RF・HIFU・オールタイトの違い|熱を届ける層と選び方
たるみ治療で使うデンシティ、HIFU、オールタイトは、熱の作り方と広がり方が違います。デンシティはRFを浅層から深層へ、HIFUは2.0・3.0・4.5mmの焦点へ、オールタイトは誘電加熱を真皮深層から支持層へ届け、皮膚厚・脂肪量・ゆるみの深さで選びます。
Medical Information
この記事について
- 執筆医・監修医
- 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
- 監修日
- 2026年8月9日
- 公開日
- 2025年12月13日
- 実質更新日
- 2026年8月9日

Contents
目次
皮膚支帯を支える層へ、三つの方法で熱を届けます
皮膚支帯は、皮膚や皮下脂肪を骨・深筋膜へつなぎ、軟部組織の位置を支える線維性構造です。脂肪を木の葉、皮膚支帯とSMASを枝、支持靱帯を幹、骨を地面に見立てると、表皮・真皮・皮下脂肪・SMAS・骨の連続した支えを理解しやすくなります。
デンシティ、3層HIFU、オールタイトは、熱の作り方と届く層が異なります。デンシティは面状のRF加熱、HIFUは深さを選ぶ点状加熱、オールタイトは誘電加熱で広い支持層を温める設計です。オールタイトはRF機器でありながら、真皮の引き締めから深い支持層のリフティングまでを一つの治療でねらう位置づけです。
デンシティは、浅い層と深い層を面で加熱します
製造元仕様では、デンシティは6.78MHzのRFを用い、モノポーラとバイポーラを連続して照射します。モノポーラは対極板へ向かう電流で真皮から皮下の広い範囲を加熱し、バイポーラはチップ内の電極間で皮膚表面に近い層へ熱を重ねます。持続的な引き締めと直後のタイトニングを、この二つの熱分布で組み合わせます。
皮膚のハリ、小じわ、頬・口元の軽いゆるみが主で、頬の脂肪を積極的に減らしたくない顔に使いやすい治療です。皮下脂肪が薄い頬では、深部へ高いエネルギーを集中させるより、表面を冷却しながら面で加熱する範囲を選びます。当院では全顔250ショットを1回行い、直後の収縮感と4〜12週のハリ・輪郭を比較してから追加照射を考えます。施術後は赤み、熱感、むくみが出ることがあり、強い痛み、水疱、色調変化は熱傷の確認が必要です。
デンシティを皮膚のハリと面状のゆるみに使い、頬のボリュームも同時に追う理由として、皮膚のゆるみと弾力の改善に加え、設定によって顔面脂肪の体積減少も生じたとの報告がありました(参考文献3)。
HIFUは、2.0・3.0・4.5mmの焦点を部位で選びます
3層HIFUは、2.0・3.0・4.5mmの深さへ集束超音波を届け、焦点部に点状の熱凝固を作る方法です。焦点温度を約65°Cとして、浅い真皮から皮下脂肪、皮膚支帯、SMAS周辺まで、目的に合う深さを組み合わせます。面全体を同じ温度にするのではなく、カートリッジの深さと照射点を選んで線状に並べます。
フェイスラインや顎下の深いもたつき、皮下脂肪を含む輪郭変化には3.0・4.5mmを使い、目周りなど薄い部位は2.0mmを含む浅い層で設計します。頬上部やこめかみが痩せている場合は脂肪層への照射を広げず、残したいボリュームを避けます。オーダーメイドHIFUは1回後、約90日と180日の輪郭を比較して追加時期を決めます。赤み、腫れ、圧痛、しびれが主なダウンタイムで、水疱、長引く知覚変化、表情を動かしにくい症状は早期確認が必要です。
HIFUを深さ別に1回照射し、約3か月・6か月で輪郭を判定する根拠として、GAISで改善と判定された割合は90日77%、180日69%、痛みは10点中3.10だったとの報告がありました(参考文献2)。
オールタイトは、真皮深層から支持層を広く加熱します
製造元資料では、オールタイトはDLTDと呼ばれる誘電加熱方式のRF機器です。イオン伝導と双極子の分極による発熱、FocusPolar、表面冷却を組み合わせ、真皮深層から皮膚支帯、SMAS周辺までをHIFUより低い温度で長く、広い範囲へ加熱します。点状の超音波ではなく、RFで支持層を面として温めることがHIFUとの違いです。
頬のボリュームを保ちながら、法令線周囲、マリオネットライン、フェイスラインを広く引き締めたい場合や、HIFUの点状刺激を強く感じる方に選びます。当院では300ショット1回、または3回1クールを用意しています。まず1回後の4週・8週で口元の線と輪郭を比較し、3回コースでも前回反応を見て次回日を決めます。施術後は一時的な赤み、熱感、むくみ、軽い違和感が中心で、熱傷や色調変化がないかを確認します。
