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TCAクロスは
このようなお悩みに
肌表面のケアでは変化しにくい、狭く深いニキビ跡を局所的に治療します。
ニキビ跡は、
凹みの形で治療が変わります
同じ顔の中に複数の型が混在することもあります。TCAクロスは、薬剤を凹みの内側へ限定できる形を選んで行います。
アイスピック型
入口が狭く、奥へ細く深く続く凹み。TCAクロスの主な対象です。
小型ボックスカー型
小さく、縁と底が見分けられる凹み。形と深さを選んで対象にします。
ローリング型
広くなだらかで、皮下の癒着を伴う凹み。サブシジョンなどを検討します。
TCAクロスとは
凹みを選ぶ
入口・深さ・縁を確認
点状に塗布
底と内壁へ限定
治癒を待つ
白色変化から痂皮へ
形を再評価
同じ条件で凹みを比較
凹みの底と内壁へ、
TCAを点状に塗布
TCAクロスは、トリクロロ酢酸(TCA)をニキビ跡の凹みへ局所的に塗布する治療です。周囲の平らな皮膚へ広く塗るピーリングとは異なり、深い凹みを一つずつ処置します。
薬剤による反応をきっかけに、治癒過程で瘢痕組織の再構築を促します。凹みの形や深さ、色素沈着の既往、前回の反応を見ながら濃度と処置数を調整します。
- アイスピック型・小型ボックスカー型を選択
- 周囲の正常皮膚を避けて点状に処置
- 治癒後の形と色調を見て次回を判断
研究ではアイスピック型を中心に改善が報告されていますが、研究規模や治療条件にはばらつきがあります。1回で凹みが消える治療ではありません。
凹みの原因に合わせて
治療を選び分けます
深さ・広さ・皮下の癒着は同じではありません。必要に応じて複数の治療を役割分担させます。
TCAクロス
- 向く凹み
- 狭く深いアイスピック型、小型ボックスカー型
- 治療の役割
- 凹みの内側を点状に処置
- 主な反応
- 白色変化、痂皮、赤み、色素沈着
サブシジョン
- 向く凹み
- 皮下癒着を伴うローリング型
- 治療の役割
- 皮下の硬い線維を剥離
- 主な反応
- 腫れ、内出血、痛み
ポテンツァプライム
- 向く凹み
- 広い範囲の浅い凹凸、毛穴・質感
- 治療の役割
- 面状に真皮へ熱刺激
- 主な反応
- 赤み、腫れ、点状出血、痂皮
トライフィルプロ
- 向く凹み
- 硬い縁や局所癒着を伴う凹み
- 治療の役割
- 剥離と薬剤導入を局所に実施
- 主な反応
- 腫れ、内出血、点状痂皮
適応は凹みの形、深さ、活動性ニキビ、肌状態、治療歴を診察して判断します。
TCAクロスの症例
眉間の深い凹みへ
TCAクロス20か所を1回
眉間に集まるアイスピック型・小型ボックスカー型の凹みを選び、20か所へTCAクロスを行いました。点状の赤みを経て、5か月後に凹みの輪郭と影を比較しています。
この症例では高濃度ビタミンA外用を併用しています。写真はTCAクロス単独の効果を示すものではありません。
- 治療内容
- TCAクロス20か所・1回、高濃度ビタミンA外用を併用
- 撮影時期
- 治療前、処置後、5か月後
- 費用
- TCAクロス20か所まで 22,000円(税込)
- 主なリスク
- 刺激痛、白色変化、赤み、腫れ、痂皮、色素沈着、色素脱失。まれに感染、化学熱傷、凹みの拡大・瘢痕悪化
部位別に見る
TCA CROSSの症例写真
額・眉間、頬、こめかみ、鼻周囲など、皮膚の厚みや曲面が異なる部位の症例です。凹みの入口を見極め、選んだ瘢痕へTCAとニードリングを限定して行います。

