症例紹介しわ・たるみポテンツァ

肌質・たるみ・輪郭へ複数施術を組み合わせた症例

数か月にわたり、ハイフリニア、三層HIFU、ポテンツァ、ヒアルロン酸、PRP、美容点滴を組み合わせた正面症例です。頬下部の厚み、輪郭のゆるみ、支持不足、肌質を分け、残った所見から次の施術を選びます。

Medical Information

この記事について

監修日
2026年8月9日
公開日
2022年11月5日
実質更新日
2026年8月9日
ハイフリニア・三層HIFU・ポテンツァ・ヒアルロン酸・PRPなどを数か月組み合わせた正面の治療前後

Contents

目次

  1. 数か月の複合治療で、肌質・たるみ・輪郭を段階的に整えた症例です
  2. ハイフリニアは脂肪の厚み、三層HIFUは輪郭のゆるみへ使い分けます
  3. ポテンツァとPRPは、毛穴・凹凸・弾力を肌質の軸で追います
  4. ヒアルロン酸は支持不足へ、表情筋は動作時の所見として分けます
  5. 次の施術は、残った厚み・支持・肌質の一項目から選びます
  6. 診療で確認するポイント
  7. 治療選択の比較
  8. 費用の目安
  9. リスク・副作用・注意点
  10. 関連記事
  11. 関連施術・関連症状のご案内
  12. 執筆・監修
  13. 参考にした一次情報・ガイドライン
  14. よくあるご質問

数か月の複合治療で、肌質・たるみ・輪郭を段階的に整えた症例です

正面写真の左が治療前、右が数か月の治療後です。ハイフリニア、ハイフリフト(三層HIFU)、ポテンツァ、ヒアルロン酸、PRP、美容点滴を組み合わせました。治療後は頬下部の重さが軽く見え、頬から下顎へ続く線が明瞭になっています。

この組み合わせでは、顔を一つの施術で変えるのではなく、皮下脂肪の厚み、皮膚と支持組織のゆるみ、骨格支持の不足、毛穴・凹凸・弾力といった肌質を別の診察項目にします。各項目を同じ正面・斜位で撮影し、前回の反応が落ち着いた時点で残った所見を次の治療目標にします。

ハイフリニアは脂肪の厚み、三層HIFUは輪郭のゆるみへ使い分けます

頬下部や顎下の厚みが輪郭を隠している部位では、リニア照射で脂肪層へ線状に熱を届けます。頬上部やこめかみなど、容量を保ちたい部位は同じ範囲へ含めず、正面だけでなく斜位と触診で照射範囲を決めます。

皮膚と深部支持のゆるみには、真皮からSMAS周辺まで異なる深さを組み合わせる三層HIFUを使います。リニア後のむくみや圧痛が落ち着いてから、頬位置、ほうれい線周辺、下顎線を撮り直し、引き締める範囲を更新します。

HIFU後の変化を時間を置いて再評価する理由として、1回の集束超音波後90日で臨床的な眉の挙上が86%に確認され、写真計測の平均挙上量は1.7mmとの報告がありました(参考文献1)。

ポテンツァとPRPは、毛穴・凹凸・弾力を肌質の軸で追います

ポテンツァでは、毛穴、凹凸、赤み、皮脂のうち主な所見を決め、選んだチップとモードに合わせて治療後の赤み、腫れ、点状出血、表面のなめらかさを記録します。現在の診療では、肌の厚みと治療目的に合わせてチップとモードを毎回組み直します。

PRPは自己血由来の血小板成分を肌質の補助へ用い、美容点滴は使用成分と全身状態を確認して別の目的で組み込みます。顔写真では、毛穴、粗造、小じわ、弾力を同じ照明で追い、機器治療の評価と混ぜません。

PRP後は本人が感じる肌理・小じわの変化と、同条件写真で確認する粗造・色むらを別々に記録します。

ポテンツァ後は輪郭と肌表面を別々に記録します。RFマイクロニードリングでは、顎下体積が平均4.72cm3減少し、痛みは10点中5.61との報告がありました(参考文献2)。

PRP後の評価では本人が感じる質感と写真評価を分けます。6か月後の自己評価は生理食塩水側よりPRP側で肌理2.00対1.21、しわ1.74対1.21と高かった一方、皮膚科医の写真評価には有意差がなかったとの報告がありました(参考文献3)。

