ニキビと毛穴へポテンツァのニキビチップを使用した1回後の症例
活動性ニキビと毛穴が目立つ全顔へ、ポテンツァのニキビチップを1回使用した症例です。正面と頬・顎の拡大写真で、赤い丘疹、毛穴、赤い跡を分けて比較し、活動性ニキビを先に抑えてから毛穴・凹みを再評価する流れを解説します。
Medical Information
この記事について
- 執筆医・監修医
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2026年8月9日
- 公開日
- 2022年3月17日
- 実質更新日
- 2026年8月9日



Contents
目次
全顔1回後を正面・頬・顎で比較
全顔の比較では、治療前に額、頬、口周り、顎へ赤い丘疹が点在し、鼻から内側頬には毛穴の影がみられます。1回後は顎の大きく盛り上がる皮疹が減り、頬と口周りに小さな赤い丘疹と赤い跡が残っています。
頬の拡大では毛穴の密度と浅い凹凸、顎の拡大では新しい丘疹と平坦な赤い跡を分けて比較します。照射はポテンツァのニキビチップで全顔に行い、麻酔を併用しています。
新しいニキビを先に数え、毛穴・凹みは次に評価
赤く盛り上がる丘疹や膿疱が増えている時期は、面皰、炎症性皮疹、皮脂の戻る時間帯を記録し、ベンゾイル過酸化物やアダパレンなどの標準治療を土台にします。ポテンツァはRFで炎症と皮脂腺周囲を補助する位置づけです。
新しい皮疹が減った後に、平坦な赤い跡、開いて見える毛穴、斜光で影が出る浅い凹みを再評価します。毛穴・浅い凹みが主になればRFマイクロニードリング、癒着する深い凹みが残れば局所治療へ切り替えます。
ニキビチップは針先からRFを届けます
ポテンツァは針を皮膚へ入れ、針先からRF(高周波)を届ける機器です。ニキビチップでは顔全体の炎症性皮疹と毛穴を対象にし、照射後は止血と創傷治癒の過程を利用して肌の反応を追います。
この症例は全顔1回の経過です。1回後は顎の盛り上がった皮疹が減る一方、頬の毛穴と赤い跡は残るため、同じ設定を反復するのではなく、次回は活動性皮疹、毛穴、凹みのどれが主かを選び直します。
炎症が落ち着いた後の浅い凹凸へRFマイクロニードリングを選ぶ根拠として、単独治療後に萎縮性ニキビ跡の改善があったとの報告がありました(参考文献1)。
1回後の残り方から次の治療を選びます
顎や口周りへ新しい丘疹が続く場合は外用・内服を調整し、活動性ニキビを先に安定させます。平坦な赤い跡が主なら血管性の赤みを扱う治療、毛穴・浅い凹みが主ならRFマイクロニードリング、深い癒着が主なら局所剥離を検討します。
正面写真で新しい皮疹の数、頬の拡大で毛穴と浅い凹凸、顎の拡大で炎症の強さを同じ順に比較します。治療目的を一つずつ切り替えることで、ニキビ治療と瘢痕治療を同じ評価に混ぜません。
毛穴と凹みの残り方で次の治療を分ける理由として、ニキビ跡は瘢痕型・重症度・数に応じて治療を選び、必要に応じて併用するとの報告がありました(参考文献2)。
Clinical View
診療で確認するポイント
- 当院では、正面で活動性ニキビの分布、頬の拡大で毛穴と浅い凹凸、顎の拡大で炎症の強さを記録します。
- 新しい丘疹・膿疱が続く時期は標準外用を土台にニキビチップで炎症を補助し、毛穴・凹みは皮疹が落ち着いた後に再評価します。
- 1回後の所見から、同じチップを続けるか、RFマイクロニードリング、血管治療、局所瘢痕治療へ切り替えるかを決めます。
Comparison
治療選択の比較
| 治療・対応 | 向く状態 | 向かない/慎重な状態 | 回数の目安 | ダウンタイム | 費用(税込) | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 標準外用・内服 | 面皰、赤い丘疹・膿疱が新しく生じる活動性ニキビ | 凹みだけが残る状態の単独治療 | 毎日の治療を続け、4〜8週単位で皮疹数を評価 | 乾燥、赤み、皮むけ、刺激感。薬剤により異なる | 処方内容と保険・自費の区分により異なる | 承認薬は販売名・適応・用法に沿って使用 |
| ポテンツァ ニキビチップ | 活動性ニキビ、皮脂、全顔の毛穴をRFで補助する状態 | 感染、強い皮膚炎、凹みだけが主な状態 | この症例は全顔1回。皮疹と毛穴を再評価 | 赤み、腫れ、点状出血、乾燥、痂皮、一時的な吹き出物 | 全顔1回55,000円、麻酔6,600円 | ポテンツァは国内未承認医療機器 |
| ポテンツァ 瘢痕治療・薬剤導入 | 活動性ニキビが落ち着いた後の毛穴、浅い凹み、面状の萎縮性瘢痕 | 新しい丘疹・膿疱や感染が強い状態 | 複数回後に同じ照明で凹凸を評価 | 赤み、腫れ、点状出血、ざらつき、痂皮、色素沈着 | 全顔1回66,000円、薬剤追加22,000円、麻酔別 | 機器と追加製剤は国内未承認 |
費用の目安
- ポテンツァ 赤ら顔・ニキビ・毛穴治療 全顔:1回55,000円/3回156,750円
- ポテンツァ時麻酔:6,600円
