医師解説手術

手術後のケアで押さえたい創部管理の基本

手術後の経過では、創部の洗い方や軟膏の使い方、抜糸後のケアで見え方が変わることがあります。術後ケアの基本を、一般的な創傷管理の考え方と合わせて整理します。

Medical Information

この記事について

医師監修
形成外科専門医 乜 也(にえ いえ)
監修日
2026年3月22日
公開日
2026年3月22日
更新日
2026年7月8日

診療時の考え方や一般的な注意点を整理した記事です。 実際の適応や治療内容は、診察時に肌状態や経過を確認したうえでご案内します。

Contents

目次

  1. 当院・医師の見解
  2. 一般的な医学情報
  3. 手術後24時間は創部を濡らさないことが基本です
  4. 24時間後からはやさしく洗い、軟膏と保護で管理します
  5. 抜糸後は紫外線と摩擦の管理まで含めて考えます
  6. 費用の目安
  7. リスク・副作用・注意点
  8. 関連記事
  9. 関連施術・関連症状のご案内
  10. 根拠文献・専門情報
  11. よくあるご質問

Our Information

当院・医師の見解

当院では、術後ケアを説明するときに、まず創部を濡らさない時間、24時間後の洗い方、軟膏とガーゼで保護する期間を分けて案内しています。

抜糸までは創部を水に浸けないこと、強くこすらないこと、出血時は圧迫で様子を見ることなど、初期に迷いやすいポイントを細かく確認しています。

抜糸後は終わりではなく、紫外線、摩擦、張力の管理で傷あとの見え方が変わるため、必要な方には保湿やテーピング、瘢痕ケアまで含めて説明しています。

General Medical Information

一般的な医学情報

手術創は止血、炎症、増殖、再構築の段階をたどりながら治癒し、見た目が落ち着くまでには数か月から1年以上かかることがあります。

創部の洗浄と保護、感染予防、過度な摩擦や張力を避けることは、早期トラブルと瘢痕の悪化を防ぐうえで重要です。

抜糸後も傷あとが未成熟な時期は紫外線や刺激の影響を受けやすく、保湿、遮光、必要に応じたシリコーン製剤などの管理が役立つことがあります。

手術後24時間は創部を濡らさないことが基本です

術後24時間は最もデリケートな時期で、創部を水に濡らさないようにすることが基本です。

この時期に強く触れたり、長く湿った状態にしたりすると、創部トラブルの原因になることがあります。

24時間後からはやさしく洗い、軟膏と保護で管理します

24時間後からは、洗顔やシャワー時に泡でやさしく洗い、こすらずに水気を取って、指示された軟膏を塗ってからガーゼとテープで保護します。

創部を清潔に保ちながら乾燥しすぎない状態を作ることが、早い時期のケアでは重要です。

抜糸後は紫外線と摩擦の管理まで含めて考えます

抜糸が終わっても傷あとが完成したわけではなく、赤みや硬さ、幅の広がりはその後もしばらく変化します。

抜糸後は紫外線対策、摩擦を避ける工夫、必要に応じた瘢痕ケアまで含めて続けることが大切です。

費用の目安

  • 本記事は一般的な術後ケアと創部管理の考え方を説明する内容のため、単一の費用目安は設定していません。術後フォローや追加処置の費用は、元の手術内容や診察時の状態で異なります。

具体的な費用は、対象となる手術内容や創部の状態を診察で確認したうえでご案内します。

リスク・副作用・注意点

  • 術後早期には、赤み、硬さ、つっぱり感、軽い出血、かゆみなどがみられることがあります。
  • 創部が開く、熱感が強い、膿が出る、痛みが増す場合は、一般的な経過だけでは説明できないことがあります。
  • 抜糸後もしばらくは紫外線や摩擦、張力の影響を受けやすく、傷あとが目立ちやすくなることがあります。

実際の経過は手術部位や張力、体質で変わります。術後のセルフケアは、担当医から個別に案内された方法を優先してください。

References

根拠文献・専門情報

  1. PubMed PMID: 24888226

    Updated scar management practical guidelines: non-invasive and invasive measures.

    張力軽減、シリコーン製剤、紫外線対策などを含む瘢痕管理ガイドラインです。

  2. PubMed PMID: 36351136

    Ideal Wound Closure Methods for Minimizing Scarring After Surgery.

    術後瘢痕を目立ちにくくするための創閉鎖と張力管理を整理したレビューです。

  3. PubMed PMID: 36899815

    An Updated Review of Hypertrophic Scarring.

    正常な創傷治癒と肥厚性瘢痕の違いを整理したレビューです。

  4. PubMed PMID: 24813357

    Assessing quality of healing in skin: review of available methods and devices.

    傷あとが数か月から年単位で変化することを前提に評価法を整理した総説です。

よくあるご質問

Q. 手術後はいつから洗顔やシャワーができますか?

一般的には24時間後からやさしい洗浄を開始できることがありますが、部位や術式で異なります。担当医から案内された時期を優先してください。

Q. 術後に少し出血したらどうすればよいですか?

数日以内の軽い出血では、厚めのガーゼを当てて10分程度圧迫するよう案内されることがあります。ただし出血が続く場合や量が多い場合は、早めに医療機関へ連絡してください。

Q. 抜糸後はもう特別なケアはいりませんか?

抜糸後もしばらくは傷あとが未成熟な時期です。紫外線対策や保湿、摩擦を避けることが傷あと管理では大切です。

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症状の見え方や適応には個人差があります。実際の治療方針は診察で状態を確認したうえでご案内します。