ヒアルロン酸は支持不足へ、表情筋は動作時の所見として分けます

HIFU後にも残る頬の支えや輪郭の不足には、ヒアルロン酸で必要な支点を補います。頬下部の厚みへ容量を足すのではなく、正面と斜位で影が生じる位置を確認し、全顔の面がつながる最小限の支えを設計します。

表情筋は、安静時と噛み締め・口をすぼめる・笑う動作で確認します。咬筋、口角下制筋、オトガイ筋などの動きが輪郭へ影響する場合は筋肉の軸として記録し、この症例で行ったHIFU、ポテンツァ、ヒアルロン酸、PRPの役割とは分けて考えます。

次の施術は、残った厚み・支持・肌質の一項目から選びます

初回は正面・左右斜位・側面、安静時と表情時を撮り、皮膚、脂肪、支持、筋肉の順に所見を書き分けます。最も輪郭へ影響する一項目を先に治療し、熱感、腫れ、内出血、硬さが落ち着いた時点で同じ条件の写真を撮ります。

再評価では、頬下部や顎下の厚みが残ればリニア、皮膚のゆるみが残れば三層HIFU、支持不足が残ればヒアルロン酸、毛穴・凹凸・弾力が残ればポテンツァやPRPという順に候補を絞ります。複数施術を増やすことではなく、各段階で残った一項目を小さくすることを治療計画の基準にします。

Clinical View

診療で確認するポイント

  • 正面・左右斜位・側面で、頬下部と顎下の厚み、頬位置、ほうれい線周辺、下顎線、毛穴・凹凸を同じ条件で記録します。
  • 脂肪の厚みが輪郭を隠す部位にはハイフリニア、皮膚と深部支持のゆるみには三層HIFUを割り当て、容量を保つ部位を照射範囲から外します。
  • 熱治療後の輪郭を撮り直し、残る支持不足へヒアルロン酸、残る毛穴・凹凸・弾力へポテンツァやPRPを追加します。
  • 安静時と表情時の咬筋・口角・顎先の動きを別に確認し、各治療後は厚み、支持、肌質、筋肉のどこが残ったかを一項目ずつ再評価します。

Comparison

治療選択の比較

治療・対応 向く状態 向かない/慎重な状態 回数の目安 ダウンタイム 費用(税込) 承認状況
ハイフリニア 頬下部・顎下の脂肪層の厚みが輪郭を隠している状態 頬上部・こめかみの容量不足、強い頬こけ、治療部位の感染・強い皮膚炎 現在は4週間間隔で3回が目安。毎回、厚みと知覚を再評価 赤み、熱感、腫れ、圧痛、しびれ。まれに熱傷、神経症状、脂肪萎縮 頬または顎下 1回33,000円(税込) 要確認
三層HIFU 皮膚から深部支持までのゆるみ、頬位置・下顎線の不明瞭さ 強い皮膚余剰、容量不足だけが主な部位、治療部位の金属・埋め込み機器 現在のオーダーメイドHIFUは1回後に写真・知覚を再評価 赤み、熱感、腫れ、圧痛、しびれ。まれに熱傷、神経症状 現在の全顔+首・医師施術 1回128,000円(税込) 要確認
ポテンツァ 毛穴、凹凸、赤み、皮脂、肌のハリをチップ別に治療したい状態 活動性感染、強い皮膚炎、ケロイド傾向、植込み型電子機器がある場合 目的別に1回または複数回。回復後に肌表面を再評価 赤み、腫れ、点状出血、痂皮、乾燥、色素沈着。まれに熱傷、感染、瘢痕 赤ら顔・ニキビ・毛穴 全顔1回55,000円(税込) 要確認
ヒアルロン酸 HIFU後にも残る頬・輪郭の支持不足や局所の凹み 脂肪の厚みが主因、容量追加で下顔面が重く見える状態、感染部位 通常1回。腫れと硬さが落ち着いてから再評価 腫れ、内出血、圧痛、硬結、左右差。まれに血管閉塞、皮膚壊死、視覚障害 1本1cc 77,000円(税込) 要確認
PRP 自己血由来成分を用いて毛穴・粗造・小じわ・弾力を追う場合 血液疾患、感染、抗凝固治療中など採血・投与が適さない状態 作製法・投与法と経過に応じて設定 採血・投与時の痛み、腫れ、内出血、赤み、感染 現在のダーマペンPRP 1回88,000円(税込) 要確認
美容点滴 使用成分と全身状態を確認し、肌治療とは別の目的で補助を検討する場合 成分アレルギー、腎機能・心機能など点滴負荷へ配慮が必要な状態 成分・目的により設定 穿刺痛、内出血、血管痛、発疹、アレルギー。成分固有の副作用 成分と容量により異なる 要確認