オールタイトを1回行い、4週・8週の口元と下顔面を比較する根拠として、8週のWSRSが3.1から2.0、マリオネットラインのMerzスコアが2.6から1.9へ改善し、痛みは平均0.4/10だったとの報告がありました(参考文献1)。
皮膚のハリ、深いもたつき、ボリュームを残す部位で選びます
表面の小じわとハリ低下を広く整えるならデンシティ、頬下部や顎下の深いもたつきを焦点加熱するならHIFU、法令線から口元・フェイスラインの支持層を面で加熱しながらボリュームを保ちたいならオールタイトを優先します。同じ顔でも、頬上部は脂肪を残し、下頬と顎下は深く引き締めるなど、部位ごとに役割を変えます。
Clinical View
診療で確認するポイント
- 正面・左右斜位で、目周りと口元の皮膚の薄さ、頬上部のこけ、下頬・顎下の脂肪、法令線とマリオネットライン、フェイスラインの位置を先に地図へ落とします。
- 小じわと面状のゆるみが主ならデンシティ、脂肪を含む深いもたつきが主ならHIFU、頬のボリュームを残して真皮深層から支持層を広く温めるならオールタイトを選びます。
- HIFUは2.0・3.0・4.5mmを部位ごとに変え、デンシティとオールタイトは脂肪が薄い頬の出力・重ね方を抑え、熱を入れないこめかみや頬上部を残します。
- 再評価はデンシティを4〜12週、HIFUを約90日・180日、オールタイトを4週・8週に行い、同じ照明の正面・斜位写真で皮膚のハリ、口元の線、下顎線、頬のボリュームを比較します。
Comparison
治療選択の比較
| 治療・対応 | 向く状態 | 向かない/慎重な状態 | 回数の目安 | ダウンタイム | 費用(税込) | 承認状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| オールタイト(DLTD/RF) | 皮膚のハリ・軽度のゆるみ。脂肪を減らしすぎたくない部位を慎重に設定 | 強い皮膚余剰、感染、植込み型電気機器。痩せた部位は慎重 | 1回または複数回。固有研究は1回・8週評価 | 熱感、赤み、腫れ、乾燥、内出血、熱傷、脂肪変化等 | 300ショット1回55,000円/3回139,000円 | 国内未承認医療機器。入手経路・代替・救済制度等を説明 |
| 医療HIFU(ウルトラセルZi) | 深さを選び輪郭・支持層への点状加熱を検討 | 著しい脂肪萎縮、神経走行上、感染、強い皮膚余剰 | 通常1回後に経過評価 | 痛み、腫れ、しびれ、熱傷、神経障害、脂肪変化等 | 全顔+首・医師施術128,000円 | 機器・カートリッジ・目的ごとに国内承認確認 |
| モノポーラRF(デンシティ) | 広い面のハリ・軽度のゆるみ | 強い皮膚余剰、植込み型電気機器、痩せた部位 | 通常1回後に経過評価 | 熱感、赤み、腫れ、熱傷、脂肪萎縮等 | 全顔250ショット99,000円 | 国内未承認医療機器として表示 |
| ヒアルロン酸/外科手術 | 凹み・支持不足、または明らかな皮膚余剰 | 注入・手術の侵襲を許容できない場合 | 注入は段階的、手術は通常1回 | 注入は血管閉塞等、手術は腫れ・出血・瘢痕・神経障害等 | HA1cc77,000円/手術は術式別 | 薬剤・適応外使用、術式を個別説明 |
費用の目安
- オールタイト300ショット1回55,000円/3回139,000円。
- HIFU全顔+首128,000円/デンシティ全顔250ショット99,000円/HA1cc77,000円。
機器・範囲・回数・併用で総額が変わります。
リスク・副作用・注意点
- RFでは熱感、赤み、腫れ、熱傷、脂肪変化、まれに神経症状等があります。
- HIFUでは痛み、腫れ、しびれ、熱傷、神経障害、脂肪変化等があります。
- 凹み・皮膚余剰が主因では熱治療単独の限界があります。
機器間で共通する名称があっても周波数・焦点・冷却・設定が異なります。
Doctor Review
執筆・監修
執筆医・監修医: 形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
References
参考にした一次情報・ガイドライン
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アジア人女性の顔面しわに対するDLTD単回治療