- 症例と同じ全顔1回+麻酔:61,600円
自由診療・税込です。症例当時の支払額ではなく、2026年8月9日の当院料金です。
リスク・副作用・注意点
- 痛み、赤み、腫れ、点状出血、針跡、乾燥、ざらつき、小さな痂皮、色素沈着、感染、ニキビの一時的増加が生じることがあります。
- 国内承認・適応: ポテンツァは日本国内未承認の医療機器です。当院では医師の責任のもと適法な輸入手続きにより使用しています。未承認医療機器による健康被害は公的救済制度の対象外となる場合があります。
強い痛み、急に広がる赤み・腫れ、膿、発熱がある場合は予定日を待たずご連絡ください。
Doctor Review
執筆・監修
執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
References
参考にした一次情報・ガイドライン
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Fractional Radiofrequency Microneedling as a Monotherapy in Acne Scar Management: A Systematic Review of Current Evidence
研究デザイン: PRISMAに沿い、RFマイクロニードリング単独治療の16研究を対象にしたシステマティックレビュー。 / 対象: 計481人。前向き研究6件、無作為化比較試験6件、後ろ向き研究3件、比較研究1件。 / 結果: 収載された全研究でRFマイクロニードリング単独治療後の萎縮性ニキビ跡改善があったとの報告がありました。 / 限界: 評価尺度と照射条件が不均一でメタ解析は行われず、追跡は最長6か月。POTENZAニキビチップ、活動性ニキビ、全顔1回の効果を直接検証していない。原著全文を2026年8月9日に確認した。
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Acne Scarring Management: Systematic Review and Evaluation of the Evidence
研究デザイン: レーザー、RF、サブシジョン等を扱う研究を評価したシステマティックレビュー。 / 対象: 萎縮性ニキビ跡治療に関する89研究。 / 結果: 瘢痕型・重症度・数に応じた治療選択と併用が必要との報告がありました。 / 限界: 高品質研究が不足し、機器、設定、肌タイプ、評価法が不均一。特定の組み合わせが全員に優れるとは示さず、活動性ニキビに対するニキビチップ1回の効果ではない。PubMed書誌を2026年8月9日に確認した。
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Guidelines of care for the management of acne vulgaris
外用・内服を基本とし、機器治療を補助として位置づける根拠。
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Radiofrequency Microneedling: A Comprehensive and Critical Review
高品質42研究のうちニキビ跡7研究。
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Subcision in acne scarring: A review of clinical trials
16臨床研究のサブシジョンレビュー。
よくあるご質問
Q. この症例では何を何回受けていますか?
ポテンツァのニキビチップを全顔へ1回行い、麻酔を併用しています。正面と頬・顎の拡大で、赤い丘疹、毛穴、赤い跡を比較しています。
Q. ニキビチップと瘢痕治療・薬剤導入は同じですか?
ニキビチップは活動性ニキビと毛穴へRFを届ける目的で使います。瘢痕治療・薬剤導入は、炎症が落ち着いた後の毛穴・凹みを面で治療する別の設計です。
Q. 1回で治療は終わりますか?
この症例は1回後の経過ですが、次回は新しい皮疹、毛穴、凹みの残り方を分けて決めます。活動性ニキビが続けば標準外用を調整し、毛穴・凹みが主なら別のチップや局所治療を検討します。
Q. ダウンタイムはどのようなものですか?
赤み、腫れ、点状出血、乾燥、ざらつき、小さな痂皮、一時的な吹き出物、色素沈着が生じることがあります。強い痛み、膿、急に広がる赤みがあればご連絡ください。
Q. 料金と承認状況を教えてください。
赤ら顔・ニキビ・毛穴治療の全顔は1回55,000円、ポテンツァ時の麻酔は6,600円で、合計61,600円です。自由診療で、ポテンツァは日本国内未承認の医療機器です。
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