費用の目安

  • ハイフリニア 頬または顎下:1回33,000円(税込)
  • 現在のオーダーメイドHIFU 全顔+首・医師施術:1回128,000円(税込)
  • ポテンツァ 赤ら顔・ニキビ・毛穴 全顔:1回55,000円(税込)
  • ヒアルロン酸:1本1cc 77,000円(税込)
  • 現在のダーマペンPRP:1回88,000円(税込)

症例は数か月の複合治療で、各施術の実施回数、ヒアルロン酸の本数、PRPの投与法、美容点滴の成分は症例記録上の表示に含まれないため、現在の代表的な単回料金を示した。

リスク・副作用・注意点

  • HIFU:赤み、熱感、腫れ、圧痛、熱傷、しびれ、神経症状、脂肪萎縮など
  • ポテンツァ:赤み、腫れ、点状出血、痂皮、乾燥、色素沈着、水疱、熱傷、感染、瘢痕など
  • ヒアルロン酸:腫れ、内出血、硬結、感染、血管閉塞、皮膚壊死、視覚障害など
  • PRP・美容点滴:採血・穿刺痛、腫れ、内出血、感染、血管痛、アレルギー、成分固有の副作用など
  • 国内承認・適応: 症例で用いたウルトラセルQ+とポテンツァは国内未承認医療機器です。現在当院で用いるウルトラセルZiも国内未承認で、Jeisys Medical Inc.から医師が個人輸入し、韓国MFDS承認を取得しています。ポテンツァはJeisys Medical Inc.から医師が個人輸入し、米国FDA 510(k)クリアランスK201685、CE、韓国MFDS等を取得しています。未承認医療機器による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度等の対象外となる場合があります。症例のヒアルロン酸製剤は特定されていませんが、現在当院では厚生労働省承認のジュビダームビスタシリーズを使用します。PRPは再生医療等安全性確保法に基づく提供計画と院内手順の対象で、作製法・投与法ごとに確認します。美容点滴の承認状況は使用する医薬品と使用目的ごとに異なります。

強い痛み、水疱、しびれの悪化、注入部の皮膚色変化、見え方の異常、増える腫れや発熱は早期連絡の対象とする。

Doctor Review

執筆・監修

執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)

References

参考にした一次情報・ガイドライン

  1. Alam M, White LE, Martin N, Witherspoon J, Yoo S, West DP. Ultrasound tightening of facial and neck skin: a rater-blinded prospective cohort study. J Am Acad Dermatol. 2010;62(2):262-269. doi:10.1016/j.jaad.2009.06.039. PMID:20115948.

    Ultrasound tightening of facial and neck skin: a rater-blinded prospective cohort study

    研究デザイン: 評価者盲検の前向きコホート研究。顔面と頸部へ1回の集束超音波治療を行い、正面・側面の標準写真を2、7、28、60、90日後に評価 / 対象: 36人が登録され、35人を評価。34人が女性で、年齢中央値44歳(32〜62歳) / 結果: 90日後、盲検評価者3人が35人中30人(86%)に臨床的に有意な眉の挙上を確認し、写真計測の平均挙上量は1.7mmだった。 / 限界: 対照群のない小規模研究で、固定指標がないため下顔面の引き締めを定量化できなかった。使用機器・プローブは本症例のウルトラセルQ+と同一ではなく、ハイフリニアとの併用結果を示さない。PubMed抄録と書誌を2026年8月9日に確認し、原著全文にはアクセスできなかった。 / 利益相反: PubMed書誌にはNon-U.S. Gov't Research Supportの記載があるが、抄録から資金提供者と利益相反の詳細は確認できなかった。

  2. Nguyen L, Blessmann M, Schneider SW, Herberger K. Radiofrequency Microneedling for Skin Tightening of the Lower Face, Jawline, and Neck Region. Dermatol Surg. 2022;48(12):1299-1305. doi:10.1097/DSS.0000000000003607. PMID:36449871.