研究デザイン: オールタイト(DLTD)を低〜中出力で1回照射し、標準化写真、しわ尺度、3D解析で8週まで追跡した単施設前向き単群研究 / 対象: 35〜65歳のアジア人女性32人。法令線とマリオネットラインへ、fractional applicatorとrubbing applicatorを合わせて約400ショット照射した。 / 結果: 8週でWSRSは3.1から2.0、Merzスコアは2.6から1.9へ改善し、医師GAISは95%、患者GAISは92%が改善、痛みは平均0.4/10だったとの報告がありました。 / 限界: 対照群のない女性32人・8週の単施設研究で、院内の300ショット治療とはショット数が異なる。長期持続、脂肪への影響、男性、他のRFやHIFUとの優越性を示さない。著者は利益相反なしと申告している。PMC公開全文を2026年8月8日に再確認した。
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顔面若返り・引き締めに対するマイクロフォーカス超音波の系統的レビューとメタ解析
研究デザイン: 2022年12月までの顔面若返り・引き締めに対するMFU研究を集めた系統的レビュー・メタ解析 / 対象: 13研究、計477人。顔面のゆるみ・しわに対する複数のMFU機器、照射部位、エネルギー設定を含む。 / 結果: GAISで改善と判定された割合は90日77%、180日69%、満足・非常に満足は90日78%、180日71%、痛みは10点中3.10だったとの報告がありました。 / 限界: 機器、深さ、エネルギー、照射部位、研究デザインが不均一で、大規模多施設無作為化試験が不足している。2.0・3.0・4.5mmという組み合わせ、個別の脂肪変化、RFとの直接優越性、再照射の至適間隔を確定しない。PubMed書誌・抄録を2026年8月8日に再確認し、原著全文は取得していない。
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顔・首の若返りに対するRFの有効性と安全性
研究デザイン: 顔・首のニキビ、瘢痕、加齢変化に対する非剥離RFの臨床・ex vivo研究を評価した系統的レビュー / 対象: 適格研究121報。RF方式、機器、設定、対象疾患が混在し、総参加者数は抄録で一括提示されていない。 / 結果: 皮膚のゆるみ・弾力・全体的な外観の改善、コラーゲン・弾性線維の組織学的変化、顔面脂肪の体積減少が報告され、重い有害事象として頸部瘻孔1例が記載されたとの報告がありました。 / 限界: 主観評価が多く、機器、照射方式、設定、研究品質が不均一である。デンシティ固有、モノポーラとバイポーラの配分、250ショット、4〜12週という評価時期の優越性を示す研究ではない。PubMed書誌・抄録を2026年8月8日に再確認し、原著全文は取得していない。
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医療機器の承認審査
機器・カートリッジ・使用目的の確認先。
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未承認医療機器等の情報提供
国内未承認機器の表示根拠。
よくあるご質問
Q. デンシティ、HIFU、オールタイトは何が違いますか?
デンシティはモノポーラとバイポーラのRFを面状に、HIFUは2.0・3.0・4.5mmの焦点へ超音波を点状に、オールタイトはDLTD誘電加熱によるRFを真皮深層から支持層へ広く届けます。
Q. オールタイトはHIFUですか?
オールタイトはRF機器です。投稿でいう『RFとHIFUの両方の効果』は、真皮の引き締めと深い支持層のリフティングを一つのRF治療でねらう位置づけを表しており、集束超音波を照射するHIFUとは熱の作り方が異なります。
Q. 頬がこけやすい顔にはどれを選びますか?
頬上部やこめかみの脂肪を残し、皮膚のハリを面で整えるデンシティまたはオールタイトを優先することがあります。HIFUを使う場合は、脂肪を減らしたい下頬・顎下と、残したい頬上部を分けます。
Q. それぞれ何回、どのくらいの間隔で受けますか?
デンシティは1回後4〜12週、オーダーメイドHIFUは1回後約90日・180日、オールタイトは1回後4週・8週で変化を比べます。オールタイトは300ショット3回1クールもありますが、前回反応を見て次回日を決めます。
Q. ダウンタイムは三つで違いますか?
デンシティとオールタイトは赤み、熱感、むくみ、軽い違和感、HIFUは赤み、腫れ、圧痛、しびれが中心です。いずれも強い痛み、水疱、皮膚の色調変化がある場合は熱傷を、HIFU後にしびれや動かしにくさが続く場合は神経症状を確認します。
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