額・眉間
面全体へ広げず、深い入口が残るアイスピック型を選んで処置します。

鼻寄りの頬
皮膚を伸ばして凹みの入口を確認し、深い点状瘢痕へ処置範囲を限定します。

外側頬・こめかみ
小型ボックスカー型を選び、広い癒着や浅い凹凸には別の治療を割り当てます。

複数の点状瘢痕
個数が多い場合も正常皮膚を避け、対象として選んだ凹みを個別に処置します。

こめかみから頬
痂皮と赤みが落ち着いた後に深さを再確認し、残った凹みだけを次回の候補にします。

鼻・鼻周囲
曲面と皮膚の厚みを考慮し、TCAとニードリングを狭い範囲へ精密に行います。
症例写真について 写真は治療前後の比較です。治療効果・治癒期間・赤みや色素沈着の経過には個人差があります。主なリスクは刺激痛、白色変化、赤み、腫れ、痂皮、炎症後色素沈着、色素脱失、まれに感染、化学熱傷、凹みの拡大・瘢痕悪化です。費用はTCA CROSS 20か所まで22,000円(税込)です。
症例と治療の考え方をコラムで見る当院のTCA CROSSの特徴
高濃度TCAを置くだけではなく、形成外科専門医が凹みの入口・深さ・癒着を見分け、処置から保護、次の治療選択まで一つの計画として行います。
正面と斜めの光で、凹みを分類
入口の幅、底の影、縁の角度に加え、皮膚を伸ばしたときの変化や皮下の癒着を確認します。
必要な瘢痕には細かなニードリングを併用
薬剤を置くだけではなく、医師が一つずつ入口と深さを確認し、必要な凹みには細かなニードリングを行ってからTCAを塗布します。
高濃度TCAを正常皮膚へ広げず限定塗布
選んだ凹みの底と内壁へ少量ずつ置き、周囲の平らな皮膚へ広げないようにします。濃度と処置数は深さや前回の反応から調整します。
エアウォールで処置部位を保護
フロスティングから痂皮、赤みへ進む期間はエアウォールで保護し、紫外線、メイクの入り込み、摩擦を減らします。
治癒後に残った瘢痕型から次を選択
表面が安定してから同じ条件で凹みと色調を比較し、TCAの追加、ポテンツァプライム、サブシジョンなどを残った形に合わせて選びます。
TCAクロスの施術の流れ
- 01
診察・瘢痕型の確認
活動性ニキビや皮膚炎の有無、凹みの形と深さ、治療歴、色素沈着の既往を確認します。
- 02
洗顔・撮影・マーキング
皮脂やメイクを落とし、正面と斜光で撮影します。処置する凹みを一つずつ選びます。
- 03
必要なニードリングとTCAの限定塗布
必要な凹みへ細かなニードリングを行い、底と内壁へTCAを少量ずつ塗布して白色変化を確認します。
- 04
エアウォールで保護
処置部位をエアウォールで保護し、紫外線、メイクの入り込み、摩擦を減らします。洗顔や外用薬の休止・再開もご案内します。
- 05
治癒後に再評価
痂皮や赤みが落ち着いた後、同じ条件で凹みを比較し、追加治療の方法と時期を決めます。
TCAクロスの料金
診察、外用製品、併用治療などが必要な場合は別途費用がかかります。最新の料金はご予約前に料金表でもご確認ください。
施術概要・注意点
主なリスク・副作用
- 刺激痛、灼熱感、白色変化
- 赤み、腫れ、痂皮、乾燥
- 炎症後色素沈着、色素脱失
- まれに感染、治癒遅延、化学熱傷、凹みの拡大・瘢痕悪化
治療を延期・慎重にする状態
- 活動性ニキビ、感染、強い皮膚炎がある
- 処置部位に傷やびらんがある
- 前回の痂皮、赤み、色素反応が残っている
- ケロイド体質、妊娠・授乳中、内服・外用治療中など
自由診療・使用薬剤について
TCAクロスは自由診療です。本施術で用いるTCAは、ニキビ瘢痕治療を目的とした国内承認医薬品ではありません。医師の責任のもとで使用します。薬剤の入手経路、国内の承認状況、同一成分の国内承認品の有無、諸外国での安全性情報は診察時にご説明します。未承認医薬品等を使用した場合、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。
TCAクロスのよくある質問
TCAクロスはどのニキビ跡に向いていますか?
入口が狭く深いアイスピック型と、薬剤を底・内壁へ限定できる小型ボックスカー型が主な候補です。広いローリング型や癒着が主体の凹みには、別の治療を検討します。
TCAクロスの痛みはどの程度ですか?
塗布時に点状の刺激や熱感があります。処置範囲や痛みの感じ方に応じて冷却などを行います。
TCAクロス後の赤みやかさぶたはどのくらい続きますか?
処置部位は白く変化した後、点状のかさぶたとなり、1週間前後で自然に剥がれることがあります。その後の赤みや色素沈着は数週間から数か月続く場合があります。
TCAクロスは1回で終わりますか?
1回で変化を感じる場合もありますが、凹みの深さや反応に応じて間隔をあけて複数回行うことがあります。毎回、治癒後の形と色調を見て次の処置を決めます。
TCAクロス後にメイクはできますか?
処置部位の状態によってご案内が異なります。かさぶたをこすらず、保湿と紫外線対策を行い、処置当日の洗顔やメイクは院内の指示に従ってください。
TCAクロスの料金はいくらですか?
20か所まで1回22,000円(税込)です。診察や併用治療、外用製品が必要な場合は別途費用がかかります。
執筆・医学確認
院長 乜 也 (にえ いえ)
日本形成外科学会認定 形成外科専門医
傷あと・瘢痕の診療経験をもとに、ニキビ跡の形と治癒反応を確認しながら治療を組み立てます。
