、基剤1,091人。副作用解析は4研究で各799人、760人。 / 結果: 著明または優れた改善はアゼライン酸648/1,132人、基剤439/1,091人でRR 1.40。副作用の群間差は明確でなく、主に一過性の灼熱感・刺激だったとの報告がありました。 / 限界: 製剤濃度、評価尺度、改善までの時間、寛解期間が不統一。海外の医薬品15%ゲル・20%クリーム等を含み、AZAクリア化粧品の最終処方や毛細血管、低頻度導入を検証していない。オランダ皮膚科学会の資金支援があり、一部著者はGalderma等との非金銭的支援、顧問、研究、講演関係を開示。原著全文を2026年8月8日に再確認した。

  3. PMDA

    医療機器の承認審査に関する情報

    販売名、承認番号、承認範囲を確認する公的情報です。

  4. 厚生労働省

    医療広告ガイドライン

    自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。

よくあるご質問

Q. AZAクリアは医薬品ですか?

AZAクリアは、アゼライン酸を整肌成分として含む病院・クリニック専売のスキンケア化粧品です。尋常性ざ瘡や酒さを治療する国内承認医薬品ではありません。

Q. どの順番で、どのくらい塗りますか?

洗顔後、化粧水・乳液などで保湿してから最後に塗ります。顔全体ではパール粒大が目安で、部分使いでは気になる範囲へ薄くのばします。

Q. ピリピリした場合はどうしますか?

軽い刺激が短時間で消える場合は同じ量と頻度で様子を見ます。赤み、痛み、かゆみ、腫れ、皮むけが続く場合は洗い流して休止し、症状が消えてから夜のみまたは1日おきで再開します。

Q. レチノイドや過酸化ベンゾイルと併用できますか?

一度に開始せず、まず一製品ずつ反応を確認します。併用する場合は朝と夜または別日に分け、処方薬があるときは処方時の用法を優先します。

Q. 妊娠・授乳中も使えますか。価格はいくらですか?

当院では妊娠・授乳中にも使える化粧品として案内していますが、併用する処方薬は別に確認します。掲載時価格は2,200円、現在の当院価格は15g 1,980円です。

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