    Radiofrequency Microneedling for Skin Tightening of the Lower Face, Jawline, and Neck Region

    研究デザイン: 前向きの被験者内対照研究。RFマイクロニードリングを1〜3回、4〜12週間隔で行い、90日・180日後に標準3D写真と尺度で評価 / 対象: 30人、平均年齢55.5歳、Fitzpatrick皮膚型I〜IV / 結果: 顎下体積の平均変化は−4.72cm3、標準偏差10.07cm3、範囲−26.65〜+16.01cm3。平均疼痛は10点中5.61で、軽い腫れ・赤みがみられた。 / 限界: 体積変化のばらつきが大きく、対側非治療部位を置く一般的な無作為化比較ではない。研究機器と本症例のポテンツァのチップ・設定は同一と確認できず、HIFU、PRP、ヒアルロン酸との併用効果を示さない。PubMed抄録と書誌を2026年8月9日に確認し、原著全文にはアクセスできなかった。 / 利益相反: PubMed抄録・書誌情報から利益相反と資金提供の詳細は確認できなかった。

  3. Alam M, Hughart R, Champlain A, et al. Effect of Platelet-Rich Plasma Injection for Rejuvenation of Photoaged Facial Skin: A Randomized Clinical Trial. JAMA Dermatol. 2018;154(12):1447-1452. doi:10.1001/jamadermatol.2018.3977. PMID:30419125; PMCID:PMC6583756.

    Effect of Platelet-Rich Plasma Injection for Rejuvenation of Photoaged Facial Skin: A Randomized Clinical Trial

    研究デザイン: 参加者・評価者盲検の顔面内無作為化比較試験。一方の頬へPRP 3mL、反対側へ生理食塩水を1回皮内注射し、6か月まで評価 / 対象: 27人が登録され、19人を解析。平均年齢46.37歳、17人が女性。両頬にGlogau分類II以上のしわがある成人 / 結果: 6か月後の自己評価はPRP側で肌理2.00対1.21、しわ1.74対1.21と高かった。一方、皮膚科医2人の写真評価では細線、色むら、粗造、黄ぐすみにPRP側と生理食塩水側の有意差はなかった。 / 限界: 解析対象が19人と少なく、単回3mL皮内注射の結果である。本症例のPRP作製法・投与法、ポテンツァやHIFUとの併用結果、美容点滴の効果を示さない。PMCの公開フロント情報・抄録・書誌・利益相反を2026年8月9日に確認したが、出版社の制限により原著本文は取得できなかった。 / 利益相反: Northwestern University皮膚科の部門研究費で実施。筆頭著者はNorthwestern Universityの治験部門が複数企業・公的機関から助成を受けること、Pulse Biosciencesのコンサルタント、Regeneron助成研究のPIであることを開示したが、本研究と無関係としている。

  4. 厚生労働省

    医療広告ガイドライン

    自由診療の費用、主なリスク・副作用、未承認機器等の表示を確認する公的資料です。

よくあるご質問

Q. この症例では、どの施術を組み合わせましたか?

数か月に、ハイフリニア、ハイフリフト(三層HIFU)、ポテンツァ、ヒアルロン酸、PRP、美容点滴を組み合わせました。正面写真では頬下部の厚み、頬から下顎へ続く輪郭、肌質を確認しています。

Q. ハイフリニアと三層HIFUは何が違いますか?

ハイフリニアは頬下部や顎下の脂肪層へ線状に熱を届け、輪郭の厚みを調整します。三層HIFUは真皮からSMAS周辺まで深さを分け、皮膚と支持組織の引き締めを目指します。

Q. 6種類の治療を同じ日に受けますか?

同日にすべてを重ねる計画にはしません。HIFUやポテンツァ後の赤み、腫れ、圧痛が落ち着いてから写真を撮り直し、残る厚み、支持不足、肌質の一項目へ次の施術を追加します。

Q. 現在の代表的な料金はいくらですか?

税込で、ハイフリニアは頬または顎下33,000円、オーダーメイドHIFU全顔+首128,000円、ポテンツァ全顔55,000円、ヒアルロン酸1cc 77,000円です。PRPは現在の料金表に掲載するダーマペンPRPが1回88,000円で、点滴は成分と容量により異なります。

Q. 治療後にすぐ連絡した方がよい症状はありますか?

強い痛み、水疱、しびれの悪化、表情を動かしにくい症状、注入部の青白化・網目状変色、見え方の異常、増える腫れや発熱がある場合は、予定日を待たず当院へご連絡ください。

ご予約・ご相談はこちら

気になる症状や治療方法について、初診予約・再診予約・お問い合わせからご相談いただけます。